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第32回試験用出題基準別ノンストップ問題
予告無く内容の追加、変更をすることがありますので、ご容赦ください。

発達と老化の理解  

出題基準

G発達と老化の理解  大項目 中項目 小項目(例示)

1: 人間の成長と発達の基礎的理解

1)人間の成長と発達→○ 発達の定義 ○発達課題 ○その他 (第25回)(第27回:ピアジュの認知発達段階)(第28回:エリクソンの発達段階説)(第29回:エリクソンの発達段階)(第30回:生理的老化の学説)(第31回:乳幼児の発達)

 

2:老年期の発達と成熟

1)老年期の定義(WHO、老人福祉法、高齢者の医療の確保に関する法律の高齢者医療制度)  (第24回)  (第26回)(第29回:各法律上の年齢定義)

2)老年期の発達課題→○ 人格と尊厳、老いの価値、喪失体験、セクシュアリティ、その他  (第24回) (第27回)(第28回:社会情動的選択理論)(第30回)(第31回:高齢者のエイジズム)

 

3: 老化に伴うこころとからだの変化と日常生活

1)老化に伴う心身の変化の特徴 →○防衛反応(反射神経)の変化 ○回復力(抵抗力)の変化 ○適応力(順応力)の変化 (第25回)(第28回:加齢に伴う筋肉の変化)(第31回:加齢に伴う身体変化)

2)老化に伴う心身の機能の変化と日常生活への影響→○ 身体的機能の変化と日常生活への影響 ○知的・認知機能の変化と日常生活への影響 ○精神的機能の変化と日常生活への影響

(第24回) (第24回) (第24回) (第24回) (第25回)(第25回)(第25回)(第25回)(第25回)(第25回)(第25回)(第26回)(第27回)(第28回:加齢の影響を受ける記憶)(第29回:高齢者の知的機能の変化)(第30回)(第30回)

3)高齢者の心理→○ 老化を受けとめる高齢者の気持ち ○社会や家庭での役割を失う高齢者の気持ち ○障害を受けとめる高齢者の気持ち ○友人との別れを受けとめる高齢者の気持ち ○経済的不安を抱える高齢者の気持ち (第27回)(第29回:老化に伴う心理変化)(第30回:マズロー)(第31回:学習性無力感)

 

4:高齢者と健康

1)高齢者の疾病と生活上の留意点→○ 高齢者の症状の現れかたの特徴 ○高齢者の体の不調の訴え(痛み、かゆみ、不眠、冷え、その他) (第24回)(第26回)(第26回)(第27回)(第27回)(第28回:高齢者のめまい、立ちくらみ)(第29回:高齢者の薬物代謝)(第29回:めまい)(第29回:糖尿病)(第30回:嚥下障害)(第31回:尿失禁)(第31回)

2)高齢者に多い病気とその日常生活上の留意点   (第24回) (第26回)(第26回)(第26回)(第26回)(第27回:肺炎)(第27回:パーキンソン病)(第28回:高齢者の誤嚥性肺炎)
(第28回:高齢者の変形性(へんけいせい)(ひつ)関節症)(第29回:甲状腺機能低下症)(第30回)(第30回:パーキンソン病)(第31回:高齢者の疾患と治療)(高齢者の便秘)

3)保健医療職との連携 (第28回:在宅医療) 

 

 1人間の成長と発達の基礎的理解

1)人間の成長と発達→○ 発達の定義 ○発達課題

問題                                                                                                                                           

1 人間の発達段階説にはピアジェの発達段階節、フロイトの発達段階説、エリクソンの発達段階説などがある。

2 ピアジェの子供の発達段階説は、知能の発達は@感覚運動的知能期、A前操作期、B具体的操作期、C形式的操作期という時期として展開されるとしている。

3 ピアジェ(PiagetJ.)は,認識や思考の発達には,4つの段階があることを明らかにした。

4 フロイトの発達段階説は@口唇期、A肛門期、B男根期、C潜伏期、D性器期があるとしている。

5 フロイト(FreudS.)は,ライフサイクルとは出発点(誕生)から,終了点(死亡)までの過程(旅)であり,人生の各段階は階段を上がるように進んでいくと述べた。

6 精神分析学者のフロイト(Freud,S.)は、エス・自我・超自我の3つが人格を成り立たせているとした。

7 エリクソンの発達段階説は人間の発達は前段階の発達課題の達成の上に次 の段階に進むとし@乳児期(0歳〜1歳半頃)、A幼児期前期(1歳半〜3歳頃)、B幼児期後期(3歳〜6歳頃)、C学童期(6歳〜13歳頃)、D思春期・青年期(13歳〜22歳頃)、E成人期初期(22歳〜40歳頃)、F成人期(壮年期)(40歳〜60歳頃)、G老年期(60歳以降)があるとした。

8 エリクソンの発達課題のなかでの高齢者の発達課題は統合と絶望の葛藤を解決することである。

9 エリクソン(EriksonE.)は,人格発達の8つの段階において,自我同一性の形成の理論を柱に挙げて,各段階には特有の危機とその克服があると指摘した。
10 エリクソン(Erikson.E)の発達段階説では、誕生から1歳ころまでは(第一段階)、自分の行動コントロールを身につける段階である。

11 エリクソン(Erikson.E)の発達段階説では、3歳頃から6歳頃までは、自発的行動を通して主体性の感覚を学ぶ段階である。
12 エリクソン(Erikson.E)の発達段階説では、12歳頃から20歳頃までは、勤勉性を身につける段階である。
13 発達心理学者のエリクソンは青年期の発達課題を―自我同一性(アイデンティティ)の確立・アイデンティティの拡散―帰属集団への忠誠心や社会への帰属感としている。

14 発達心理学者のエリクソンは成人期初期の発達課題を親密性・孤立―幸福感を感じる愛の獲得と実感としている。

15 発達心理学者のエリクソンは成人期(壮年期)の発達課題を世代性(生殖性)・自己停滞―世話としている。

16 発達心理学者のエリクソンは老年期(60代以降)の課題を―自我の統合・絶望―叡智の体現としている。

17 ハヴィガーストの発達課題は.1:身体成熟:歩行の学習・青年期における異性への関心、第2:社会の文化的圧力:読み書きの学習・市民としての社会への参加の学習.3:個人的な動機や価値意識;職業の選択や準備・人生観の形成.である。
18 マズロー(Maslow,A)は欲求の階層(hierarchy)説を唱えた。

 

解答

1:○

2:○
・感覚運動期(誕生から約2歳まで):感覚運動期の最初の頃は目の前にあるものを隠しても子どもはそれを探そうとしないが、後半になると探そうとします。

・前操作期(子どもが話し始めてから約7歳まで):頭の中で表象して考えることはできるが、論理をまだ把握できず、見かけに引きずられる。
・具体的操作期(小学1年生から青年前期):前操作期と違いイメージやシンボルを論理的に変化させ、再構成することができます。

・形式的操作期(子供の認知発達の最終段階):、「抽象概念および仮説上の出来事に関して合理的、系統的に考える」能力を持っている子どもと定義されています。

3:○ スイスの発達心理学者ピアジェPiaget,J.は、知的能力の発達を、認知構造の質的な差異と認知操作の差異から、感覚運動期(02)、前操作期(27)、具体的操作期(712)、形式的操作期(12歳以降)4つに発達段階を分けました。

4:○

5:×フロイトではなくエリクソンの理論です。エリクソンは、人間の発達は子供の時期だけでなく、成人期・老年期にも継続するというライフサイクル理論を提唱していますからこの問題はエリクソンのものですね。フロイトは発達段階の研究者ではなく精神分析の理論を確立した人として知られています。

6:○

7:○ 老年期の発達課題は@ 老年期は、子育てが終わったり退職したり、公私に渡って役割の方向の転換を迫られる時期A また、自分の死を受け入れる準備をする時期。B この時期の危機は<統合性>と<絶望>であることから人生の完成に当たって、今まで獲得してきた同一性を振り返る時期でもあるとしています。

8:○

9:○エリクソンときたら・・人格発達の8段階・・自我同一性の形成・・などのキーとなる言葉をおぼえておきましょう。自我同一性の形成とは「自分が何者であるか・・」という問いかけのこと。青年期の発達段階で主に見られますが、そこで終了するのではなく、各年代の発達段階で形成されるものといわれています。
http://impression1950.web.fc2.com/img/erikuha.jpg

10:×
11:○自分で考えて行動しようとする「自主性の獲得」の時期とも言えます。
12:×
13:○自我同一性とは、自分はどのような人間であるのか、自分はどのような社会的役割を持っているのかを吟味していくという意味です。

14:○

15:○壮年期は仕事も家庭も安定し。仕事の面では自己実現をしたり、家庭では子育てを通して人生の喜びを味わう生産的な時期といえます。しかし壮年期半ばからは体の衰えを感じるようになったり人間関係の急激な変化に対応できなくなることもあり中年期の危機といわれることもおきてきます。

16:○老年期の発達課題は「自我統合」としていますが、この課題がうまくいかないと「絶望」という危機が訪れることを述べています。

17:○

18:○マズローの欲求5段階説

人間の欲求は5段階のピラミッドのように構成されていて、低階層の欲求が満たされると、より高次の階層の欲求を欲するとされています。

 @第一階層の「生理的欲求」は、生きていくための基本的・本能的な欲求(食べたい、飲みたい、寝たいなど)。この欲求がある程度満たされると次の階層「安全欲求」を求めるようになります。

 A第二階層の「安全欲求」には、危機を回避したい、安全・安心な暮らしがしたい(雨風をしのぐ家・健康など)という欲求が含まれます。

 Bこの「安全欲求」が満たされると、次の階層である「社会的欲求(帰属欲求)」(集団に属したり、仲間が欲しくなったり)を求めるようにます。この欲求が満たされない時、人は孤独感や社会的不安を感じやすくなると言われます。

ここまでの欲求は、外的に満たされたいという思いから出てくる欲求(低次の欲求)で、これ以降は内的な心を満たしたいという欲求(高次の欲求)に変わります。

 C「社会的欲求」の次に芽生える欲求は、第四階層である「尊厳欲求(承認欲求)」(他者から認められたい、尊敬されたい)です。

 Dそしてその「尊厳欲求」が満たされると、最後に「自己実現欲求」(自分の能力を引き出し創造的活動がしたいなど)が生まれます。

 

