第18回 リハビリテーション論

18回23
問題23 次の記述のうち、最も適切なものをひとつ選びなさい。 

1身体障害を伴わない知的障害は、リハビリテーションの対象ではない。
2リハビリテーションは、障害が固定してから開始される。
3国際生活機能分類(ICF)の環境因子には、人々の社会的な態度による環境の持つ影響力が含まれる。
4アメリカの自立生活運動は、知的障害児の親の活動として出発した。
5自立生活プログラムは。援助を受けずに生活することを目的としている。


解答 3
1×リハビリテーション関係の法律では身体障害福祉、知的障害福祉、精神保健福祉も含まれる。したがって間違い
2×障害発生直後からのリハビリテーションもある。それが早期リハビリテーションといわれるものであり、障害の固定前に行われるものである。
3○下の参考というところを見てください。正解です
4×アメリカの自立生活運動は重度身体障害者の運動が出発点です
5×自立生活プログラムは、介護者の援助をうけながらも自立的に、主体的に生活してくことを目指したものである。

参考
「国際障害分類(ICIDH:International Classification of Impairments, Disabilities, and Handicaps)」という名前で、「障害」について取り扱う、という恰好でした。2001年に、対象の捉え方から大幅に変更され、「人の健康のすべての側面と,安寧(well-being)のうち健康に関連する構成要素のいくつかを扱う」分類となりました。すなわち、すべての人の健康に関する側面を捉える道具となったわけです。名前も「国際生活機能分類(ICF:International Classification of Functioning, Disability and Health)」となりました。

ICFでは、大きく「生活機能と障害」「背景因子」の2つの構成要素からなります。「生活機能と障害」は「心身機能と身体構造」「活動と参加」の2つから構成され、「背景因子」は「環境因子」「個人因子」の2つから構成されています。
それぞれの構成要素の定義は、

心身機能(body functions)とは,身体系の生理的機能(心理的機能を含む)である。
身体構造(body structures)とは,器官・肢体とその構成部分などの,身体の解剖学的部分である。
活動(activity)とは,課題や行為の個人による遂行のことである。
参加(participation)とは,生活・人生場面(life situation)への関わりのことである。
環境因子(environmental factors)とは,人々が生活し,人生を送っている物的な環境や社会的環境,人々の社会的な態度による環境を構成する因子のことである。
個人因子(personal factors)とは,個人の人生や生活の特別な背景であり,健康状態や健康状況以外のその人の特徴からなる。

 

18回24
問題24 廃用症候群に関する次の記述のうち,適切なものに○,適切でないものに×をつけた場合,その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。

A
生活が不活発なことによっても生じる。
B
心身機能の全般的な低下を生じる。
C
認知症に似た症状が生じることもある。
D
いったん生じると改善できない。

(
組み合わせ)
  ABCD
1 ○○○×
2 ○○××
3 ○×○×
4 ×○×○
5 ××○○

解答 1
A
廃用症候群とは,廃用(使わないこと),すなわち不活発な生活や安静で起きる,全身 のあらゆる器官・機能に生じる“心身機能”の低下である。これは高齢者で起こりやすく, いったん生じると回復が困難で,若い人の場合よりも質の高いリハが必要である
B
○全般的な心身機能の低下がおきます。
C
○これも覚えておきましょう。認知症と廃用症候群の関連は顔問題にもありました。
D
×機能訓練を行うことにより改善はかのうです。したがって誤り。

18回25
問題25 次の記述のうち、適切なものに○,適切でないものに×をつけた場合,その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。

A
介護福祉士は、その業務を行うに当たり、医師その他の医療関係者との連携を保たなければならないと法定されている。
B
リハビリテーション専門職には、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などがある。
C
介護保険制度における訪問リハビリテーション計画は、医師及び理学療法士、作業療法士又は介護福祉士が作成しなければならない。
D
福祉用具については、理学療法士や作業療法士の専門職の助言を得ることが望ましい。

(
組み合わせ)
  ABCD
1 ○○×○
2 ○×○○
3 ○×○×
4 ×○○×
5 ×○×○

解答 1
A
○はい!、法律でそのように規定されてます。もう何度もでている問題だね
B
○この3つは必ず覚えておきましょう
C
×この記述のなかでリハビリテーション計画をできないのは介護福祉士です。
D
○そうですね。なんといっても福祉用具のプロですから・・

18回26 
問題26 リハビリテーションに関する次の記述のうち,正しいものに○,誤っているものに×をつけた場合,その組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。

A
地域リハビリテーション(Community Based Rehabilitation)は、途上国において実施されるリハビリテーションの方法であり、我が国では実施されていない。
B
リハビリテーションの援助プロセスには、相談、情報収集、事前評価、リハビリテーションサービス計画の作成、実施、事後評価、終結がある。
C
介護保険制度では、通所リハビリテーションや訪問リハビリテーションは、居宅サービスに位置づけられている。
D
リハビリテーションの分野として、医学、教育、職業、社会などがある。

(
組み合わせ)
  ABCD
1 ○○×○
2 ○××○
3 ○×××
4 ×○○○
5 ×○○×

解答 4
A
×とんでもない!障害のある人たちが地域で生活できるように援助する方法ですから、途上国でということはありえません。
B
○そうそう。これは大事な問題です。このプロセスは暗記しておきましょう。
C
○通所リハビリテーションは居宅サービスに位置づけられていないと勘違いする人が多いですが、介護保険法では通所リハビリテーションや訪問リハビリテーションは、居宅サービに含まれているので、しっかりインプットしておきましょう。
D
○これも、何回も過去問にでてます。医学、教育、職業、社会的リハビリテーションを覚えておいてください

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