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老人障害者の心理3−20回

出題基準別 老人・障害者の心理過去問題 (第23回用に再編集しアップします)

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1 検査・評価に関する問題を集めてみました。

問題
1 ビネー式知能検査は、65歳以上の知能を測定するのに適している検査である。(第21回)
2 「MMSE」は、日常生活の様々な行動観察から知能を評価する検査である。(注)「MMSE」とは、ミニ・メンタル・ステイト検査(Mini−Mental State Examination)のことである。(第21回)
3 ウェクスラー式知能検査は、言語性と動作性の両面からの問題によって構成される検査である。(第21回)
4 柄澤式「老人知能の臨床的判定基準」は、知能の低下を言語面から測定・判断する検査である。(第21回)

5 WAIS-R        →11の下位検査により構成されている知能検査である。

6 ビネー式知能検査  →動作性検査と言語性検査を個々に行う。

7〜11  認知症の評価表は,知能の低下を評価する「A」のテストと,痴呆性高齢者に伴う感情の変化,性格の変化,行動障害,「B」などの行動を観察して行う観察式の2種類に分けられる。前者には例えば,「C」があり,後者には例えば,柄澤式「老人知能の臨床的判定基準」がある。

   A    B         C

7 自記式−−生活歴−−−−−ビネー式知能検査

8 自記式−−日常生活能力−−GBSスケール

9 質問式−−生活歴−−−−−痴呆性老人の日常生活自立度判定基準

10 質問式−−日常生活能力−−改訂長谷川式簡易知能評価スケール

11 記録式−−生活歴−−−−−N式(西村式)老年者日常生活動作評価尺度


解答
1:×ビネー式知能検査は、普通教育の授業についていけない学業不振児童(精神遅滞・精神薄弱の児童)を判別する為の客観的な知能測定法でした。

2:×認知機能検査は、認知機能や記憶力を簡便に測定できる11の項目からなる検査です。言語性と動作性の両面でみるものではありません。

3:○その通りです。ウェクスラー式知能検査は、言語性と動作性の両面からの問題によって構成される検査で成人用と子供用があります。

4:×柄澤式「老人知能の臨床的判定基準」は対象者の日常生活 から知能レベルを測定するものであり、情報源は家族など対象者の日常をよく知っている人である。問題文にあるように知能の低下を言語面から測定・判断する検査である…というのが間違い
5:○そのまま覚えるといいでしょう

6:×ビネー式知能検査は120問が設定され、思考、言語、記憶、数量などの問題からできているものである。動作性検査と言語性検査を個々に行うとあるのはWAIS-Rの成人知能検査のものです。

7:×

8:×

9:×

10:○改訂長谷川式簡易知能評価スケールはよく試験にでえてきます。理解しておきましょう。この検査は老人のおおまかな知能障害の有無と、障害の程度をおおよそ把握することができる特徴をもっています。

11:×


2 人間の成長発達と心理的理解の問題を集めてみました

 

問題

1 老年期の発達課題を達成できるかどうかは,遺伝によって決まる。

2 老年期の発達課題を考える上で,性の問題は重要ではない。

3 自分の人生をありのままに受け入れることが,老年期の重要な課題とされる。

4 絶望の危機に直面しても,老年期の発達課題を達成した者は,英知という徳が備わるといわれる。

5 ピアジェ(PiagetJ.)は,認識や思考の発達には,4つの段階があることを明らかにした。

6 エリクソン(EriksonE.)は,人格発達の8つの段階において,自我同一性の形成の理論を柱に挙げて,各段階には特有の危機とその克服 があると指摘した。

7 ユング(JungC.)は,40歳前後を「人生の正午」に例え,それ以降の中年期を老年期に至るまでの準備期間であると説明した。

8 フロイト(FreudS.)は,ライフサイクルとは出発点(誕生)から,終了点(死亡)までの過程(旅)であり,人生の各段階は階段を上がるように進んでいくと述べた。
10〜14

 高齢者の創造性に関する次の文章の空欄A,B,Cに該当する語句の組み合わせとして,正しいものを一つ選びなさい。様々な課題を解決して新しい価値を生み出す人間の才能を創造性とする。この創造性について「**********」は特別な才能の創造性と「**********」に分けている。前者は芸術の天才や発明家などに示される創造性であり,後者は普通の人にも備わる創造性でもある。創造性は記億をもとにする応用的思考であり,**********」が大きいとされているが,高齢まで持続することも指摘されている。

          A                B         C

10 シェイエ(Schaie,K.)−−−−自己統合の創造性−−−−−−−地域差

11 エリクソン(Erikson,E.)−−アイデンティティーの創造性−−個人差

12 マズロー(Maslow,A.)−−−−アイデンティティーの創造性−−性差

13 シェイエ(Schaie,K.)−−−−自己実現の創造性−−−−−−−性差

14 マズロー(Maslow,A.)−−−−自己実現の創造性−−−−−−−個人差

 

15 マズロー(Maslow,A)は欲求の階層(hierarchy)説を唱え、第一層から第四層までを欠乏欲求となづけた。

16 マズローの欲求階層説の最高層は、所属と、愛情の欲求である。

17 食事、排泄、運動や睡眠などの生理的欲求は第一次的欲求に含まれる。

18 欲求は生理的なものであり、学習によって得られるものではない。

19 知能の加齢変化   →横断的方法により測定する場合には、出生年代の差異による影響に留意する必要がある。

20 結晶知能       →経験や知識の豊かさなどに結びつく能力である。

21 流動性知能      →動作の視覚的な正確さやスピードなどに関連した能力である。

22 適応には、個人と環境との間に調和のある満足すべき関係が保たれている状態といえる。

23 積極的に環境に働きかけて好ましい状態を生み出していくことを順応という。

24 個人の欲求が環境との間に不調和をもたらしたとき、そのことよって起こった緊張状態を社会的に解決することを適応機制という。

25 欲求不満に陥った場合に、芸術やスポーツに打ち込んで満足を得る行動を合理化という。
26 他の人との間に生じる劣等感情を、優越感情で補おうとすることを「補償」という。(第21回)
27 自分の不安や緊張、葛藤などから逃げ出す事で安定を図ることを「逃避」という。(第21回)

解答
1:×発達課題の達成は遺伝子ばかりではなくそれぞれの発達段階での育つ環境にも大きく影響されます。

2:×青年期は特に性差を意識する時期です。そこでは対人関係においては、男女お互いの性差を認めた上での人間関係を保つことが重要となってきます。重要でないとするのは間違い