2老年期の発達と成熟

1)老年期の定義(WHO、老人福祉法、高齢者の医療の確保に関する法律の高齢者医療制度)

問題

1 老化の分類には生理的老化と病的老化がある。

2 高齢者の分類には老人福祉法や介護保険法では65歳以上が、また、「高齢者に関する国際行動計画及び高齢者のための国連原則」では60歳以上が高齢者として示されている。

3 エイジズムとは年齢を理由に個人や集団を不利に扱ったり差別したり偏見をもつことである。

4 エイジズムとは、年齢を理由に、個人や集団を不当に扱うなどの差別をすることである。

5 世界保健機構(WHO)や国連の定義によると、高齢化率が7%を超えた社会を「高齢化社会」、14%を超えた社会を「高齢社会」、21%を超えた社会を「超高齢社会」といいます。

6 後期高齢者とは、75歳以上の高齢者をいう。

7 高齢者虐待防止法では、「高齢者」と は 65 歳以上の者と定義されている。

 

解答

1:○生理的老化とは生活が良好に維持されていても進む老化であり記憶力の低下、軽度の動脈硬化、生理機能の低下があることをいいます。また、病的老化とは、 生理的に起こる老化ではなく、年齢にふさわしくないレベルの老化が生じる事です。

2:○さらに、行政上の区分として75歳以上を後期高齢者、85歳以上または90歳以上を超高齢者として区分しているので併せて覚えておきましょう。

3:○エイジズムは日本語訳にすると「高齢者差別」となります。

4:○高齢者だから頑固な性格となるというのは、誰もがそうなるとはいえないので不当な見方といえます。

5:○

6:○

7:○

 

2老年期の発達と成熟

2)老年期の発達課題→○ 人格と尊厳、老いの価値、喪失体験、セクシュアリティ、その他 

問題

1 老化にうまく適応した幸せな老年期の生き方を「サクセスフル・エイジング」という。

2 総合的な健康指標として健康関連QOLがある。

3 ロートンはQOL(生活の質)を4つの領域にわけて考えるモデルを提案した。

4 高齢者の基本的なパーソナリティについては、老化によって変化が少ないという結果が報告されている。

5 ベックの老年期の自我発達理論ではエリクソンの老年期の発達課題で3つの課題とそれに対する挑戦に直面するとしている。

6 発達に影響する要因として遺伝説と環境説がある。

7 今日では発達は遺伝と環境との相互作用の結果によっておこり、遺伝も環境も影響すると考えられている。

8 老化については老廃物蓄積説とプログラム説がある。

9 社会的老化についてムーア(Moore.P)は文化差や地域差が高齢者に強く影響を与えているとしている。

10 ユング(Jung,C.G.)は、人生後半の人間の心の変化のプロセスを、衰退としてではなく、成長、発達としてとらえた。

11 ユング(JungC.)は,40歳前後を「人生の正午」に例え,それ以降の中年期を老年期に至るまでの準備期間であると説明した。

12 サードエイジング(第三世代)論を成田健一が展開しているが、この世代は達成感にあふれた人生の最盛期であり人格や夢の完成期であるとしている。

13 老化による心身機能の変化の程度は、同じ暦年齢であっても個人差が大きいのが特徴である。

14 高齢者の社会活動性と人生への満足度の関係については活動理論と離脱理論がある。

15 高齢者の社会活動理論では、高齢者はそれ以前と同じ心理社会的な欲求をもっているほうが満足度が高いとしている。

16 高齢者の社会離脱理論では、高齢者が社会活動を縮小することは自らの老化に応じて選択することであり、ごく自然であるとしている。

17 高齢者と家族の関係の調査では「心の支えとなっている」は配偶者と子供ではそれぞれ半数以上となっている。

18 老年期の社会的関係の大きな特徴として喪失体験がある。

19 生理的老化の学説で、エラー破局説では、加齢によって臓器や器官が機能低下することで老化が生じると考える。

20 生理的老化の学説で、消耗説では、活性酸素による細胞の損傷で老化が生じると考える。

21 生理的老化の学説で、フリーラジカル説では、加齢による臓器や器官の萎縮や縮小に対して、それを補う再生機能が低下することで老化が生じると考える。

22 生理的老化の学説で、機能衰退説では、細胞内のDNAが損傷することで老化が生じると考える。

23 生理的老化の学説で、老化プログラム説では、人の細胞分裂の回数があらかじめ決まっていることで老化が生じると考える。

 

解答

1:○

2:○

3:○ロートンの領域モデルは行動無力、客観的環境、認知されたQOL、心理学的幸福です。

4:○

5:○

6:○

7:○

8:○老廃物蓄積説とは老化は細胞の寿命が老廃物の時間の経過とともにおこる蓄積でおこるとするものです。またプログラム説は細胞を老化させるプログラムが遺伝子に書き込まれているとするものです。

9:○

10:○いくつになっても人間は発達し続ける…ということですね。

11:○ユングは「人生の正午」という論文の中で、人生を太陽の運行になぞらえて、人生の前半で大切にするものと人生の後半で大切にするものとが変わると論じていますが、人生の後半は老年期に至るまでの準備期間であると説明しています。

12:○第三世代の年齢はおよそ50歳くらいから75歳までを想定しているということです。

13:○

14:○

15:○

16:○

17:○ちなみに親しい友人・知人については「心の支えになっている」は約13%でした。

18:○配偶者の人間関係が深い場合にはその体験は高齢者に大きな影響を与えます。その適応は喪失→悲嘆→回復のプロセスをたどると考えられています。

19:×エラー破局説は、細胞内の遺伝子に突然変異が不規則に起こり、それが蓄積していくことによって細胞の分裂能が消失し、細胞の寿命が尽きるという説です。

20:×消耗説.は、生命の維持に必要なものが徐々に失われるとする説です。

21:×フリーラジカル説.は、ミトコンドリアで産生されるフリーラジカルが老化をもたらすとする説です。

22:×生命の維持に必要なものが徐々に失われるとする説です。

23:○老化プログラム説は細胞の分裂回数が遺伝子により決まっており、それが個体の寿命を左右しているという説です。

 

3老化に伴うこころとからだの変化と日常生活

1)老化に伴う心身の変化の特徴 →○防衛反応(反射神経)の変化 ○回復力(抵抗力)の変化 ○適応力(順応力)の変化

問題

1 要介護状態によって欲求が充足されない状態が続くことは適応機制による行動を引き起こすことがある。

2 ライチャードは引退後の男性を対象に、サクセスフル・エイジングができている人と、そうでない人の人格傾向を5つのタイプにまとめた。

3 マズロー( A.H.Maslow アメリカの心理学者)の欲求段階説は、人間の欲求は,5段階のピラミッドのようになっていて,底辺から始まって,1段階目の欲求が満たされると,1段階上の欲求を志すというものである。

4 マズローの欲求段階は底辺から生理的欲求、安全欲求、愛情と所属の欲求、自尊欲求、自己実現欲求である。

5 キューブラロスの死の受容過程は1.否認2.怒り3.取引き(神にたいして)4.抑鬱5.受容である。


解答

1:○適応機制に関する問題は過去問題でもよくでてきます。下記にまとめましたので参考にしてください。

攻撃→他人のものを傷つけたりして欲求不満を解消しようとする。

逃避→苦しくつらい現実から一時的に逃れる。

退行→耐え難い事態に直面したとき、子供の様に振舞って自分を守ろうとする。

拒否→問題となっている事実が存在しなかったように振る舞うこと。

隔離→耐え難い状況に直面した場合、その状況に直面しているのは、「わたしの自我」ではない、という意識における逃避を行うことで、状況から逃れようとする行為です。

代償→本来の目標がかなわない場合に、安易にできる目標を達成することで満足を得ようとすること。

合理化→満たされなかった欲求に対して、都合の良い理由を付けて自分を正当化しようとすること。

昇華→衝動などを社会的に価値の高い方法に置き換えること。

同一視→自分にない名声や権威に自分を近づけることによって自分を高めようとする。他者の状況を自分のことのように思うこと。

投影→自分の欠点を置き換えたり他人のせいにする。自己が抱いている他人に対しての不都合な感情を、相手が自分に対して抱いていると思うこと。

抑圧→実現困難な欲求や苦痛な体験などを押さえ込んで忘れようとする。

反動形成→抑圧されたものと正反対のものを意識にもっていること。無意識に抑圧した思いが意識にあがってこないように、本心と裏腹なことを言ったり、その思いと正反対の行動をとること。

 

2:○円熟型、ロッキングチェアーガタ、自己防衛型、内罰型、外罰型です。

3:○要介護における高齢者の心理を理解する理論として学ぶ価値があります。

4:○要介護状態になっても自己実現=自分がやりたいことをやるという欲求を理解する必要があります。

5:○

 

3老化に伴うこころとからだの変化と日常生活

2)老化に伴う心身の機能の変化と日常生活への影響→○ 身体的機能の変化と日常生活への影響

問題 

1 加齢による骨の変化として変形性関節症関節症がある。この骨の変形は全身のどの関節にも発生し、加齢とともに発生頻度は増加するが、高齢者のなかには脊柱が前屈することで猫背になったり腰がまがったり膝が伸びにくくなる人もいる。

