第19回 レクリエーション活動援助法

19回35
問題35 次の文章は、老人福祉法第13条の一部である。空欄ABCに該当する語句の組み合わせとして、正しいものを一つ選びなさい。

「地方公共団体は、老人の心身の(A)に資するための(B)、レクリエーションその他広く老人が自主的かつ(C)に参加することができる事業を実施するよう努めなければならない。」


1 健康の保持 ―スポーツ  ― 継続的
2 介護の予防 ―教養講座  ― 継続的
3 健康の保持 ―スポーツ  ―  積極的
4 健康の保持 ―教養講座  ― 積極的
5 介護の予防 ―スポーツ  ―  積極的

解答 4
条文に空白を作って解かせる問題は介護福祉士の試験では多いです。一度出されたら当分は出ない問題ですね〜・・・この問題は過去問題としてはちょっと目を通す程度のものですね。


問題36 レクリエーション活動援助に関する次の記述のうち、適切なものに○、適切でないものに×をつけた場合、その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。 

A
 レクリエーション活動援助とは、余暇活動に特化したものをいう。
B
 利用者同士の交流によって、集団の成長とともに、個人の成長を図る。
C
 レクリエーション計画は、毎週のグループ活動、さらには毎月の行事や毎年の大きな行事等を盛り込んで総合的に作成する。
D
 障害者の家族会などのセルフヘルプグループにおいても、グループレクリエーション活動の視点は重要である。

(
組み合わせ)
  A B C D
1 ○○××
2 ○×○○
3 ×○○○
4 ×○○×
5 ×××○

解答 3
A
:×余暇活動というのは自分が自由時間に行う活動のことをいう。レクリエーションの援助は単に自由時間を行う活動を特別視するものではなく、満足や充実や達成感を得ることを目的とするのであるので余暇活動とレクリエーション活動とは区別して考えた方がよいS
B
:○その通りです
C
:○レクリエーション計画は中長期的視点で作成されるのがよいので正解!
D
:○障害者の為のレクリエーションショーンだけでなく、支える立場の人々がレクリエーションを通して絆を深めていけるという効果もあるのでグループレクリエーションリエションの視点は重要である。

19回37
問題37 レクリエーション活動援助者の役割に関する次の記述のうち、適切なものに○、適切でないものに×をつけた場合、その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。 

A
 介護保険法に基づく訪問介護において、高齢者の心身の活性化を目的とし、プロ野球観戦に連れていくことを試みる。
B
 介護保険法に基づく通所介護において、過去の経験や遊びなども考慮し、利用者にとって取り組みやすいプログラムの導入を試みる。
C
 障害者自立支援法に基づく障害者支援施設において、地域における利用者の社会参加を念頭に、利用者にもできるボランティア活動の推進を試みる。
D
 障害者自立支援法に基づく市町村地域支援事業において、体力増進を目的とした、障害者スポーツ大会の開催を試みる。

(
組み合わせ)
  A B C D
1 ○○××
2 ○×○×
3 ×○○○
4 ×○×○
5 ××○○

解答 3
A
:×お年寄りの好みも確認しないで計画をたてること自体に問題があるのではないか?
B
:○個々の利用者のアセスメントをし、それに基づいてレクリエーションの計画がなされることは適切である
C
:○地域での社会参加、地域住民との交流ということからもボランティア活動推進は重要
D
:○社会参加型の促進事業の一つとして各種スポーツやレクリエーションの開催の促進が期待されています。


(レクリエーション活動援助法・事例問題)

次の事例は、介護老人福祉施設におけるレクリエーション活動援助の場面である。
事例を読んで、問題38から問題40までについて答えなさい。
(事例)
A
さん(80歳、女性、元教員)は2年前に脳梗塞を起こしたことにより、認知症と右片麻痺がみられ、利き手だった右手は動かないが、杖をついての歩行は可能である。認知症の程度や理解力の低下が進んできたので、1か月前に介護老人福祉施設に入所した。Aさんは、施設生活になかなかなじめず、また生活にも張りがなく、終日ベッド上での生活を送っている。俳句、菓子作り、散歩の趣味があるなどというアセスメントに基づき、レクリエーション担当の職員は、Aさんが少しでも早く施設の生活に慣れた、QOL(生活の質)を高めるためにレクリエーションプログラムの立案を開始した。

19回38
問題38 Aさんのレクリエーション活動援助の計画に関する次の記述のうち,正しいものに○,誤っているものに×をつけた場合,その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。

A
 趣味を生かして俳句を作ってもらえるように、多くの題材を提示する。
B
 活動は1回ごとに時間や場所を変えるよう工夫する。
C
 脳梗塞の再発防止などのため、安全な運動強度について医師に確認する。
D
 昔の話をゆっくりしながら、過去の生活の記憶をたどってもらうことを試みる。

(
組み合わせ)
  A B C D
1 ○○××
2 ○×○×
3 ×○○○
4 ×○×○
5 ××○○

解答 5
A
:×認知症の程度や理解力の低下が見られるので、多くの題材を提示することはAさんに過度の負担を与えることになるので不適切
B
:×認知症がある場合には、Aさんが混乱しないように同じような時間、同じような場所を設定をすることが望ましい。
C
:○過度の運動は脳梗塞を再発しかねないので医師に確認をとりながら適切な運動を試みる
D
:○その通りですね

19回39
問題39 Aさんに対する菓子作りのレクリエーション活動援助に関する次の記述のうち、適切なものに○、適切でないものに×をつけた場合、その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。 
 
A
 補助具を用いて、左手だけで道具が使えるように工夫した。
B
 右手が動かないので、菓子を作るより食べることをすすめた。
C
 まずは得意な菓子の中から簡単にできるものを一緒に選んで作った。
D
 菓子作りの楽しさを思い出してもらうために、作り方を教えてもらうという態度を織り交ぜつつ援助した。

(
組み合わせ)
  A B C D
1 ○×○○
2 ○×××
3 ×○○×
4 ×○×○
5 ××○○

解答 1
A
:○右手が使えないので左手だけで調理ができる調理補助具の活用は有効である。
B
:×右手が動かないからといって食べることを進めては生活の質を高めることにはならない。補助具等を活用して左手が使えるのでこの問題は間違い。
C
:○最初は簡単なのもから・・そして徐々に難しいものへと発展させていく・・常識問題ですね
D
:○Aさんに教えてももらいながら援助することはAさんのレクリエーションに取り組む姿勢をより積極的にすることであるので意欲の向上につながる。

19回40
問題40 Aさんの日常生活におけるレクリエーション活動援助に関する次の記述のうち,適切なものに○,適切でないものに×をつけた場合,その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。

A
 部屋を訪れる利用者を毎日変えるなど、多くの人との交流ができる機会を増やした。
B
 びっくりさせて喜んでもらうために、これまで作った俳句を、Aさんに内緒で廊下に張り出した。
C
 離床のため、安全性の確認などの見守りを行いつつ、施設内を散歩するように促した。
D
 施設内のクラブ活動を見学するなど、部屋の外に出るように促した。

(
組み合わせ)
  A B C D
1 ○×○○
2 ○×××
3 ×○○×
4 ×○×○
5 ××○○

解答 5
A
:×認知症のかたは訪問する利用者を毎日変えると混乱し、気持が不安定になるので注意が必要である。
B
:×自己決定の尊重に外れる行為です。あくまでもAさんの了解をえてから張り出さないといけません。
C
:○ベッド上での生活に慣れると生活の質を落としてしまいます。できるかぎり施設内を散歩するなりし、離床の訓練をしたほうがいいですね。
D
:○これも離床を促すための一つのアクションとして有効であるので正解!


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