3:○

4:○

5:○

6:○

7:○

8:×このライフサイクル論を述べているのはフロイトではなくエリクソンですね。

10:×

11:×

12:×

13:×

14:○

15:○マズローはこの欲求五段階説で、人間の欲求は5段階のピラミッドのようになっていて、 欲求は底辺から始まり、1段階目の欲求が満たされると、1つ上の欲求を目指すというの です。第一層から第四層までを欠乏欲求となづけています。正しい。

16:×. 第一層から第四層までを「欠乏欲求」、最高層である第五層のみを「成長欲求」・・

17:○ 生理的欲求( 食欲、性欲、睡眠、生命維持)、安全の欲求(衣、住、財産)、社会的欲求( ... 生命維持 に関する欲求を一次欲求、社会的な欲求を二次欲求として分けるのが一般的である。

18:×上の説明にもあるように、生理的欲求、安全の欲求、社会的欲求などがあるので、まちがい

19:○知能は 加齢に伴い低下すると言われているが知能は20歳代で最高に達すると言われてますので留意は必要です

20:○同上

21:○同上

22:○適応とは.自分自身と生活環境や自然との「調和」「共存」的関係性の成立と、その 維持された状態をいいます。よって正解

23:×順応とは環境に働きかけるのではなく、反対に環境に受け身になることをさす

24:×適応機制とは、個人の欲求が環境との間に不調和をもたらしたとき、心理的な満足を得るために無意識的に解決しようとする人の行動です

25:×合理化とは、簡単にいえば自分の失敗を自分以外にあるとすることで自分を正当化することである。この問題にある欲求不満に陥った場合に、芸術やスポーツに打ち込んで満足を得る行動のことを「昇華」といいます。けっこう出る問題ですね
26:○
27:○

 

3 老化とその心理的影響の問題を集めました

 

問題

1 認知症の老人にはどんな時でも忍耐と寛容と優しさをもって接する必要がある。

2 認知症状態の改善のため,時には刺激的な言葉や態度で相手を怒らせてみることも必要である。

3 認知症の老人には、危険防止のため,危険なことをしたり危険な場所に近づいたりした時は,部屋から出さないなどの抑制的な対応が効果がある。

4 重度の認知症老人の場合,理解力がほとんどないのであまり気を使って介護する必要はない。

5 暴力をふるうような認知症老人には罰を与え,暴力をふるうことの不利を悟らせることも時には必要である。

6 老人の知能は認知症でない限り,病気のために知能が低下することはない。

7 老人の結晶性知能は,青年期で発達が止まるのでなく,中年になっても上昇し続ける。

8 老人の流動性知能は,結晶性知能よりも維持されにくい。

9 老人の教育や社会経験をとおして身につけた能力は,老年期にも十分に維持される。

10 老人の知能検査では,一般に言語性検査の得点の方が動作性検査の得点よりも維持される。

11 いったん形成された基本的なパーソナリティは,加齢に伴って極端に変化することはない。

12 加齢に伴って,男女ともパーソナリティに中性化傾向がみられる。

13 老年期になって変化するパーソナリティは,社会的な影響を強く受けて形成された部分である。

14 認知症の疾患にかかると,パーソナリティに変化が起こる。

15 パーソナリティは,老年期の健康に影響を与えることはない。

16 老人の異常心理は,多元的な背景要因を考慮してとらえることが必要である。

17 老人の異常心理の発生は,遺伝的要素が強く影響している。

18 老人の異常心理をみる上で最も重要なことは,縦断的に観察することである。

19 老人の異常心理は病的な知能の変化がある場合,量的変化と質的変化の両面からとらえる必要がある。

20 老年期の異常心理を理解し,改善するためには,多面的に対応する必要がある。

21 老人に限らず,感覚記憶は注意能力と特に強く関係している。

22 意味的記憶は,老年期になると急激に低下する。

23 老人は,自分になじみのないことは覚えにくく,記憶しにくい。

24 老人には,感覚記憶や短期記憶が低下する人が多い。

25 老人のパーソナリティは加齢とともに内向性が増大する傾向がある。

26 老人のパーソナリティは加齢とともに慎重さや用心深さは減退する。

27 脳の器質的変化を伴う認知症の疾患にかかると,パーソナリティに変化が起こる。

28 加齢とともに,男女ともパーソナリティに極端な変化が起こる。

29 老人の異常心理は多因子的に発生する。

30 老人の異常心理は内因よりも外因や心因の影響を受けやすくなる。

32 老人の異常心理の大部分は老化に影響される。

33 老人のパーソナリティは各種の喪失体験を経験することが多いため,抑うつ傾向,心気的傾向が表れやすい。

34 老人のパーソナリティは失敗を避けて自分の価値観を維持するために,用心深く,慎重になりやすい。

36 老人のパーソナリティはライフイベントを「予想外」と受けとめるより「予想通り」と受けとめる人の方が,強いストレスとして体験されやすい。

37 音楽療法では、歌を歌ったり、演奏や音楽鑑賞によって、脳自体への刺激効果やコミュニケーションの円滑化が期待できる。

38 回想法では、記憶障害が顕著である認知症高齢者を対象とする場合、回想の内容の正確さを確認することが重要である。

39 高齢者に対する動物介在活動は、能動的、主体的にかかわる交流であることが特徴の一つである。

40 リアリティ・オリエンテーションは、認知症高齢者の場合、残存している能力へ働きかけるものである。

41 QOLは生活環境の改善を目指すものなので、介護従事者にとって、重要な理念ではない。

42 高齢者が、趣味やサークル活動などを積極的に行い、孤独、不安を克服することはQOLの向上につながる。

43 QOL(生活の質)の向上は、住宅改造により安全性が向上したとしても、本人の満足感の増進につながらないことがある。

44 安易な福祉用具の使用は自立をQOLの向上につながらないことがある。

45 老年期の身体的・心理的変化は、一人一人の高齢者において違いがあるため、個人差に配慮した対応が必要である。

46 高齢者は盆栽や野菜作り等を仲間と一緒に行うことで、心身両面の活性化が期待される。

47 認知症高齢者に対して行われる身体拘束は、認知機能を改善する上で効果的な対応である。

48 日常生活の中で、光や音、臭いや手触りなどの五感を適切に刺激するような環境は、認知高齢者の行動の安定化が期待される。

49 現実見当識訓練(Reality Orientation:RO)は見当識障害を改善し、現実認識を高めることがねらいである。(第21回)
50 現実見当識訓練(Reality Orientation:RO)では名前や年齢、物の名前などの基本情報の反復学習を行う。混乱や失敗に対しては、肯定的。受容的に対応する。教室ROでは、ゲームを取り入れるなど参加者の相互交流を図る。(第21回)