2 加齢による皮膚の変化の症状として「ドライスキン」があるが、これは発汗や皮脂分泌の機能低下により水分量が低下するために皮膚が乾燥状態になることをいう。

3 加齢に伴う毛髪の変化については、毛母細胞の新陳代謝が衰えることにより髪の寿命が短くなる。

4 加齢により爪は甲に縦に細い溝が出来やすくなり、このことにより硬くなったり、もろくなったり、肥厚するなどの変化がおきる。

5 高齢者は身体機能低下がおこりやすいので、免疫機能も低下し感染症にかかりやすくなる。

6 人体に害を及ぼす異物を抗原といい、これに対し防御を行うのがリンパ球から分泌する抗体(免疫グロブリン)である。

7 免疫系を構成するリンパ球の中で最も重要な働きをするのがB細胞、T細胞、マクロファージである。

8 高齢になり免疫力が低下すると感染症や悪性疾患にかかりやすくなる。

9 女性の死亡率の第一位は直腸がんであるが、身体の免疫機能が低下するとがん細胞が増殖しやすくなることが原因となる。

10 水晶体が混濁した状態を白内障という。

11 老化により光の受光器の機能や、瞳孔の光量の調節能力も低下するため明暗順応が低下する。

12 老化により瞳孔の光量の調節能力が低下するので明暗順応が低下する。

13 老化により近いところが見えにくくなり視野も狭くなる。

14 老化により青色、黒の区別が困難になり、赤系の色は目に留まりやすくなる。

15 老化に伴う難聴には感音性難聴と伝音性難聴がある。

16 感音性難聴は内耳や聴神経に問題があることが原因になっており高齢者の難聴の多くを占めている。

17 伝音性難聴とは外耳(がいじ)及び中耳(ちゅうじ)が原因で起こるものである。

18 老化により誤嚥(ごえん)を起こしやすくあるが食べ物を誤って気管や肺に吸い込むことによっておこる肺炎のことを誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)という。

19 老化による歯肉の後退や歯周病により歯の脱落などがおきやすくなる。

20 加齢に伴い、消化酵素などが減少することから消化器官内の食物停滞時間が長くなり、便秘や下痢の消化器症状がおきやすくなる。

21 加齢とともに血管壁の弾力が減少し硬くなるため、血流に対する抵抗が増して高血圧になる傾向が見られるようになる。また脈拍も刺激伝導系細胞の消失などにより不整脈の頻度が増加する。

22 高齢者は血圧の上昇や下降に時間がかかるようになるため、急に姿勢を変えることをさけ起立性低血圧を起こさないように注意する。

23 老化に伴い脈拍数は低下する。

24 老化に伴い、動脈硬化がおこりやすくなる。

25 加齢に伴い、心臓は徐々に肥大し、心臓の壁が厚くなったり心房や心室が少しずつ大きくなる。

26 老化に伴い、刺激伝導系細胞の消失や変化により不整脈の頻度が増加する。
27 加齢にともない、静脈の拡張や蛇行がおこり、静脈の弁が閉まらずに、下肢静脈瘤ができることがある。

28 骨粗鬆症(こつそしょうしょう)とは破骨細胞の働きが活発になり、海綿骨の中に空洞ができる状態の疾患である。

29 神経伝達物質のドーパミンが減少すると神経回路の情報処理に異常がおこりパーキンソン病の症状が出現することがある。

30 加齢に伴う腎機能の変化としては、腎血流量、尿濃縮量が減るため、尿の回数が増加したり、脱水を起こしやすくなるので注意が必要である。

31 加齢に伴い、膀胱の収縮力が低下するので、残尿がおこりやすくなったり、頻尿になりやすくなる。

32 加齢に伴う筋量の低下により、特に女性は骨盤底筋群の張力が低下し尿失禁がおこりやすくなる。

33 更年期には、熱感や多量の発汗を伴う顔面の紅潮をはじめ、疲労感や不安感など多彩な神経症状や精神症状があらわれる。

34 前立腺は加齢とともに肥大し、尿道を圧迫することから尿が出にくくなり、残尿感や頻尿の症状がでてくる。

35 高齢者の疾患の特徴として、病気の症状が非特異的・非定型的である。

36 高齢者の疾患の特徴として、体調をくずし病気になり不安になったりした時、いわゆる“うつ”状態になりがちである。

37 高齢者の疾患の特徴として、複数の疾患に罹患していることが多い。

38 高齢者の疾患の特徴として、環境因子の影響を大きく受ける。

39 高齢者の疾患の特徴生活の質(QOL)への影響が大きい。
40 70歳頃までは、筋肉量は維持される。
41 タンパク質をとることは、筋肉量の維持に有効である。
42 高齢者になってからの運動は、筋肉量の増加には無効である。
43 筋肉量の減少の主な原因は、悪性腫瘍の合併である。
44 筋肉量の減少は、下肢よりも上肢のほうが顕著である。

解答

1:○

2:○乾燥した皮膚はかゆみを感じやすい乾燥肌になりやすいので注意が必要です。

3:○この結果、抜け毛や薄毛、白髪になると言われています。

4:○特に足の爪などは変形や変色、また白癬菌(はくせんきん)等の感染でバランス機能が低下し転倒などが増加することが報告されています。

5:○免疫機能とは体外から進入しようとする病原体を見つけ出し、それを攻撃して活動を抑え込む機能です。

6:○

7:○これらは異物を排除するための抗体を産生してくれます。

8:○日本国民の死亡率第一位は悪性新生物(がん)ですが、このことも頭に記憶しておきましょう。

9:○

10:○白内障のばあいは転倒リスクを考慮しできるだけ照明を明るくすることが必要です。一般的に若年者の2〜3倍の照度が必要だと言われています。

11:○明るい場所から暗い場所への移動などは、暗がりに慣れるまで時間がかかるため、足下を照らすなどの工夫が必要となります。

12:○

13:○

14:○

15:○

16:○この難聴は低温域の聴取は可能ですが高音域の聴力が障害されるという特徴があります。

17:○原因の代表的な物は耳垢(みみあか)によるものがあります。この難聴では補聴器の使用効果が期待できます。

18:○

19:○

20:○

21:○

22:○

23:○

24:○

25:○

26:○

27:○この対策としては、足を動かしたり、マッサージをするなどし決行をよくするなどの対応が必要です。

28:○合併症として骨折がありますが、高齢者のQOLを低下させるので骨折予防が重要となります。

29:○パーキンソン病の症状としては振戦(しんせん)、筋肉の固縮、無動、姿勢保持異常などがあります。

30:○

31:○

32:○

33:○

34:○

35:○

36:○

37:○

38:○

39:○「生活の質」とは、どれだけ人間らしい 生活や自分らしい生活を送り、人生に幸福を見出しているか、という尺度ですが、高齢者の疾患の特徴としてそれが阻害される状況が多々あります。
40:×20歳の筋肉量と加齢による筋肉量を比べると、50歳で約10%低下、80歳で約30%も減少します。設問のように、70歳頃までは、筋肉量は維持されるということはありません。
41:○
42:×運動することにより、筋肉量の維持・増加が見込めます。

43:×運動不足
44:×上肢よりも下肢のほうが筋肉量減少が顕著です。

 

3老化に伴うこころとからだの変化と日常生活

2)老化に伴う心身の機能の変化と日常生活への影響→ ○知的・認知機能の変化と日常生活への影響

問題

1 記憶は、保持時間の長さの違いから、感覚記憶、短期記憶、長期記憶に分けられる。

2 長期記憶には「意味記憶」と「エピソード記憶」がある。

3 記憶が低下しやすい認知症の高齢者には回想法などにより記憶を再生することで脳細胞間の結合も強化される。

4 一般的に流動性能力(新しいものを覚える力、計算、暗記)は加齢とともに低下するといわれているが、結晶能力(判断力、理解力等)はほとんど変化しないといわれている。

5 認知機能の低下が及ぼす日常生活の影響の中に交通事故の増加がある。

6 認知機能の低下が及ぼす日常生活の影響の中に家庭内事故の増加があり浴槽内での溺れや転倒による死亡が増加している。

7 人間の記憶力は成人期を過ぎると少しずつ減少し、中でも単語やカテゴリー、名前の想起は減少する。

8 高齢化していても安定していることが多い記憶にはエピソード記憶、短期記憶、意味記憶、手続き記憶などがある。

9 エピソード記憶とは過去にたいけんした喜怒哀楽や驚きにみちた出来事などを思い出して語ったりする記憶のことである。

10 エピソード記憶は、個々の経験・体験の記憶を指す。

11 短期記憶とは現在おこっていることや、聞いたことなどをすぐ覚えている記憶のことである。

12 短期記憶とは、短期間保持される記憶である、と定義されています。

13 意味記憶とは知識としての記憶であり、手続き記憶とは体で覚えた記憶のことである。

14 意味記憶は、生まれてから学習するすべてに対する記憶を指す。

15 流動性知能は、新しい場面に適応したり、これまで経験したことがない問題を解決したりするときに働く知能である。

16 流動性知能は先天的なもので文化や環境の影響をうけにくいと考えられている。

17 流動性知能は20歳くらいまで急速に発達し、60歳頃までは維持される、それ以降70歳くらいから急速に低下していくといわれている。

18 手続き記憶は思考を介さずに獲得され再現される、物事の手順についての記憶。ピアノの弾き方、自転車の乗り方などがその例である。

19 遠隔記憶とは本人には直接かかわりのないことがらについて長期間にわたって記憶することをいう。

 

解答

1:○感覚記憶は感覚刺激を感情情報の「まま保持する記憶のことをいいます。加齢に伴い、感覚器官が衰えてくるので感覚記憶の情報量は減ってきます。

2:○意味記憶とは単語や記号の意味に関する記憶であり、エピソード記憶は経験や出来事に対する記憶です。

3:○

4:○

5:○この対策として70〜74歳の高齢者に対して高齢者講習の受講を、75歳以上の高齢者には認知機能の低下の有無を確認する「講習予備検査」の受けることを義務づけています。

6:○

7:○

8:○

9:○結婚したことや戦争体験を思い出す記憶のことをいいます。

10:○特に覚えておこうと思わなくても、自然に脳に蓄積されているのがこのエピソード記憶です。

11:○

12:○

13:○意味記憶は例えば「常用漢字は1945字ある」とか、「『目』という漢字は絵からできた象形文字だ」といったような知識としての記憶で、手続き記憶は自動車の運転や楽器演奏などの記憶のことです。

14:○

15:○

16:○

17:○

18:○

19:○例として高齢者が幼児期や青年期に体験した出来事の記憶。

 

3老化に伴うこころとからだの変化と日常生活

2)老化に伴う心身の機能の変化と日常生活への影響→○精神的機能の変化と日常生活への影響

問題

1 高齢期のうつは悲哀の訴えが少なく、気分低下やうつ思考が目立たないのが特徴である。
2 アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimers type)は、脳の器質的変化を伴わない。

