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25回介護福祉士国家試験問題及び解説

 

【介護過程】8

問題61 介護過程の展開に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 介護計画を立ててから、利用者にどのような生活を送りたいのかを聞く。
2 介護職は利用者の健康状態を把握しなくてよい。
3 利用者の「やりたいこと」や「できること」を含めて、アセスメント(assessment)する。
4 他の利用者とのトラブルが予測される場合には、利用者本人の「やりたいこと」は支援内容から外す。
5 利用者が満足していれば、計画の評価は行わなくてよい。

解答
1:×計画を立てる前に利用者の希望を聞くことが大原則です。(アセスメント→立案)
2:×健康状態の把握もアセスメントの一つになります。
3:○アセスメントに含まれるものは、健康状態、希望や願い、生活状況などが含まれます。
4:×利用者の「やりたいこと」を尊重し支援内容にいれます。
5:×利用者の満足、不満足にかかわらず計画の評価は行わなければいけません。

問題62 食事の摂取量が急に減少した利用者のアセスメント(assessment)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 栄養状態が悪くなるので、食事を残さず食べることが必要である。
2 食べないと免疫力が低下する恐れがあることを、説明する必要がある。
3 経管栄養を行うことを、医療者と検討する必要がある。
4 最近の言動の変化について、観察する必要がある。
5 自然に摂取量が増えるのを見守る必要がある。

解答
1:×摂取量が減少した原因を追及することが大切。
2:×同上
3:×同上
4:○
5:×摂取量が減少した原因を追及し対処します。

問題63 夜間はおむつに排泄していた利用者が、ポータブルトイレで排泄することを目指して、介護計画を立案した。介護目標の記述として、適切なものを1つ選びなさい。
1 夜間はポータブルトイレで排泄できる。
2 夜間はポータブルトイレで排泄するように、理解させる。
3 夜間はポータブルトイレをベッドサイドに置く。
4 夜間はポータブルトイレでの排泄の介護をする。
5 夜間はおむつで排泄させない。

解答
1:○介護目標の最大の到達点(ゴール)は利用者自身の力でポータブルトイレで排泄できるということです。
2:×
3:×
4:×
5:×

問題64 モニタリング(monitoring)の内容として、適切なものを1つ選びなさい。
1 計画どおりに実施できているかどうかを点検する。
2 利用者が主体的に取り組める目標を設定する。
3 実施する介護について、利用者や家族に説明する。
4 利用者の「できること」の情報を収集する。
5 目標が達成された後に、介護過程を集結させる。

解答
1:○モニタリンは@計画どおりに支援が実施されているかA目標に対する達成度はどうかBサービスや種類内容は適切かC利用者に新しい課題は生じているかD利用者等の満足度などについて確認を行うことを意味しています。

2:×
3:×
4:×
5:×

参考:モニタリングとは→@計画どおりに支援が実施されているかA目標に対する達成度はどうかBサービスや種類内容は適切かC利用者に新しい課題は生じているかD利用者等の満足度などについて確認を行うことを意味しています。


問題65 評価に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1 利用者本人には、評価を伝えない。
2 利用者の反応の評価はしない。
3 計画を立てたが実施しなかったものは、評価はしない。
4 目標が達成されれば、評価はしない。
5 他の利用者の目標達成度と比較した評価はしない。

解答
1:×当然本人に評価を伝えなければいけません。
2:×反応も評価の一部となります。
3:×実施したもの、しなかったもの含めて評価の対象となります。
4:×達成されても評価の対象となります。
5:○利用者個人の目標をたてるので、他の利用者の比較をした評価は意味がありません。

問題66 Nさん(80歳、男性)は、3か月前に肺炎(pneumonia)で2週間入院をし、杖歩行となった。Nさんは、自宅で一人暮らしをしているが、週2回の訪問介護(ホームヘルプサービス)を受けることになった。訪問介護員(ホームヘルパー)が訪問すると、部屋の中は衣服やごみなどが散乱しているが、「面倒だ」と言って片付けようとしない。
 Nさんの自宅のようすを観察したときの、客観的情報の記録として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 部屋は衣服やごみが散乱していて汚い。
2 部屋は衣服やごみが散乱しているが、片づけようとしない。
3 部屋は衣服やごみが散乱していて、転倒の可能性がある。
4 片づけることが嫌いなので、部屋は衣服やごみが散乱している。
5 部屋は衣服やごみが散乱していて、生活しづらそうである。

解答
1:×
2:○「面倒だ」と言って片付けようとしない。そこに最大の問題点があり、観察の記録として適切です。
3:×
4:×
5:×

問題67 Sさん(87歳、男性)は、介護老人福祉施設に入所している。下肢筋力の低下によって、歩行時につまづいたり、ふらついたりするようすが見られる。Sさんは「できるだけ歩いて生活し続けたい」と望んでいて、この希望に基づいて長期目標が設定された。また、短期目標は「転倒しない」と設定された。
 この長期目標・短期目標に応じた支援内容・方法として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 居室の床にセンサーマットを敷く。
2 職員と施設内を散歩する。
3 車いすを使用する。
4 歩行時にはスリッパを履く。
5 日中は居室で過ごす。

解答
1:×
2:○最初に実施しなければならないのは、歩行にかかわる施設内の環境アセスメントです。
3:×
4:×
5:×

問題68 チームアプローチ(team approach)に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1 他のチームメンバーの役割は、知らなくてよい。
2 医療職は、チームアプローチ(team approach)を主導する。
3 チームメンバーの人数は、決まっている。
4 利用者は、チームアプローチ(team approach)の中心である。
5 ボランティアは、チームメンバーにはなれない。

解答
1:×他のメンバーと連携し情報の共有化をはかります。
2:×各職種が対等な立場で、適切な支援がなされるようにします。
3:×決まっていません。必要におうじて増減することがあります。
4:○利用者がチームアプローチの中心でそのまわりに介護福祉士、ケアマネ、医師、看護師、栄養士、ソーシャルワーカー、ボランティアなどがチームのメンバーとなります。
5:×ボランティアもチームのメンバーとなります。


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