解答

1:○

2:×このようなやり方では認知症のかたが混乱してしまい症状を悪化させてしまいます。

3:×危険防止のために本人を抑制するのではなく、危険な場所を回避できる環境の工夫をしたほうが効果がある。

4:×この問題を思わず○正解としてしまうかたが多いかもしれません。たしかに理解力は落ちているかもしれませんが感情は持っているのです。ひとりの人として認めて介護する姿勢が求められますね。

5:×罰まであたえてはまさに虐待! 何故そういう行動をするのか…それには原因がある場合がありますからそれを取り除く努力が大切です。

6:×認知症の場合には急激な下降線で知能低下しますが認知症でなくとも普通に老化することにより知能はゆるやかな下降線を示します

7:○

8:○結晶性知能とは経験・記憶など蓄積されたものによる思考能力のことをいいますが、流動性知能とは新しいことを学習する知能のことです。この説明からも結晶知能のほうが長持ちということがわかりますね。

9:○この問題文はいわゆる「結晶知能」のことを書いてますね

10:○

11:○

12:○

13:×社会的に影響を大きくうけることは少ない。

14:○

15:○

16:○

17:×老人の異常心理は、遺伝的要素よりも脳・神経系の疾患やその後遺症であることが多い。従って間違い

18:○

19:○

20:○

21:○感覚記憶とは映像や音などで記憶する記憶のことです。交通標識などは注意を喚起するのによく用いられますよね。

22:×意味的記憶・・・物の意味などの記憶・知識的な記憶。よく辞書などに例えられますね。例えば自転車が何で出来ているか→意味的記憶。自転車の乗り方→手続的記憶。この意味的記憶は老年期でも急激に低下することはありません。

23:○

24:○

25:○

26:×間違える人が多いのですが、年をとっても慎重さや用心深さは失敗を避けようとする心理が働くために一般的に減退しません。

27:○

28:×加齢しても一般的に性格は大きな変化をあらわしません。従って間違い。

29:○

30:○そのとおりです。  @内因(生理的変化や遺伝によるもの)、A外因(器質的変化によるもの)、B 心因(環境変化によるもの…  この意味は記憶しておきましょう。

32:×老人の異常心理は、遺伝的要素よりも脳・神経系の疾患やその後遺症であることが多い。従って間違い

33:○

34:○

36:×人生での出来事が予想通りだったと思う方があらかじめ心の準備もできているためストレスを受けにくいのです。

37:○その通りですね

38:×回想法ではそれを語る本人の思いが大事なので、正確でなくてもいいですね

39:○犬の世話をすることで生き甲斐などが生まれてきますよね

40:○リアリティ・オリエンテーションでは、利用者の残存能力を活用して、自分が誰で、自分がどうしているかなどの現実の認識ができることで不安を取り除くことに意義がある。

41:×QOL(生活の質)は生活環境の改善のみでなく、生き甲斐や満足度の向上をも目指すものであるので介護者の関与も大切な要素であることから介護従事者にとっても重要な理念の一つとしなければならない。

42:○その通りです

43:○安全性と満足度はイコールの関係にはないということですね

44:○安易に福祉用具を使うことによってそれに依存してしまい自立を妨げる原因を作ってしまうことがあるので要注意です

45:○問題文のとおり、高齢者も千差万別ですから、個々の特性の差に応じた対応が必要です

46:○そうですよね〜一人でやるより仲間と一緒に出来ることがよりいっそう楽しい・・皆さんも経験あるでしょ

47:×身体拘束自体が違法です。ましてや認知機能の向上にもつながりません。

48:○認知症のお年寄りは、自分の好む刺激を取り入れることが困難となっているために、適切な刺激がないと知的機能や感情が急速に衰えていくという特徴があります。問題文にあるような刺激は認知高齢者には有効な手段ですね
49:○現実見当識訓練をリアリティ・オリエンテーション(Reality Orientation:RO)とカタカナ読みですることも多いですね。これは認知や見当識の障害のために現実から遊離してしまいそうな患者に対して、ただちに介入して現実的な対応ができるように働きかけていくことをいいます。この場合、患者の誤りをしかるようなことはせず、我慢強く、優しい態度で接することがたいせつとされています。

50:○その通りです。

4 障害とその心理的影響に関する問題を集めました

 