3 老年期に発病した統合失調症(schizophrenia)は、妄想型が少ない。


解答
1:○

2:×アルツハイマー型認知症では器質的変化をもたらします。

3:×高齢者の統合失調症は妄想型が特徴です。

 

3老化に伴うこころとからだの変化と日常生活

3)高齢者の心理→○ 老化を受けとめる高齢者の気持ち ○社会や家庭での役割を失う高齢者の気持ち ○障害を受けとめる高齢者の気持ち

○友人との別れを受けとめる高齢者の気持ち ○経済的不安を抱える高齢者の気持ち

問題

1 喪失体験とは、近親者などの喪失や死別が原因で、その喪失感ゆえに心のよりどころを失い、その事実を受け入れられない感情のことである。

2 死別直後の遺族は、周囲からのサポートに関係なく、死別後の生活に適応する。

3 死別直後の遺族の悲嘆の経験は、心身に影響を及ぼさない。

4 死別直後の遺族の悲嘆のプロセスは、多くの人で同じように進む。

5 死別直後の遺族は、十分に悲しむことが、悲嘆を乗り越えるために有効である。

6 遺族の心理的ケアは、緩和ケアに含まれない。

7 死別体験をした高齢者には,その体験を引き出し語らせることが最も有効である。

8 喪失体験とは、近親者などの喪失や死別が原因で、その喪失感ゆえに心のよりどころを失い、その事実を受け入れられない感情のことである。

9 社会情動的選択理論では、年を取った人は、情動的な満足を重視する。それで、見返りがあるような親しい人との関係に、より多くの時間を費やすとしている。

 

解答

1:○
2:×

3:×

4:×

5:○別れに際して、十分に悲しむことで悲嘆を乗り越えていくことができます。
6:×遺族の心理的ケアは、緩和ケアに含まれます。

7:×高齢者の場合、より気分を落ち込ませ、うつを重くすることがあるので、有効ということは言えません。
8:○
9:○年を取った人は、自分の社会的パートナー達が自分の情動的な必要を満たしてくれるように、自分の社会的ネットワークを大事にします…(ウィキペディアを参照)

 4高齢者と健康

1)高齢者の疾病と生活上の留意点→○ 高齢者の症状の現れかたの特徴 ○高齢者の体の不調の訴え(痛み、かゆみ、不眠、冷え、その他)

問題

1 高齢者に多い腹痛の原因となる病気は「腸閉塞(ちょうへいそく)」、「消化性潰瘍(しょうかせいかいよう)」、「大腸腫瘍(だいちょうしゅよう)の3つである。

2 高齢者は、関節か骨の疼痛が問題になるが、主な疾患として「変形性関節症」、「関節リウマチ」、「腰背部脊椎骨の骨粗鬆症」がある。

3 変形性股関節症は軽度の股関節脱臼が年月を経て股関節の変形にいたったものが多い。

4 肩関節周囲炎(通称  五十肩)は高齢期に入るとほとんど再発や悪化はしないのが特徴であるが、この理由としては、痛みを引き起こす腕の動きを高齢の人たちはあまりしない、ということも関係している。

5 耳鳴りや難聴を伴うメニエル病は回転性めまいの代表的なものであるが高齢者では頻度の少ない疾患である。

6 高齢者で多い回転性めまいの疾患は「良性発作性頭位眩暈症(りょうせいほっさせいとういげんうしょう)」である。

7 動揺感を伴うめまいは、脳動脈硬化が進んだ高齢者によく見られる。

8 たちくらみや失神を伴うめまいは。転倒や転落事故、または骨折につながるので注意が必要である。

9 食欲不振や体重減少が現れる消化器系疾患には、胃潰瘍、胆嚢癌(たんのうがん)、大腸癌などがある。

10 浮腫(ふしゅ=むくみ)とは、顔や手足などの末端が体内の水分により痛みを伴わない形で腫れることをいう。

11 浮腫の原因としては同じ姿勢で長時間座っていたり立ったりしていると静脈血を心臓に押し上げる力が弱まり浮腫が出来やすくなる。このことで下肢の静脈に血栓ができやすくなるが、エコノミー症候群や静脈血栓症なども同じメカニズムで発生する。

12 高齢期での慢性の咳(せき)の原因で最も多いのが閉塞性換気障害で、病名としては慢性気管支炎や肺気腫などである。

13 高齢者の咳の原因として肺結核がある。

14 高齢者にみられる「かゆみ」の原因となるものに、皮脂欠乏性皮膚炎、接触性皮膚炎、脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)、白癬(はくせん)、疥癬(かいせん)、湿疹、痒疹(ようしん)などがある。

15 高齢前期の睡眠障害は配偶者の死、自分の病気、家族関係の悩みなどで「うつ病」や「神経症」の兆候であることもある。

16 高齢後期の睡眠障害は慢性疾患による生活障害や睡眠リズムの変化が原因となることが多い。

17 高齢者の便秘の原因は機能性便秘が大半を占めているが、これは大腸そのものには異常がないが、大腸の機能低下や異常が ある場合に起こる便秘のことである。

18 便秘の定義として、・排便が3日以上つづけてない・排便をするときに固くて不快感があるなどがある。

19 高齢者にみられる器質性便秘の多くは大腸がんである。

20 高齢女性では尿の潜血反応が陽性になることが多いが、この原因として膀胱炎や膀胱がんなどがある。
21 高齢者の脱水時の症状として頻脈がある。

22 脱水症の時は体液量の減少によって1回心拍出量が減少し、血圧が低下する。

23 脱水症状としては、口渇・口唇の乾燥・尿量の減少・頭痛・全身倦怠感・食欲不振・めまい・嘔気・嘔吐などが挙げられる。

24 脱水症状の観察のポイントは、口渇、口唇の乾燥、脇の下の乾燥、肌荒れなどである。
25 脱水の種類には高張性脱水、低張性脱水、等張性脱水などがある。
26 (じょく)(そう)の発生部位として仙骨部が多い。
27 高齢者は複数の薬剤間の相互作用が起こりやすい。

 

解答

1:○

2:○これらの原因は長年の運動・食生活や職業生活習慣の結果が骨や関節にあらわれて組織の変成・変形をおこすものです。

3:○

4:○

5:○メニエル病は女性に多く、発症年齢は30歳台後半から40歳台前半にピークがあります。

6:○寝返りを打った時や、ベッドから起きた時、上や下を向いた時など、頭の向きを変えた時に起きる頭位性めまいを起こす病気のことです。病因としては、三半規管障害といわれ、高齢者や女性に多い病気です。

7:○動揺感を伴うめまいとは「ふらふらするめまい」という意味です。

8:○

9:○

10:○

11:○

12:○この原因としては、長年の喫煙や汚れた空気の環境の影響で気管支や肺胞が破壊されてガス交換がうまく行えなくなることによっておこります。

13:○

14:○皮脂欠乏性皮膚炎とは皮膚の水分が欠乏して表皮が乾いてかさかさした状態になりかゆみや発赤を伴った疾患です。接触性皮膚炎は金属、植物、洗剤などに触れることでおこる皮膚炎のことをいいます。

15:○

16:○

17:○便秘がひどくなると宿便状態になり便も硬くなります。

18:○

19:○

20:○
21:○

22:○

23:○

24:○
25:○高張性脱水は水分が多く失われる水欠乏性の脱水です。低張性脱水はナトリウムが多く失われる塩類欠乏性の脱水です。
26:○仙骨に最も褥瘡ができやすいのは、仰向けに寝たとき(仰臥位)、仙骨に全体重の約5 割が集中するからです。
27:○高齢者は、胃腸の働きが低下したりすることによって、薬物の吸収が悪くなりますが、そのため、内服した薬物の効果が現われにくい場合があります。ただし、高齢者の内臓機能の衰えは、胃腸だけではなく、肝臓や腎臓にも起こります。肝臓の解毒作用や、腎臓の排泄作用が低下すると、内服した薬剤の成分がいつまでも体内に残りやすくなることから、複数の薬物間の相互作用も起こりやすくなります。

 

4高齢者と健康

2)高齢者に多い病気とその日常生活上の留意点 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−三大生活習慣病−脳血管疾患

問題

1 生活習慣病とは「食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣が、その発症・進行に関与する疾患群」とされている。

2 死因の上位を占める「脳血管疾患」「がん」「心疾患」を三大生活習慣病という。

3 脳血管疾患の種類は大きく分けて「脳梗塞(のうこうそく)」「脳出血」「クモ膜下出血」がある。

4 脳血管疾患の危険因子として、高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙、飲酒がある。

5 脳血管疾患の障害が大きいと頭痛、嘔吐(おうと)、意識障害などを引き起こす。

6 脳梗塞とは、脳の血管がつまり脳神経組織に血液が行かなくなり神経細胞が死んでしまう病気である。

7 脳梗塞は寝ている間におこりやすい 

8 脳梗塞の原因は、動脈校から脳の血管が詰まる「脳血栓」と、心臓から血栓が脳に飛んで脳血管が詰まる「脳塞栓」がある。

9 脳塞栓や脳出血は活動中に起こりやすく、症状が進行して意識障害をきたす。

10 脳出血とは、加齢や高血圧などでもろくなった脳血管が破れたときに脳神経に障害がおこる病気である。

11 クモ膜下出血とは、太い血管にできたコブ(脳動脈瘤といい、クモ膜の下にある)が破れて、出血がクモ膜の下に広がった脳卒中のことである。

12 くも膜下出血では、突然ひどい頭痛が起こり、嘔吐(おうと)や意識障害などをおこす。

 

解答

1:○

2:○

3:○

4:○

5:○障害された場所により麻痺やしびれをきたします。麻痺は左右どちらかの手足におこります。

6:○

7:○

8:○

9:○

10:○

11:○

12:○

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−三大生活習慣病−がん

問題

1 男性では肺がん、大腸がん、肝臓がん、前立腺がんが増加している。

2 女性では肺がん、乳がん、大腸がんが増加している。

3 非喫煙者に比べ、喫煙者では肺ガンになる確率が4倍になるといわれている。

4 受動喫煙とは周囲の人がタバコを吸うことにより自らもタバコを吸ってると同じ状態のことをいう。

5 タバコに含まれる発ガン物質は肺がんだけでなく、咽頭がん、口腔がん、食道がんなどのリスクを高める。

6 がんが増加している原因の一つに食生活の欧米化と肥満が関連しているといわれている。

7 大腸癌では、初期にはほとんど症状がないが、癌がある程度大きくなると血便、貧血、便通異常(下痢、便秘または両者を繰り返す)、お腹のはり、腹痛などが生じる。

8 大腸ポリープや大腸がんでは腫瘍が大きくなると血便が排出されることがある。

9 胆嚢癌(たんのうがん)が大きくなり胆汁(たんじゅう)の流れが損なわれると黄疸が現れる。

 