問題

1 身体障害者の発生は,一般に深刻な不安や悩みの原因となるが,その程度は本人の境遇や性格とは無関係である。

2 障害が発生したとき欲求不満をしばしば経験してきた個人は,耐性がないので同じような困難に会うと欲求不満がさらに増大する。

3 障害が発生したとき、劣等感は障害の程度に比例するので,重度障害者の方が中・軽度障害者よりも劣等感が強い。

4 強い劣等感を抱いている障害者は,人の中に出ることをためらう傾向がある。

5 障害が発生したとき、劣等感はいかなる場合にも障害克服の阻害要因となるので,最初からそれを抱かせないような指導が大切である。

6 視覚障害者は,対象物を把梶するときに触覚,触運動知覚を多く用いて視覚の代わりにするので,事物の認知は,晴眼者に比べてそれほど制約されない。

7 先天性の視覚障害者は,続話や手話によってコミュニケーションを行うことが多いが,手話への依存度は,大人よりも子供の方が大きい。

8 中枢神経系障害者の中には,転導性,統合困難というような行動特徴を呈する者がいる。

9 言語障害は,主として構音器官の障害であるので,それに対する積極的な治療・訓練を行うことが大切である。

10 肢体不自由者の先天性の障害者では,障害が重いほど自己の障害を過小に評価する傾向がある。

11 脳血管障害者には,失行,失認などの症状が認められることがある。

12 脳の病変による障害者の中には,知覚障害を併せ持つ場合がある。

13 肢体不自由者の中には,体全体を重く感じる人がいる。

14 肢体不自由者の幻肢というのは,夢の中に出てくる切断肢の幻影である。

15 身体障害者の性格は素質的に形成される面が大きいので,障害(病)前性格は,障害発生後のその人の性格に余り影響しない。

16 重度障害の人に接して,その外見から性格までを推測してしまうことを心理学的には「独断」と呼んでいる。

17 A.アドラーの「器官劣等感」という説は,その劣等感を補償によって説明している。

18 身体障害の発生は,一般に本人や家族にストレスをもたらすが,その強さや性質は,その本人の発達段階を追って変動し,また個人差も大きい。

19 障害過大視の傾向は中途障害者において顕著であるが,発達する力の旺盛な幼児や児童では,なおさらその傾向が大きい。

20 身体障害者の身体像とは,身体に障害のある人びとの心の中に形成されるイメージで,健常な人びとの心理的体験にはみられないものである。

21 よく適応している障害者は,欲求不満の耐性が弱いので,物事に柔軟に対応でき,人間関係も良好である。

22 一般に,重度の障害をもつ児童の場合,経験的背景が片寄る傾向があるので,考え方が抽象的,観念的に流れないよう直接経験の指導原理が尊重される。

23 身体障害の種類や程度と,その本人のパーソナリティの特徴とは,密接に関係する。

24 障害者の心理的特性で「バーバリズム」とは言語使用の頻度が少ない状態

25 障害者の心理的特性で「ブラインディズム」とは盲人が盲人として生き抜くという固い信念のこと

26 障害者の心理的特性で「障害過大視」とコルサコフ症候群は関連がある

27  「循環気質」は躁うつ病に関連する

28 「多動傾向」は統合失調症に見られる

29 感覚系機能障害ではいろいろな感覚は,互いに独立しているから,一つの感覚が障害を受けた場合でも,他の感覚が,それを補完する方向に働くことはない。

30 感覚機能の障害は,主として生理レベルの問題であるから,それが人格形成や概念形成などの分野に影響することは少ない。

31 感覚機能の障害は,外界からの情報収集の障害であるから,自分の意思や意欲などとは無関係に取り込む情報量が制限される。

32 感覚系機能障害でのコミュニケーションは,視覚,聴覚,言語などの主体的条件の働きによって成立するので,相手の対応の仕方が,決定的な意味をもつとはいえない。

33 感覚系機能障害者への対応は,物理的,地理的な行動制限だけでなく,広く人間関係までも含めた社会的行動を視野に収める必要がある。

34 肢体不自由者のリハビリテーションでは「失われたものを数えるより,残されたものを数えよ」ということばは,障害過大視に陥りやすい中途障害者への有益な助言になる。

35 下肢重度障害者の生活空間の拡大には,物理的条件の改善が不可欠で,それが実現すれば,社会復帰にさしたる困難はない。

36 肢体不自由者の多くの人びとは,受傷から社会復帰までほとんど直線的な経過をたどって,心身ともに回復し,途中で後戻りするようなことはない。

37 肢体不自由者の職業リハビリテーションは,心理的な混乱があっても,受傷の初期からできるだけ早く実施した方がよい。

38 言語障害者(児)にみられる心理上の問題は,人間関係の中で表れるフラストレーションということもできる。

39 脳性麻痺に伴う言語障害は,その大部分が心理的な原因によって生ずるものである。

40 失語症(成人失語)には,意図したことばが適切に使えないような,いわゆる喚語障害は含まれない。

41 言語発達遅滞とは,言語障害全体を通じて,その障害の程度を表す概念である。

42 言語障害での吃音は,話しことばのリズムあるいは流暢さの障害であるから,その部分を十分に治療すれば治癒する。

43 壮年期以降の中途視覚障害者は,幼児期からの視覚障害者に比べ,他の感覚機能が鋭敏になり視覚機能が補われることに留意して,生活訓練などを行うことが必要である。

44 内部障害者は,喪失体験の連鎖を引き起こしやすく,それが不安を生じがちであるので,喪失体験の連鎖を断ち切り,不安を少なくすることが必要である。

45 言語障害者への援助に際しては,言語以外の表情や身ぶり,視線などからも何を伝えたいのかをくみ取るように心掛けることが必要である。

46 肢体不自由者は,客観的な状態像からかなり異なる身体像を抱くことがあるので留意しなければならない。

47 聴覚障害者は,手話・指文字・筆談・身ぶり・絵など,その人のコミュニケーション手段に合わせた援助が行われれば,コミュニケーションが成り立つことを体験的に分かってもらうことが必要である。

48 内部障害者は,疾病がもたらす家庭や社会での自己の役割の喪失に対する不安が生じやすいので,社会資源を十分に活用して,それらの不安の軽減を図る働きかけが必要である。

49 先天性の視覚障害者や聴覚障害者は,障害者自身の努力と周囲からの支援により,社会の中に自己を位置づけることが可能となる。

50 耳が聞えなくなったばかりの聴覚障害者は,精神的に危機状態にあるので,十分な成就体験を持てるよう援助することが必要である。

51 中途肢体不自由者は,障害の発生によって身体像の修正を迫られることになり,心理的混乱を生じることがあるので留意する必要がある。

52 聴覚障害者には,手話・筆談など,その人のコミュニケーション手段に合わせた情報提供が行われれば,コミュニケーションが促進される。

53 言語障害者への対応では,言語はコミュニケーションの一つの手段であるという視点から,人間関係を大切にする姿勢が必要である。

54 肢体不自由者に対しては,他人からの視線を気にするなという強い指導は,本人の適応にとってマイナス要因となることがあるので留意しなければならない。

55 失語症の人は,言葉を話したり,聞いて理解することが難しいが,具体的なものを指差したり,身振りを用いて伝えることは,障害者の尊厳を傷つけることになるので,避けた方がよい。

56 視覚障害者が食事をするときには,皿の場所や調味料の位置を時計の文字盤に例えて説明すると,わかりやすくてよい。

57 言語に障害のある人と話すときに,相手の言うことが聞き取れない場合には,同じことを何回も聞き直すのではなく,他の方法を用いてその内容を確認していく方がよい。

58 利用者の意志を尊重するためには,「開かれた質問」がよいとされているが,理解力や表現力が十分でない障害者の場合には,「イエス」「ノー」で答えられる質問や,具体的な選択肢を提示する質問の仕方も用いるとよい。

 

59〜63 適応機制に関する次の文章の空欄A,B,Cに該当する語句の組み合わせとして,正しいものを一つ選びなさい。中途障害者が社会復帰に向けて訓練をしている時に,「訓練をしても,障害がある人を雇ってくれる会社はないので,やっても無駄だ」と言って,訓練をしようとしないのは,「A」によって防衛しているためだと考えられる。また,訓練施設から自宅に外泊をした時に,「近所の人に見られるのが恥ずかしい」と家から一歩も外に出ないのは,障害者に対して社会の偏見があるということのみならず,自分の気持ちを「B」していると考えられる。

訓練中に,「なんでも自分でできるから」として他人の援助を全て拒否したりする場合には,自分の気持ちの「C」である可能性を考慮した方がよい。このような適応機制を理解したうえで障害者に関わることが大切である。

   A   B     C

59 合理化−−投影−−−反動形成

60 攻撃−−−抑圧−−−補償

61 抑圧−−−拒否−−−反動形成

62 抑圧−−−投影−−−同一視

63 合理化−−拒否−−−補償

 

64 視覚障害のある幼児が失明を自覚するのは,一般的には成長して集団の中に入り,周囲の自分に対する対応が違うことを意識したときだと言われている。

65 進行性の疾患にもとづく障害者の場合には,非進行性の疾患による者に比べて,障害の進行とともに情緒不安定などの心理的変化が生じるので,長期の心理的なサポートが必要になる。

66 中年で脳血管障害になった片麻痺の人は,抑うつ的になることがあるが,それを乗り越えていく人も少なくない。

67 高齢になって聞こえなくなった場合には,生活の経験もあり,読話や筆記,補聴器の使用などの代替のコミュニケーション手段が使えるので,困ることは少ない。

68 障害者のリハビリテーションでの動機づけには本人の要求水準が大切なので,専門的にみて到底到達できないと思われるような高い要求水準に基づく目標であっても,修正してはならない。

69 障害者のリハビリテーションでの動機づけを高めるには,まず情緒的な安定を図り,本人の興味・関心を引き出しながら,目標に向かう行動への志向性を高めるように働きかけるとよい。

70 障害者のリハビリテーションでの成功体験は,次の行動への動機づけとして有効である。

71 障害者のリハビリテーションではリハビリテーションの課題の意義や目的を自覚させたり,進歩の状況について情報を提供することは,動機づけの有効な手段である。

72 不特定多数の者が利用する特定建築物や公共交通機関などが,高齢者や障害者にとっても利用しやすいものとするため,いわゆるハートビル法や交通バリアフリー法などが制定された。

73 障害者が外出したときにじろじろと見られたり,無視されたりすると疎外感や孤独感が生じる。このような周囲の態度によって生じるバリアを心理的バリアという。

74 障害者が資格や免許の取得,就学,就労などにおいて障害を理由に受ける差別を物理的バリアといい,障害者の人権や尊厳を損ないかねない。

75 障害者への情報的バリアは,障害者の社会参加の機会を制限し,社会からの隔絶感をもたらしやすい。

76 音声言語習得の中途失明者の場合、時間が経つと発音の明瞭度は低下することが多い。

77 発声障害には、咽頭(いんとう)摘出により食道発声が必要になるような場合のほかに、心理的な原因によるものも含まれる。

78 吃音(きつおん)では、構音は明瞭でも話し言葉の流れに障害があり、場面や相手によってその状態は左右されやすい。

79 失語症は脳の言語機能が損傷された結果生じるものであるが、理解面より発話面での障害が大きい方がコミュニケーションの困難性が増す。

80 構音障害のある脳性麻痺者の場合、コミュニケーションの代替手段として携帯型対話装置やワープロなどが、しばしば用いられる。
81 先天性視覚障害児のバーバリズムとは、適切な概念やイメージの裏づけがないままに、言葉だけ学習してしまう状態のことをいう。(第21回)
82 先天性視覚障害児の代償機能とは、聴覚がより発達し、視覚機能の情報収集力を超えていくことである。(第21回)
83 先天性視覚障害児が身体を揺するなどの自己刺激的な行動をとるのは、外界からの刺激が過剰なためである。(第21回)

解答

1:×障害を持ったときには、それらのことによってもたらされる不安・悩みなどの程度はそれぞれの人が持つ育った環境や個人の性格などによりかなり異なる

2:×何度かの障害発生での困難を経験することにより通常は耐性ができてくるので不満が大きく増大することはない。

3:×障害の程度の大きさと劣等感の大きさは比例するものではない。障害が小さくても過大に悩みを持ち込み劣等感を持ち続ける人もいる。

4:○

5:×ある日突然身体機能が欠落し、その事を受け入れられる様になるには壮絶な精神の葛藤があり、ショック、絶望、混乱、現実逃避、希望、挫折を繰り返します。障害を持った初期において劣等感をいだかせない指導など何の役にもたちません
6:×晴眼者の視覚からの情報は視覚障害者は,対象物を把梶するときに触覚触運動に比べると断然に認知時間に差がでてくる。

7:×手話の依存度は子供よりも大人のほうが大きい。

8:○,転導性,統合困難とは注意の対象が次々と移り変わるため注意の対象を定められない状態のことをいうが中枢神経系障害者にはこのような状態を示す者がいる。

9:×構音障害(こうおんしょうがい)とは、発音が正しく出来ない症状を言う

10:○

11:○

12:○

13:○

14:×切断肢の幻影ではなく、切断されるまえの状態の肢の幻影です。ですから間違い。

15:×性格は素質と環境で形成されるので間違い。また障害前の性格は障害発生後の性格に影響を与えることが多い。

16:×独断ではなく「偏見」  障害者をその外見から多方面において偏ったみかたをしてしまうことです。偏った見方は不当な差別を招く元凶でもありますね。

17:○

18:○

19:×障害過大視はそれらを強く感じる年代は幼児や児童ではなく、その上の多感な年代でその傾向は強い。

20:×身体障害者の障害像については健康な人もかなりいだくことが多い。例えば「不幸である」「近寄りがたい」「何もできない」「消極的である」「劣っている」などの気持ちを持つ人はまだまだ多い。

21:×よく適応している障害者は,欲求不満の耐性が弱いのではなく、欲求不満に対して耐える力が強い…つまり耐性が強いので物事に柔軟に対応できる。

22:○

23:×どうでしょうか?障害の程度がかなり重くても社会にちゃんと適応している人がたくさんいますから、この問題に書かれているように障害の種類や程度によって性格が関係するということはないと思います。

24:×ちがいます。バーバリズムとは言語使用の頻度が少ないことではなく、視覚障害者を例に説明するならば、むしろ言語のみでの説明が多いためにちゃんとしたイメージを視覚障害者がもてないで言語のみの理解で終わってしまうことをいいます。このようなバーバリズムを回避するには言葉だけに頼らないで実際に物にふれるなどして理解を深める方法を用いなければいけません。

25:×ちがいます。ブラインディズムとは、先天性視覚障害児に見られる、絶えず指を口や鼻に入れるなどの目的の無い自己刺激行動のことをいいます。覚えておきましょう。
26:×コルサコフ症候群はアルコールが関係する精神病のことで、障害者の障害過大視とは何の関係もありません。ですから間違いです。

27:○「やせ型−分裂気質」とか、「肥満型−循環気質」とか「闘士型−てんかん気質」とか、 どっかで聞いたことあるでしょう。この循環気質のタイプでは威勢のよい快活さと憂うつで悲観的な気分が交互に起こるので、躁うつ病に関連するで正解!