解答

1:○肺がんや大腸がんが増加している背景には食生活などの欧米化による生活習慣の変化があると思われます。

2:○

3:○

4:○

5:○

6:○動物性脂肪の摂取を控えることや運動することでがんを予防することが可能となります。

7:○

8:○

9:○黄疸とは、血中のビリルビンという色素が増加し、皮膚や粘膜が黄色に染まる状態をいいます。

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−三大生活習慣病−心疾患

問題

1 心臓を養う冠状動脈が狭くなり筋肉に酸素と栄養を与えることが出来ない状態を「心筋虚血」という。

2 狭心症とは数分以内の一過性の心筋虚血で心筋の壊死(えし)をともなわないものをいう。

3 心筋梗塞(しんきんこうそく)とは虚血が30分以上になり心筋が壊死(えし)をおこした状態のことをいう。

4 主要な冠動脈が75%以上狭窄(きょうさく)すると、労作(ろうさく)により胸痛がおこりやすくなる。

5 「安定労作性狭心症」とは、安静やニトログリセリン投与などで発作が安定する狭心症のことをいう。

6 「不安定狭心症」とは症状が最近3週間以内に発症した場合や発作が増悪している狭心症のことをいう。

7 急性心筋梗塞とは、安静やニトログリセリンでも改善しない突発的な30分以上持続する心筋梗塞のことをいう。

8 急性心筋梗塞は高齢の女性に多く、冠動脈の多枝病変糖尿病、脳や腎臓障害の合併も多いので予後不良となりやすい。

9 心臓の調子が落ちて血液をうまく押し出せない状態を「心不全」といい、肺胞の調子が悪くて炭酸ガスと酸素をうまくガス交換できない状態を「呼吸不全」と呼ぶ。

10 心不全を引き起こす病気で多い原因は、虚血性心疾患と高血圧性心疾患である。

11 心臓の筋肉への血液の供給が減ることや途絶えることを虚血といい、狭心症と心筋梗塞の2つをまとめて虚血性心疾患という。

12 狭心症と心筋梗塞の大きな違いは、心筋が回復するかどうかで、狭心症では心筋が死なず回復するが、心筋梗塞は心筋が死んでしまい回復しない。

13 狭心症と心筋梗塞の違いは、狭心症は酸素不足の状態が一時的で回復するのに対して、心筋梗塞は血栓などで冠動脈が完全に閉塞し、心筋が壊死を起こすものである。

 

解答

1:○心筋虚血状態に陥ると胸痛と心電図異常をきたします。

2:○

3:○

4:○狭窄(きょうさく)とは、血管や器官、食道などの管部分の内膣が狭くなり、血液や飲食物などが通過しにくくなる状態のこと。労作(ろうさく)とは運動とか食事などの動作を行っている状態のことをいいます。

5:○

6:○不安定狭心症は薬の効き方が悪くなった場合も含まれます。心筋梗塞に移行しやすく注意が必要です。 

7:○

8:○

9:○

10:○

11:○

12:○

13:○

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−その他の生活習慣病−高血圧

問題

1 血圧には、心臓が収縮しているときの収縮期血圧(最高血圧)と、拡張しているときの拡張期血圧(最低血圧)がある。

2 高血圧の基準についてはWHOや日本高血圧学会のガイドラインで収縮期血圧が140mmHg以上、拡張期血圧が90mmHg以上と定義されている。

3 原因が明らかでない高血圧を本態性高血圧(高血圧の90%以上がこのタイプ)といい、血圧上昇の原因がわかっている高血圧を二次性高血圧という。

4 高血圧症の影響により動脈硬化、末梢動脈の硬化による心筋繊維の肥大(心肥大)、心臓表面の硬化による虚血性心疾患や心不全を起こしやすくなる。

5 高血圧症の影響で腎臓では細動脈硬化による腎不全を引き起こしやすくなる。

6 高血圧症の予防としては、減塩、カリウムの摂取、十分な睡眠や休養、適度の飲酒、肥満解消、運動が必要となる。

 

解答

1:○最高血圧と最低血圧の差を脈圧といいます。

2:○血圧は日変動があるので日を変えて同じような時刻に測定することが望ましいです。

3:○本態性高血圧については遺伝的や食生活などの生活環境因子が関与していると考えられています。環境因子としては食塩の過剰摂取、ストレス、肥満、喫煙などが考えられています。

4:○

5:○

6:○減塩の目標としては一日6g未満が良いといわれています。

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−その他の生活習慣病−糖尿病

問題

1 糖尿病はインスリンの働きが悪くないr血糖値が上がる病気である。

2 糖尿病には1型糖尿病と2型糖尿病がある。

3 1型糖尿病は若者に多く、生活習慣とは関係なくインスリンの分泌がなくなる糖尿病である。

4 2型糖尿病は、中高年に多く、食事や運動などの生活習慣が関係しておこるものである。

5 糖尿病の検査には、空腹時の血糖をはかるもの、糖負荷試験、Hb1c(グリコヘモグロビン)などがある。

6 糖尿病で合併をおこしやすい病気として、網膜症、腎症、神経障害などがある。

7 低血糖がおきた場合は、冷汗、動悸、めまい等の障害がおきる。

8 糖尿病にはインスリン依存型糖尿病とインスリン非依存型糖尿病がある。インスリン依存型糖尿病は若年者に多く、また進行が早くインスリン注射を必要とする。非インスリン依存型糖尿病は、中年過ぎに発症することが多く、進行は遅く肥満を伴うものが多い。非インスリン依存型糖尿病は食事療法と運動療法で治療は可能である。

9 糖尿病には1型糖尿病(インスリン依存型)とU型糖尿病(インスリン非依存型)がある。日本では1型は糖尿者全体の5%程度、U型は圧倒的に多く95%程度を占める。2型と比べると発症の頻度も少ないが、子供などに発症することが多いのがその特徴である。U型糖尿病は成人に多く以前は成人型糖尿病といわれていた。

10 1型糖尿病(インスリン依存型)の原因は何かしらのきっかけでインスリンを分泌する膵臓にあるランゲルハンス島のB細胞が破壊されることと考えられている。またU型糖尿病(インスリン非依存型)分泌されるインスリンの量は必ずしも少なくはないのになんらかの原因で十分に作用しないために起こる糖尿病である。この原因は栄養の取りすぎや運動不足、肥満などで生活習慣からの原因が多い。

11 糖尿病は初期では自覚症状がでないことが多い。糖尿病の特徴的な症状としては「のどの渇き」「急激な体重減」「倦怠感(疲れやすくなる)」「目のかすみ」などがある。

12 糖尿病ではインスリンが発症早期には投与しない。

13 糖尿病検査における血糖値の検査では比較的短期間の血糖の状態を把握できるが、HbA1c(グリコヘモグロビン)検査では長期的に見た血糖状態が把握できるという利点がある。

14 糖尿病の3大合併症といわれているものに糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害があるがこれ以外にも重要な合併症として「動脈硬化」がある。

15 糖尿病網膜症は、糖尿病が原因で目の中の網膜が障害を受け、視力が低下する病気である。

 

解答

1:○

2:○

3:○

4:○

5:○

6:○この3つは糖尿病の3大合併症としてよく知られています。このほかの合併症として脳梗塞、狭心症、心筋梗塞などがあります。

7:○低血糖が疑われるときは砂糖やブドウ糖などの摂取が有効です。

8:○糖尿病にはインスリン依存型糖尿病とインスリン非依存型糖尿病があります。インスリン依存型糖尿病は若年型糖尿病と言われていますが非インスリン型は中年に多いです。

9:○

10:○T型の場合は、絶対的にインスリンが不足しているため、一生涯にわたってのインスリン注射と、食事療法、運動療法を併用していくことが必要となってきます。 U型糖尿病(インスリン非依存型)は運動療法、食事療法をまず行いそれでも血糖が下がらない場合は、薬物療法(血糖を下げる薬)も併用しておこないます。

11:○糖尿病になると喉が渇きやすくなるのはたくさんのブドウ糖を出そうとするため尿の量が増えてしまい水分が失われるためです。体重が減るのは、正常にブドウ糖が利用されないので慢性的にエネルギー不足におちいるからえす。また疲れやすくなるのはインスリンの作用不足でブドウ糖を利用できないので、活動エネルギーが不足するからです。

12:×早期からのインスリン療法を行う方が長期的な治療効果が高い、というのが最近の流れです。同じぐらいの血糖コントロールだったとしても、経口糖尿病薬を使った人よりも、インスリン療法を行った人の方が高い治療効果が得られます。

13:○血糖の検査は比較的最近の状態を把握することができる検査です。ですがHbA1c検査は食事などに影響されることもなく数ヶ月の血糖状態が数値としてでてきます。いままでは検査の前に食事が禁じられていましたが、食事をしいても検査に影響されることなく適切な診断ができるのですから今後はこの検査が主流となってくるでしょう。

14:○糖尿病の合併症といえば糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害が有名ですが糖尿病の人はそうでない人にくらべ何倍も動脈硬化をおこしやすく脳血管障害や心臓疾患を起こしやすいので注意が必要です。

15:○

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−その他の生活習慣病−脂質異常

問題

1 脂質異常症は、血液中のコレステロールや中性脂肪などの脂質が異常値を示す病気である。

2 コレステロールが高いと高脂血症扱いされていたが、善玉のHDLコレステロールは高いほど動脈硬化が予防されるので近年は「高脂血症」という表現ではなく脂質異常」という病名が使われている。

3 メタボリックシンドロームの定義は男性で腹囲85p以上、女性で腹囲90p以上で、かつ空腹時血糖、血圧、脂質異常の中で二つ以上異常がある場合に該当する。

4 脂質異常に対する日常生活の注意点としては、運動することや「たばこ」をひかえることなどが重要である。

 

解答

1:○LDLコレステロールを悪玉コレステロール、 HDLコレステロールを善玉コレステロールと言われていますが、LDLコレステロールは動脈硬化を進展させるコレステロールそして、またHDLコレステローは血管壁にたまったコレステロールを押さえる働きがあるといわれています。

2:○

3:○参考:メタボリックシンドロームの和訳は「内臓脂肪症候群」ですから覚えておきましょう。

4:○運動することにより体重を減らすことができ中性脂肪を下げることができます。また、たばこを控えることで動脈硬化を予防することができます。

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−その他の生活習慣病−痛風

問題

1 痛風(つうふう)は、高尿酸血症 を原因とした 関節炎を来す疾患である。

2 痛風の原因となるものには肥満、アルコールの摂取、プリン体の多い食事などの要因が高尿酸血症を引き起こす。

3 高尿酸血症の日常生活の注意点としては、過食に注意し適度な運動に心がけることである。

4 高尿酸血症の日常生活の注意点としては、尿量が増えると尿酸の排出が増えることから一日に1リットル以上の水分のとることが大切である。

 

解答

1:○「痛風」のいわれは風が吹いただけで痛みが出るといわれるほど痛みがひどいことからきています。

2:○

3:○

4:○

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−その他の生活習慣病−慢性腎疾患

問題

1 タンパク尿がでたり、糸球体ろ過量がへった場合には慢性腎疾患の疑いがある。

2 生活習慣病(糖尿病、高血圧、脂質異常症、メタボリックシンドローム、肥満等)は慢性腎疾患になりやすいので注意を要する。

 

解答

1:○

2:○

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−その他の生活習慣病−慢性肝疾患

問題

1 肝疾患の中で、脂肪肝、アルコール性肝疾患は生活習慣病に位置づけられている。

2 脂肪肝は中性脂肪が肝細胞に多く蓄積された状態であり、ほとんどの原因は過栄養やアルコールが占める。

3 アルコールを摂取しない人に起こる脂肪肝が肝硬変に移行する病態を「非アルコール性脂肪肝」という。

4 アルコール性肝障害は多量のアルコールを摂取することで肝細胞が障害されておこるものである。

 

 解答

1:○

2:○

3:○

4:○これはアルコールの代謝産物であるアセトアルデヒドが肝細胞を障害することでおこるものです。

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−骨・関節系の病気−骨粗鬆症

問題

1 骨粗鬆症とは、骨形成速度よりも骨吸収速度が高いことにより、骨に小さな穴が多発する症状をいう。

2 老人性骨粗鬆症では加齢に伴う腎機能の低下によって生じるビタミンDの産生低下がそれぞれ原因となる。

3 女性の閉経後骨粗鬆症では更年期におけるエストロゲン分泌量の低下が原因となる。

4 脊椎圧迫骨折は、脊椎が押し潰されるように変形してしまう骨折のことである。代表的な原因には骨粗鬆症がある

5 骨粗鬆症による大腿骨頚部骨折の発生率が増加している。
6 骨粗鬆症で骨支持性が低下し転倒により尻もちをついたりすると脊椎の圧迫骨折を生じる。

解答

1:○

2:○

3:○

4:○

5:○
6:○これは高齢者の3大骨折の一つです。 骨折後は背部に強い痛みを生じ、痛みがおさまるまでの安静が必要になります。

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−骨・関節系の病気−変形性膝関節症(へんけいせいしつかんせつしょう)

問題

1 変形性膝関節症(へんけいせいしつかんせつしょう)は、筋力低下、加齢、肥満などのきっかけに膝関節が摩耗などおこすことによっておこる病気である。

2 変形性膝関節症(へんけいせいしつかんせつしょう)は膝軟骨や半月板のかみ合わせが緩んだり変形や断裂を起こし、多くが炎症による関節液の過剰滞留があり、痛みを伴う病気である。

3 変形性膝関節症(へんけいせいしつかんせつしょう)の初期段階で、階段の昇降時や歩き始めに痛んだり、正座やしゃがむ姿勢がつらくなる。

4 変形性膝関節症(へんけいせいしつかんせつしょう)の病気が進行すると、起床時の膝のこわばりや、関節が炎症を起こし「水がたまる」と表現される膝関節液の過剰滞留などの症状が出やすくなる。

5 変形性膝関節症(へんけいせいしつかんせつしょう)がさらに進行すると、大腿骨と脛骨が直接こすれることで激しい痛みが生じ、歩行が困難となることがある。
6 変形性膝関節症は肥満によって膝に体重の負担が加わったため発症するものである。
7 変形性膝関節症の高齢者は歩行が困難になるため杖が必要となってくる。
 


解答

1:○

2:○

3:○

4:○

5:○最悪の場合では膝の痛みがとれないようになります。
6:○
7:○


高齢者と健康−高齢者に多い病気−骨・関節系の病気−変形性脊椎症

問題

1 変形性脊椎症とは椎間板(ついかんばん)や椎間関節(ついかんかんせつ)の軟骨が傷んだり薄くなったときするものである。

2 変形性脊椎症の原因としては老化現象、過去の重労働などがある。

 

解答

1:○このときに骨棘(こつきょく)と呼ばれる骨の棘(とげ)のようなものが多くできてきます。

2:○

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−骨・関節系の病気−腰部脊柱管狭窄症

問題

1 腰部脊柱管狭窄症は60歳以降の高齢者に多く代表的な症状は「間欠性跛行(かんけつせいはこう)である。

2 腰部脊柱管狭窄症とは、加齢による脊椎骨の変形により、腰部での神経の通り道である脊柱管が狭くなり、脊柱管の中を通る、足へ向かう神経を圧迫することによって起こる病気である。

3 腰部脊柱管狭窄症の主な症状は足の痛み、しびれ、麻痺、間欠性跛行(間欠性跛行とは、歩行などで下肢に負荷をかけると、次第に下肢の疼痛・しびれ・冷えを感じ、一時休息することにより症状が軽減し、再び運動が可能となる状態のことです。)などがある。

 

解答

1:○間欠性跛行とは、歩行などで下肢に負荷をかけると、次第に下肢の疼痛・しびれ・冷えを感じ、一時休息することにより症状が軽減し、再び運動が可能となる状態のことです。

2:○

3:○

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−骨・関節系の病気−後縦靱帯骨化症(こうじゅうじんたいこっかしょう)

問題

1 後縦靱帯骨化症(こうじゅうじんたいこっかしょう)とは後縦靭帯が骨化し増大した結果、脊髄の入っている脊柱管が狭くなり、脊髄や脊髄から分枝する神経根が圧迫される病気である。

2 頸椎後縦靭帯骨化症の症状としては 上肢、下肢のしびれで始まることが多く、進行すると手先の細かい動作が困難になったり、排尿障害(頻尿や尿が出にくいなど)、歩行障害へと進行していく。

3 頸椎症(けいついしょう)や後縦靱帯骨化症(こうじゅうじんたいこっかしょう)は、骨の靱帯や変成骨化によって頸随(けいずい)が圧迫されておこるものである。

4 生活上の注意としては頭が沈み込まないような適度の固さの枕の使用を心がけることが大切である。

 

解答

1:○

2:○原因は未だ不明ですが、最も多く発症する部位が頸椎です。女性よりも男性に多く見られる病気です。

3:○頸椎症(けいついしょう)や後縦靱帯骨化症(こうじゅうじんたいこっかしょう)では、両手のしびれから始まり、進行すると手を動かすことにも影響してきます。

4:○

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−骨・関節系の病気−関節リウマチ

問題

1 関節リウマチは破壊性の関節障害が全身に生じる多発性の関節炎である。

2 関節リウマチの原因は明らかになっていないが、自己免疫システムに異常が生じることにより発症するといわれている。

3 関節リウマチの症状としては、朝のこわばり、関節の痛み、関節の腫れ、関節可動域の制限、関節の変形、歩行障害などがある。
4 関節リウマチは左右の手指、手首、肘などの関節に腫脹、疼痛が出現する進行性の全身疾患ある。

 

解答

1:○この病気の特徴は中年層に多くみられ、男女別では女性に多いのが特徴です。

2:○

3:○初期には関節の滑膜の炎症による痛みだけですが関節が破壊されていくのに伴い、血流が悪くなっての痛みや筋肉が不自然に引っ張られるために筋肉痛などを起すことがあります。
4:○

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−歯・口腔の病気−むし歯・歯周疾患

問題

1 歯垢(しこう)とは一般に 歯牙 表面に付着した黄白色を帯びた粘着性の物体のことを指す。

2 虫歯とは 口の中の細菌が糖を利用して酸を作り、その酸によって歯が溶かされる病気である。

3 高齢者では歯ぐきが退縮し、歯根が露出しているので歯根の虫歯が多い。

4 歯周病 (ししゅうびょう)とは、 歯周組織 に発生する 疾患 の総称である。

5 歯周疾患の原因は歯垢(しこう)なので歯垢(しこう)をブラッシングして取り除くことが予防となる。

6 要介護高齢者のブラッシングは難しいが誤嚥性肺炎を防ぐことからも口腔ケアは大切である。

 

解答

1:○この物体は細菌の塊といってよく、虫歯や歯周疾患、口臭などの原因となります。

2:○この主役の細菌の名前をストレプトコッカスミュータンスといいます。

3:○

4:○歯周組織とは歯を支える周囲組織のことをいいます。

5:○

6:○

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−目の病気−白内障

問題

1 白内障とは ピントを合わせるレンズの役割を持つ水晶体が濁ることで、視界がかすんだり光のまぶしさが増すなどの症状が出る。

2 白内障は水晶体が灰白色や茶褐色ににごり、物がかすんだりぼやけて見えたりするようになるものである。

3 白内障は加齢に伴う症状の場合、視野の周辺部から発生し、中心に向かって進行していくことが多い。
4 白内障は、水晶体が年齢とともに白く濁って視力が低下する病気です。

 