28:×幻視:正常な人には見えないものが見える。 幻聴:正常な人には聞こえない声が聞こえる 。妄想 :明らかにありえない考えを正しいと信じ込む :焦燥感 イライラ。 激しい興奮: 精神運動興奮 。奇異な行動 奇怪な格好や空笑。 無意味な行動を繰り返す。 思考形式の障害: 支離滅裂な言葉、不可解な返答などの症状がでるが多動傾向はみられない。

29:×

30:×失明したような場合でも心に与える影響は大きいものがあり、その後の人格形成にも大きな影響を与える場合があります。

31:×

32:×

33:○

34:○

35:×生活空間の物理的条件の改善だけで社会復帰が万全とはいえず、復帰に備えたリハビリテーションも重要となってくる。

36:×直線的な経過で復帰するということはなく、前進と後戻りを繰り返しながらの過程を踏むことが多い。

37:×受傷の初期は気持ちが混乱している時期でもあるので早期の職業リハビリテーションを実施には無理がある。

38:○

39:×脳性麻痺に伴う言語障害は心理的な原因よりも脳の器質障害による原因が大きい。
40:×

41:×

42:×

43:×

44:○

45:○

46:○

47:○

48:○

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50:○

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52:○

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67:×

68:×

69:○

70:○

71:○

72:○

73:○

74:×

75:○

76:○その通りです。

77:○器質的障害以外に、心理的要因によるもの(心因性発声障害)もあるので正解です

78:○吃音障害とは、話し言葉でのリズムがうまくはたかない障害です。(構音とは下顎骨・舌・口蓋帆・口唇などの発語器官を動かすこと によって、口腔・咽頭・鼻腔の形態を変化させ、言語音として必要な特性を音声波に与える操作のことです。)この問題にもあるように、この障害では場面や相手によってその状態は左右されやすい。

79:×失語症の分類を理解しましょう。よく試験にでますからね。

   運動失語:言語理解は○、しかし言語表出は×

   感覚失語:言語表出は△、しかし言語理解は×

   発話の障害も言語理解障害も共にコミュニケーションの困難性がある

80:○その通りです。覚えましょう
81:○バーバリズムもよく過去問題にでてきます。是非このまま覚えてください。

82:×視覚障害での代償機能とはその障害のために聴覚がより発達することではなく触覚や聴覚などの他の感覚機能が発達するような脳の可塑

83:×身体を揺するなどの自己刺激的な行動をとるのは、外界からの刺激が少なすぎるためにおこる自己刺激ではないかと言われています。従って間違い


5 知的障害・精神障害等の問題を集めました

問題

1 知的障害は,先天的・素質的な原因によって起こる状態像であるので,失敗体験の蓄積からくる後天的な人格要因は,それほど問題にはならない。

2 知的障害者の身辺処理,コミュニケーション,移動,作業技術,数量処理などの能力は,指導訓練や環境整備などによって伸びることがある。

3 精神障害者へのリハビリテーションには,個人の自己実現を目指し,必要なサービスなど環境的条件を活用した地域自立生活支援のプログラムが含まれる。

4 精神障害者へのホームヘルプサービスでは,障害の特性を理解し,信頼関係を形成したうえで,「関係づくり」を土台にした具体的な援助を行うことが重要である。

5 薬物依存症者のセルフヘルプグループが運営するダルク(DARC)では,グループミーティングなどを行いながら,傷ついた心と身体を癒して日常生活への回復を目指している。

6 軽度障害の子供に対しては、学習上のつまずきを早く発見し、その努力不足を指摘して本人の自覚を促すことが重要である。

7 学習障害の子供は、知的な発達が全般的に遅れているために、読み書きや計算が苦手である。

8 高機能自閉症とは、自閉症のうち知的障害を伴わない状態を言う。

9 注意欠陥・多動障害の子どもは、中度・重度の知的障害や自閉症が認められないにもかかわらず、「不注意」、「多動症」、「衝動性」などによって日常生活に困難を伴う。

10 高齢者の精神障害でうつ状態の対応においては、慢性疾患などの身体症状にも留意する必要がある。

11 高齢者の精神障害で、せん妄は、幼少期の体験が背景にあるので、効果的に対応するためには生活歴の聞き取りが必要である。

12 高齢者の神経症の発症においては、環境要素や心理的要素の影響は少ない。

13 ピック病は、不安を生じるような心的問題やストレスが主な原因であり、原因の除去により対応することが可能である。


解答
1:×言語障害には、「音声機能の障害」と「言語機能の障害」とがあります。音声機能の障害には構音(こうおん)障害、吃音症(話し方の流暢性とリズムの障害)、痙攣性発声障害などがありますし言語機能の障害としては失語症・高次脳機能障害 、言語発達障害などがあります。ですから言語障害が,主として構音器官の障害とあるのは間違い