解答

1:○

2:○過去問題によくでてきます。白内障は以前「白底翳」(しろそこひ)と呼ばれていた…という問題も過去にありましたね。

3:○

4:○

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−目の病気−緑内障

問題

1 緑内障とは何らかの原因で視神経が障害され、視野(しや)が狭くなる病気である。

2 緑内障は症状がゆっくり進行するので目に異常を感じることはないが、急性の緑内障では、著しい眼圧の上昇により、目の痛み、頭痛、吐き気が伴う。

3 緑内障は視野の障害が進んでくると失明することがある。

4 緑内障は、視神経に障害が起こり、視野が狭くなる病気です。

 

解答

1:○この原因については眼圧の上昇がその原因の一つとされています。目の中には房水と呼ばれる栄養を運ぶ液体が流れていますがこの液体の排出が良くないことで眼圧が上昇します。

2:○

3:○

4:○

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−目の病気−加齢黄斑変性症

問題

1 加齢黄斑変性症とは 網膜の中心部にある「黄斑」とよばれるものが異常をきたし視力に影響をあたえる病気である。

2 加齢黄斑変性症の原因としては高血圧や心臓病、栄養状態、紫外線、喫煙などがある。

3 加齢黄斑変性症は、網膜の中央の黄斑部が障害されるために、視野の中心部分が暗く見えにくくなる中心暗点が主な症状となる。

4 黄斑変性症の治療としては、薬物療法、レザー療法、手術療法などがある。

5 加齢黄斑変性は、黄斑という組織が加齢とともにダメージを受けて変化し視力の低下を引き起こす病気である。

 

解答

1:○黄斑の働きは、良い視力を維持したり、色の判別を行ったりしますが、この黄斑が加齢にともなって色々な萎縮や変成をおこしてしまいます。

2:○

3:○

4:○

5:○

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−耳の病気−加齢性難聴

問題

1 老人性難聴(ろうじんせいなんちょう)とは、加齢が原因の聴覚障害のことであり感音性難聴が多い

2 感音性難聴とは、内耳や聴神経、中枢神経など音を感じる部分が障害されて起こる難聴である。

3 伝音性難聴とは外耳と鼓膜及び中耳、つまり音を伝える器官の障害による難聴である。

4 補聴器の種類として、携帯用では箱型、耳かけ型、耳穴型がある。

 

解答

1:○老人性難聴は、低音域ではあまり聴力の低下はないようであるが、高音域においての聴力低下が非常に顕著です。

2:○感音性難聴は大きな音は健聴者並に煩く感じるのに、小さな音はあまり聞こえません。そのため、補聴器を使っても効果が少ない場合が多いのが普通です。

3:○これは音を聞くための神経には異常がないので治療できる可能性が有るし補聴器などで音を大きくすればかなり聞こえるようになります。中耳炎などによる難聴はこれに当たります。

4:○

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−皮膚の病気−皮膚そう痒症

問題

1 皮膚そう痒症(ひふそうようしょう)は皮膚が乾燥しやすい冬季に起こりやすく、特に皮膚の水分や皮脂の分泌が少なくなる高齢者で多くみられる。

2 皮膚そう痒症(ひふそうようしょう)の治療は熱いお湯に入らない、シャワーをかけっ放しにしない、タオルでごしごしこすらないなどの対処が必要である。

3 皮膚そう痒症(ひふそうようしょう)とは、皮膚には何の変化もないのに「かゆみ」を生じる病気である。


解答

1:○

2:○
3:○皮膚そう痒症は皮膚が乾燥しやすい冬季に起こりやすく、特に皮膚の水分や皮脂の分泌が少なくなる高齢者で多くみられます。

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−皮膚の病気−湿疹

問題

1湿疹とは皮膚の表面に紅斑(こうはん)・丘疹(きゅうしん)・小水疱・膿疱(のうほう)などを多様な皮膚症状がかゆみを伴って生じている状態である。

2 皮脂欠乏性皮膚炎は皮脂分泌の減少によりおこる皮膚炎で繰り返すと体中に紅斑が出現する。

3 脂漏性皮膚炎では皮脂腺の多い頭皮や鼻翼部などにフケやカワブタを伴った紅斑が出現する。

4 接触性皮膚炎、湿布や塗り薬、おむつ使用者のし尿汚染などが高齢者の接触性皮膚炎の原因では多くみられる。

 

解答

1:○高齢者では皮脂欠乏性皮膚炎が最も多いです。

2:○

3:○

4:○し尿汚染には亜鉛軟膏やワセリンが用いられます。

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−皮膚の病気−白癬・カンジダ症

問題

1 白癬(はくせん)はカビの一種である白癬菌でおこり免疫力の弱い糖尿病患者や高齢者でみうけられる感染症である。

2 カンジダ症はカビの一種である真菌で感染する。乳房、脇の下、股部、おむつ下などに生じる。

 

解答

1:○白癬は共同生活では感染源になるので室内では薬を塗り靴下をはくなどの対策が必要です。

2:○対策としては局所の乾燥を心がけ抗真菌外用薬を塗ったり、口腔カンジダではうがい用抗真菌剤を用いることが有効です。

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−皮膚の病気−疥癬(かいせん)

問題

1 疥癬(かいせん)はビゼンダニの皮膚角層内での寄生が原因でおこる伝染性疾患である。

2 介護現場でみられる疥癬には通常型疥癬とノルウェー疥癬(角化型疥癬)がある。

3 疥癬の病型には通常疥癬とノルウェー疥癬(角化型疥癬)があるが寄生するダニの種類はどちらも同じヒゼンダニでありノルウェー疥癬(角化型疥癬)のほうが感染力が強い。

 

解答

1:○

2:○

3:○通常疥癬では1人の患者さんに1000匹程度ですが、ノルウェー疥癬(角化型疥癬)では100万〜200万匹、時に500万〜1000万匹ともいわれる程の多数のヒゼンダニが寄生します。宿主が健康体であれば通常疥癬になりますが、免疫力が低下している場合にはノルウェー疥癬(角化型疥癬)になります。

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−呼吸器の病気−喘息(ぜんそく)

問題

1 喘息(ぜんそく)には花粉やハウスダストなどのアレルゲンを特定できるアトピー型喘息と、アレルゲンを特定できない非アトピー型喘息の2つのタイプがある。

2 アトピー型喘息はアレルギー性喘息とも言われ小児喘息の9割がこのタイプである。

3 非アトピー型喘息は非アレルギー性喘息ともいわれ成人喘息の半数以上がこのタイプである。

4 喘息の予防薬であるステロイド吸入剤は、症状が出なくても毎日欠かさず継続することが重要である。

 

解答

1:○

2:○

3:○

4:○

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−呼吸器の病気−慢性閉塞性肺疾患(COPD

問題

1 慢性閉塞性肺疾患は長期間の喫煙によって機関誌の炎症や肺胞の破壊がおこり、気管支の狭窄と肺の弾性収縮力が失われる病気である。

 

解答

1:○喫煙者の20%ほどが高齢になって発症するといわれています。この病気については以前は「肺気腫」とか「慢性気管支炎」と呼ばれていました。

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−呼吸器の病気−肺炎

問題

1 肺炎をおこす原因の一つとして風邪などでウイルスが気管支粘膜を損傷し細菌が肺に侵入し炎症をおこす場合がある。

2肺炎を起こす原因の一つとして、飲食物と一緒に口腔内の細菌が気管支内に入り炎症をおこすことが原因となる場合がある。

3 誤嚥性肺炎とは、誤嚥により飲食物と一緒に口腔内の細菌が気管支内に入ことによりおこる肺炎である。
4 誤嚥(ごえん)(せい)肺炎(はいえん)の予防には口腔(こうくう)ケアが有効である。 

 

解答

1:○

2:○

3:○誤嚥を起こさない工夫が必要であるが誤嚥をおこさないような食事の工夫、例えばゼリー状またはとろみをつけた食事などが重要である。
4:○

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−呼吸器の病気−肺ガン

問題

1 肺から発生したがんを「原発性肺がん」といい他の臓器から転移したがんを「転移性肺がん」という。

2 肺がんの治療方法には、手術、放射線療法、化学療法などがある。

 

解答

1:○原発性肺がんはがん死亡率の第一位です。

2:○

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−呼吸器の病気−呼吸器不全

問題

1 呼吸不全患者には酸素療法が行われ保険適用がされる。

2 呼吸不全患者に対しては非侵襲的換気療法があるが、これはマスクを介して換気する人工呼吸器を用いるものである。

 

解答

1:○

2:○これは、マスクの脱着が簡便で、患者に与える負担も少ないので在宅でも使用できます。

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−腎・泌尿器の病気−前立腺肥大症・前立腺がん

問題

1 前立腺肥大症 (ぜんりつせんひだいしょう)は加齢とともに 前立腺の細胞数が増加し肥大化する疾患である。

2 前立腺がんの腫瘍マーカー検査の導入により前立腺がんの早期発見ができるようになった。

3 前立腺がんの特色に「骨転移」があり転移部での痛みを伴う。

  加齢により前立腺が肥大化し尿道を圧迫することが多くなるので通過障害は増加する。

解答

1:○

2:○腫瘍マーカー検査では血清PSAを測定します。

3:○がんが転移した骨は骨折しやすくなります。

4:○

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−腎・泌尿器の病気−尿失禁・その他

問題

1 腹圧性症失禁とは、くしゃみ、咳、重い荷物などを持ったときなど腹圧がおこる尿漏れである。

2 腹圧性尿失禁の治療法には、骨盤低筋訓練がある。

3 腹圧性尿失禁は女性に多い。

4 切迫性尿失禁は高齢者に多く、前触れもなく尿意をもよおし、その高まりが強くて急なため、その場でもらしてしまう失禁である。

5 切迫性尿失禁には、薬物療法と骨盤低筋訓練を含めた膀胱訓練法で対応する。

6 混合型尿失禁とは尿意切迫感だけでなく腹圧が加わった時にも関連した失禁である。

7 遺尿(いにょう)とは、膀胱に貯まっている尿を無意識の内に排泄してしまう事を言う。

8 膀胱炎の主な症状は、「何度もトイレに行きたくなる」、「排尿後に痛みがある」、「残尿感」、「尿が白く濁ったり、血が混じることがある」などである。

 