2:○

3:○

4:○

5:○

6:×努力不足を指摘しては意欲もなくなりますよね。能力に見合った指導ならいいと思いますけどね

7:×とんでもな〜い。この障害では全般的な知能発達には障害は見られません

8:○その通りで、脳の障害はあるものの、知能のおくれはありません

9:○なかなか、いい問題文です。このまま覚えて損はありません。これらの問題はよく出る問題でもあります。

10:○生活習慣病(慢性疾患等)を持つ人は抑うつ状態を認めることが多いと言われているので留意が必要である

11:×高齢者や、脳卒中、神経に変性を起こす病気などを持つときに症状が現れたりしますので、幼少期の体験などは関係ありません。

12:×神経症では、環境要素、心理的要素の影響が大きいので間違い・・

13:×アルツハイマーと同じように比較的若い老年者に見られる認知症です。原因は不明・・従って間違いですね。

6 中途障害者の心理

問題
1 中途障害は,一般に心理的な衝撃となってその個人に重い負担を強いることになる。

2 中途障害者は、人生の再建に向けての努力をしなくても,大部分の中途障害者はよく適応するようになる。

3 中途障害者は障害を受ける前のさまざまな経験は,障害者の人生の再出発に常にマイナスに作用する。

4 中途障害者は、受傷の直後からしばらくの間は,自己評価を下げる気持が強くはたらくが,自分のプラスの面を自覚するにつれてそのような気持は後退する。

5 中途障害では、障害の種類によって障害者個人への心理的な影響は異なるが,一時的にせよ不運とか不幸という気持は共通に存在する。

6 中途障害者のリハビリテーションでは高い訓練目標を設定して,そこに到達するよう常に励ます。

7 中途障害者のリハビリテーションでは自分の障害と共存するような気持ちにさせる。

8 中途障害者のリハビリテーションでは自己否定の気持ちを和らげ,自尊感情の回復を図る。

9 中途障害者のリハビリテーションでは障害の状態に基づく依存的態度に気付かせる。

10 中途障害者のリハビリテーションでは代償機能の開発についての理解を深めさせる。

11 中途身体障害者で重度障害者は、軽度障害者より引きこもりになりがちで、障害受容が困難である。

12 中途身体障害者は機能回復訓練が実施されることによって、後戻りすることなく障害の受容が達成される。

13 中途身体障害者の「価値転換」について、ライトは自身の失われた機能や技術を悩むより、残存機能や現状での可能性を高める必要を示唆している。

14 中途視覚障害者の心理的リハビリテーションは,視覚障害による精神的打撃からの立ち直りよりも,まず自立を目指す職業訓練に重点がおかれる。

 

解答

1:○

2:×やはり努力なしで社会適応は無理だと思うのですが…

3:×中途障害者の一般的な障害者観は弱者、世間から守られる立場になるイメージができやすくなります。それゆえに障害を受ける前の体験を積極的に活かそうと努力する人が多いですね。

4:○

5:○

6:×中途障害者は人生半ばにしてある日突然、事故や病気により障害者となるのですから、そのリハビリテーションでは高い目標を設定しないで自尊感情の回復をはかりながら障害者のペースにあわせたリハビリテーションが必要となってきます。

7:○

8:○

9:○

10:○

11:×軽度障害者は「どっちつかずの辛さ」をもっている人が多い。つまり障害者とは見られたくはないし、健常者でもないというなかでの心の葛藤をいだいている場合が多い。その面から考えると重度障害者が、軽度障害者より障害受容が困難と言うことは言えない。

12:×機能訓練を開始しても、前進したり、後退を繰り返しながら障害の受容が達成されるのが一般てきである。

13:○過去問にでてましたね。ライトの「価値転換」…これは重要ですからこのまま覚えることをお奨めします。

   1:失われた機能や技術を悩むより、残存機能や現状での可能性を高める必要を示唆している

   2:自分の障害を他人と比較するよりも自分本来の資産的な価値に目を向けることを示唆している

   3:身体の外観よりも自分の内面的な価値に注目している・・・

   この当たりのことを理解しておけばいいと思います。

14:×

7 パーキンソン病者の心理的影響について

 

問題
1 パーキンソン病では、病名を告知されると本人だけでなく家族も同様に不安にかられる。また、本人は「自分は役に立たなくなった」と感じて孤立感に陥る。(第21回)

2 パーキンソン病では、今しかできないという焦る気持ちが強くなり、仕事や趣味に意欲的になる。(第21回)
3 パーキンソン病で歩行中に突然歩けないと助けを求めるのは、一種の甘えの表現である。(第21回)
 
解答
1:○パーキンソン病では気分が上がってこなかったり、将来への不安、意欲の低下などの症状がみられます。

2:×パーキンソン病では気分が上がってこなかったり、将来への不安、意欲の低下などの症状がみられます。

3:×甘えの現象によるものではなく姿勢保持障害によるものです。:姿勢保持障害(立っている時に、前かがみで肘と膝を軽く曲げた姿勢になり、体をまっすぐに伸ばそうとすると、後ろへ倒れやすくなる。歩行は小刻みで次第に前のめりで早足となり、急に止まったり方向を変えることができずに前方に突進してしまう)

 

8 ピア・カウンセリング

問題
1 精神障害者へのピアカウンセリングでは,当事者のことを最もよく理解しているソーシャルワーカーなどの専門職が相談に当たる。

2 中途身体障害者は受傷後長い期間を経た人であっても、ピアカウンセリングは有効である。

3 ピアカウンセリングでは、相手に自分の体験を話す際は、「私の場合は」といった話し方をする。(第21回)
4 ピア・カウンセラーの役割は、仲間を指導することである。(第21回)
5 ピアカウンセリングでのねらいとして「感情開放」が取り入れられている。(第21回)
6 ピアカウンセリングの「セッション」では、互いに対等の立場で交互に話し合う。(第21回)

解答

1:×

2:○ピアカウンセリングとは同じ障害を持つ者同士がお互いの信頼の基に話し合うことによって、それまで周囲の人たちとのコミュニケーションだけでは解決できなかった悩みなどを解消していこうとするカウンセリング方法である。当然、受傷後、長い期間を経た人であっても有効である。

3:○

4:×仲間を指導するということでは、ピアカウンセリングの基本である「対等の立場」でおいうことが欠落してしまいます。従って間違い

5:○相手を誘導することではなく同じような環境や悩みを持つ人たちが対等な立場で同じ仲間として行われるカウンセリングです。 経験を同じくする仲間からサポートされていると感じる場に居ることで、心が解放され効果的に援助しあえるという効果があります。
6:○セッションとは二人一組のペアになり一方がカウンセラー、もう一方がクライアントになり、同じ時間だけ話をすることであるが、この時は相互に対等の立場で話し合うことが大事です。

9 高齢者・障害者への対応の問題を集めました

 

問題

1 老人・障害者のリハビリテーションでは劣等感が増大すると向上心が減退し,努力を放棄してしまう傾向が強くなるので,できるだけそうした気持に陥らせないようにする。

2 老人・障害者のリハビリテーションでは老化や障害を心の中に受け入れないで,否定的な感情を強く持つところにかえって心の健康が芽生える。

3 老人・障害者のリハビリテーションでは潜在能力や残存能力の存在に気付かせて,それを伸ばすように積極的に仕向ければ,心理的にみてリハビリテーションの軌道に乗せることが期待できる。

4 老人・障害者の職業リハビリテーションの開始は,心理的状態の如何にかかわらず障害発生の直後から始めるべきである。

5 リハビリテーションは障害者の場合にはもちろん,老人の場合にも常に十分な心理的リハビリテーションの効果がある。

6 老人・障害者へのカウンセリングでは効果を焦るよりも,柑手に対し先ずカウンセリングの必要性を認識させることが大切である。

7 老人・障害者へのカウンセリングは相手の感情を汲みとることが大切であるが,共感的態度はかえってマイナスとなる。

8 老人・障害者へのカウンセリングに際しては老人・障害者をめぐる環境条件の調整は,カウンセリングの役割を越えるので,そこまで考えなくてもよい。

9 老人・障害者へのカウンセリングでは相手をよく理解して,相手がカウンセラーに受け入れられているという気持を持たせることが大切である。

10 老人・障害者へのカウンセリングでは、相手に保護的,支持的態度で接すると,かえって依存性を助長するので,強い主導的態度で接するほうがよい。

11 老人や障害者に対しては、不安や依存心を克服して障害を受容できるように,一貫した指導理念の下に激励と承認によって,共感的に理解することが大切である。

12 老人や障害者に対しての共感は,簡単な受容,内容の繰り返し,同一化,投射などの方法をとおして表

現される。

13 老人や障害者に対しては性急に一定の方向へ説得的説明的態度で引っ張っていくのではなく,相手の話に耳を傾けて共感的に理解することが必要である。

14 老人や障害者に対しての共感していることを表現する形式として,感情の受容,感情の明確化などがある。

15 老人・障害者に対しては常に個人差に着目し,全人格的視野に立ってニーズをくみ取り,援助者自身の価値基準で指導することが大切である。

16 老人・障害者に対しては、抑うつ状態にある者に対しては,自らの力で立ち上がるよう,力強く激励し,指導することが最も有効な手段である。

17 老人・障害者に対しては自尊心や自我が傷つくと,退行や攻撃的行動が認められやすいので,それらを予防するためには,相手の悩みを理解し,共感する態度が大切である。

18 老人・障害者のレクリエーションの実施に当たっては,活動の成果はもとより,途中の経過を重視する姿勢が大切である。

19 音楽療法は,老人や障害者の気分やテンポに合った音楽を選んで情緒の安定を図ったり,音楽によって注意を促したり,気分を変えたり,音楽に関心や興味をもたせ,文化的教養を高めることを目的とする。

20 現実への方向づけ(リアリティ・オリエンテーション)プログラムは,見当識や現実認識を深めることを目的として,認知症老人に対して行われている技法である。

21 再動機づけ(リィ・モティベーション)の目的は,すべてに興味や意欲を失ってしまっている老人に刺激を与えたり,生気を与えることによって,再び生活に意欲を起こさせ,対人関係を活性化させ,社会性や興味を呼び起こさせることにある。

22 回想(レミニッセンス)法は,人生経験を話し合うことをとおして記憶や思い出を呼び起こさせ,老人の日常生活における活動性や関心を高め,コミュニケーションを深めることがねらいである。

23 カウンセリングにおいては,老人や障害者の話に耳を傾け,相手の立場に立って,心から理解しようとする態度が大切である。

24  絵画療法は,芸術療法の一つであるが,老人や障害者に対してはレクリエ−ションやリハビリテーション活動として活発に行われており,治療的効果もみられる。

25 箱庭療法は,特に範囲を限定せずに様々な人形,物などを並べてイメージ的世界をつくる遊びの形態を取る。

26 行動療法は,特に老人を対象として,発達心理学の原理に基づく技法によって行動修正を図る心理的治療の方法である。

27 家族療法は,心理的な問題をもつ患者とその家族を対象として行う心理療法であり,家族本来の機能が発揮できるように援助して,老人や障害者の情緒的改善や安定に役立てることができる。

28 成人の失語症は大脳半球の言語野と呼ばれる部位の損傷によって起こる。

29 失語症とは正常な言語を習得した成人の言語の理解や表出が障害された状態をいう。

30 成人の失語症はコミュニケーションの必要がなくなるため,精神的には落ち着く。

31 失語症を伴う痴呆性老人には,非言語的な介入も必要である。

32 老人や障害者の行動を理解して介護を行ううえの手掛りとなる情報は知能指数(IQ)である

33 老人や障害者の行動を理解して介護を行ううえの手掛りとなる情報には適応行動の水準及び不適応行動の特徴がある

34 老人や障害者の行動を理解して介護を行ううえの手掛りとなる情報には心身の健康状態である

35 老人や障害者の行動を理解して介護を行ううえの手掛りとなる情報には性格特性がある

36 老人や障害者の行動を理解して介護を行ううえの手掛りとなる情報には環境条件がある

37 適応には、個人と環境との間に調和のある満足すべき関係が保たれている状態といえる。

38 積極的に環境に働きかけて好ましい状態を生み出していくことを順応という。

39 個人の欲求が環境との間に不調和をもたらしたとき、そのことよって起こった緊張状態を社会的に解決することを適応機制という。

40 欲求不満に陥った場合に、芸術やスポーツに打ち込んで満足を得る行動を合理化という。

41 高齢者のうつ状態の対応においては、慢性疾患などの身体症状にも留意する必要がある。

42 高齢者のせん妄は、幼少期の体験が背景にあるので、効果的に対応するためには生活歴の聞き取りが必要である。

43 高齢者の神経症の発症においては、環境要素や心理的要素の影響は少ない。

44 高齢者のピック病は、不安を生じるような心的問題やストレスが主な原因であり、原因の除去により対応することが可能である。

 

解答

1:○

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32:×

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34:○

35:○

36:○

37:○適応とは.自分自身と生活環境や自然との「調和」「共存」的関係性の成立と、その 維持された状態をいいます。よって正解

38:×順応とは環境に働きかけるのではなく、反対に環境に受け身になることをさす

39:×適応機制とは、個人の欲求が環境との間に不調和をもたらしたとき、心理的な満足を得るために無意識的に解決しようとする人の行動です

40:×合理化とは、簡単にいえば自分の失敗を自分以外にあるとすることで自分を正当化することである。この問題にある欲求不満に陥った場合に、芸術やスポーツに打ち込んで満足を得る行動のことを「昇華」といいます。けっこう出る問題ですね

41:○生活習慣病(慢性疾患等)を持つ人は抑うつ状態を認めることが多いと言われているので留意が必要である

42:×高齢者や、脳卒中、神経に変性を起こす病気などを持つときに症状が現れたりしますので、幼少期の体験などは関係ありません。

43:×神経症では、環境要素、心理的要素の影響が大きいので間違い・・

44:×アルツハイマーと同じように比較的若い老年者に見られる認知症です。原因は不明・・従って間違いですね

 

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