解答

1:○

2:○

3:○

4:○

5:○

6:○

7:○3歳以上の小児が睡眠中に排尿することを小児遺尿と言いますが、「夜尿症=おねしょう」とも呼ばれています。

8○

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−腎・泌尿器の病気−慢性腎不全

問題

1 慢性腎不全とは慢性の腎疾患が徐々に進行し糸球体のろ過(ろか)量が低下し腎臓による生体内の恒常性が保てなくなる病気である。

2 慢性腎不全の原因は、糖尿病による糖尿病性腎症が最も多く、次いで慢性腎炎である。

3 慢性腎不全の治療には(1)血液透析、(2)腹膜透析、(3)腎移植の3つの方法がある。

4 慢性腎不全は、腎機能の低下状態により、セルディン分類と呼ばれ4つの時期に分類されている。

 

解答

1:○

2:○

3:○

4:○セルディン分類を紹介します。

1:予備能力低下期→体液については恒常性が保たれており、まだ目立った症状はあらわれません。

2:機能代償期→自覚症状としては、多尿や浮腫、動悸、夜間尿などがあります。

3:機能非代償期→体液の恒常性が保たれなくなってしまいます。

4:尿毒症期→著しい高血圧、浮腫、貧血、消化器症状、循環器症状、神経・精神症状などの症状が現れ、放置すると死に至ります

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−腎・泌尿器の病気−子宮脱

問題

1 子宮脱とは、その名のとおり子宮が下垂して腟の中外に脱出した状態である。

 

解答

1:○子宮は骨盤底筋群によって支えられていますが、こうした組織がゆるんでしまうと、骨盤内臓器のひとつである子宮の位置が下にずれてきます。子宮脱は非常に身近な病気。海外では50歳以上の女性の半数がなるともいわれています。最近では、尿漏れの原因としても注目されています。

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−腎・泌尿器の病気−膣炎

問題

1 腟炎は、腟内に病原性微生物が侵入したときに外陰部などの炎症が腟におよんでおこる腟の炎症のことを言う。

 

解答

1:○月経のある女性の場合は膣内が酸性で保たれているので自浄作用が働いて感染症には強い状態になっていますが、閉経後はアルカリに傾き感染しやすくなります。高齢者などは下着の交換や入浴などで外陰部を清潔に保つことが大切になってきます。

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−消化器系の病気−逆流性食道炎

問題

1 逆流性食道炎とは胃液が食道へ流れ込み(逆流)、食道の粘膜に炎症を生じた状態のことをいう。

2 逆流性食道炎の症状で特徴的なのは胸焼けで、その他に胸の痛み、食べたときの食道付近の詰まった感じ、咳や喘息のような発作を引き起こす。

3 逆流性食道炎の予防としては、食事については、油っこい食べ物、甘い食べ物、酸っぱい食べ物を控えるようにして、食べ過ぎないようにすることが大切である。

 

解答

1:○

2:○特に十二指腸からの胆汁や膵液と胃液が混じり、食道内に逆流すると一層症状が悪くなるといわれているので注意が必要です。

3:○症状を悪化させる食べ物には油っこい、甘い、酸っぱい物のほかにアルコールやコーヒー、炭酸飲料なども症状を悪化させる原因になります。

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−消化器系の病気−胃・十二指腸潰瘍

問題

1 胃潰瘍・十二指腸潰瘍は胃酸が胃壁や十二指腸壁を消化し組織を傷つけることによって発症する。

2 胃潰瘍・十二指腸潰瘍では胃酸、消化液、たばこアルコール、ピロリ菌などが粘膜攻撃因子となる。

3 胃潰瘍・十二指腸潰瘍の症状は上腹部(みぞおち)の痛みが代表的である。

4 塩分の多い食事をとる人はほとんど食べない人に比べて、約3倍がんになりやすいといわれている。

5 胃がんの原因と一つとされているピロリ菌は50歳代以上の日本人では約8割が保菌していると考えられています。

6 消化性潰瘍には、胃潰瘍や十二指腸潰瘍があるが、これは食べ物の消化に関係する胃酸が、自らの胃壁や十二指腸壁を消化してしまいその筋層などを傷つけてしまうことによりおこる。

7 胃潰瘍になると、突然の嘔吐(おうと)や胃穿孔(いせんこう)によってショック状態に陥ることがある。

 

解答

1:○

2:○胃酸の分泌はストレスによって多くなります。また、ピロリ菌は強い胃酸の中でも生きて、胃酸や潰瘍を発症させる要因となります。

3:○この痛みは空腹時や夜間に食事などをすると胃酸が中和されるので痛みが和らいだりします。

4:○

5:○

6:○

7:○胃穿孔(いせんこう)とは胃に発生した潰瘍(かいよう)が大きく深くなって胃壁を破ってしまう状態のことをいいます。

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−消化器系の病気−胃がん

1 胃がん発症にはピロリ菌が関与しているといわれている。

2 塩分の多い食事をする人はほとんど食べない人に比べ約3倍胃がんになりやすいといわれている。

 

解答

1:○ピロリ菌は50代以上の日本人の8割以上が保有しているといわれています。

2:○

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−消化器系の病気−大腸がん

問題

1 大腸がんは、発生部位によって盲腸ガン、結腸ガン、直腸ガンに分けて呼ばれており、日本では結腸ガンの中のS状結腸ガンと直腸ガンでの発生が多い。

2 大腸がんの原因の一つに、食生活の欧米化が挙げられる。

 

解答

1:○

2:○

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−消化器系の病気−胆石症・胆のう炎

問題

1 胆石症は高齢者の4人に1人の割合でみられ、歳をとると増加する。

2 胆道にできる結石を総称して胆石といい、肝内胆管の石を肝内結石、胆管の石を胆管結石、胆嚢の石を胆嚢結石(たんのうけっせき)という。

3 胆石症の症状は腹痛、発熱、黄疸である。

 

解答

1:○

2:○

3:○

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−消化器系の病気−肝疾患

問題

1 ウイルス性肝炎は、A、B、C、D、E型などの肝炎ウイルスの感染によって起こる肝臓の病気である。

2 A型肝炎ウイルスは主に食べ物を介して感染し、B型、C型肝炎ウイルスは主に血液を介して感染する。

3 慢性肝炎とはウイルス性の肝炎が6ヶ月以上続いた状態のことをいう。

4 肝硬変は慢性の肝障害が進行した結果、肝細胞が死滅・減少し線維組織によって置換され、結果的に肝臓が硬く変化し、肝機能が減衰した状態を指す。

5 肝がんには原発性肝がんと転位性肝がんがある。

6 転移性がんの場合、他臓器から肝臓へ転移してくるがんと、逆に他臓器へ転移するがんがある。

7 原発性肝がんとは肝臓が発生元であるがんのことをいう。

8 アルコール性肝障害→硬変→肝がんに進行することがある。

9 A型肝炎は、井戸水や魚介類を介して感染し高齢者に多く見られる。またB型ウイルス肝炎、C型肝炎ウイルスは性行為や血液を介してで感染する。

10 A型肝炎に対してはHAワクチンが、B型肝炎に対してはHBワクチンがあるがC型肝炎対策としてのワクチンは開発されていない。

11 B型肝炎の利用者が使用する食器は、必ずしも使い捨てする必要はない

12 肝機能検査でのGOTGPT検査は、肝細胞の破壊を反映する。 具体的には、肝炎、肝硬変、脂肪肝などでGOTGPTが上昇する。

 

解答

1:○

2:○中でもB型、C型肝炎ウイルスについては、感染すると慢性の肝臓病を引き起こす原因ともなります。

3:○

4:○

5:○

6:○「他臓器から肝臓へ転移してくるがん」・・・肝臓には他の臓器から大量の血液が流れ込んでいるために、血流にのってがんも運ばれてくることがあります。主に、肺、胃、腸など

に発生したがんからの転移が多くなります。「他臓器へ転移するがん」・・・肝臓がんが進行している場合、血流にのって肺から全身へ運ばれることがあります

7:○原発性肝がんのほとんどは肝細胞がんが占め、残り約10%が胆管細胞がんとなっています。

8:○

9:○B型、C型肝炎の感染経路は主に三つにしぼられます。性行為・血液感染(輸血・麻薬の注射)・母子感染の三つは覚えておいてください。なおB型及びC型肝炎は、血液を介して感染することから血清肝炎とも言われています。

10:○A型肝炎はワクチンで抗体を獲得する方法と、免疫グロブリンにて一時的に感染を予防する方法があります。C型肝炎のワクチンは現在開発中です。

11:○B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルスはくしゃみ、せき、抱擁、食べ物、飲み物)などでは感染しません。

12:○GOTは「AST」と、またGPTは「ALT」と改称されつつありますので、頭の隅に入れておいてください。その他、肝機能検査で有名なのがγ-GTPです。γ-GTPは肝胆道系疾患により、異常高値を示します。また、お酒の飲み過ぎて肝臓をやられている人などは高い数値となります。

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−循環器系の病気−心不全

問題

1 心不全は心臓のポンプ機能が低下し全身に十分血液を送り込めなくなり、息切れ、疲れやすいなどの症状がでるものである。

2 心不全の原因は心筋梗塞や狭心症などの虚血性心疾患が最も多い。

3 心不全を誘因するものには、高齢者では感染や貧血が多くみられる。

4 心不全の検査としては、最近では血漿ペプチドの濃度の測定する血液検査が行われている。

5 心不全の治療としては、現在では交感神経が活性化するのを抑制し、心臓を保護するベータ遮断剤が用いられている。

6 心不全の予防としては禁煙・禁酒、食生活については塩分、糖分、脂肪分の過剰摂取をおさえるなどが大切である。

 

解答

1:○

2:○

3:○

4:○

5:○

6:○

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−循環器系の病気−不整脈

問題

1 不整脈は心臓の電気系統に異常があり、規則正しく脈が作られなくなることである。

2 加齢とともに増える不整脈としては心房細動や洞不全症候群(どうふぜんしょうこうぐん)がある。

3 脈がとれない心停止、心室細動、心室頻拍のときには心自動体外除細動器(AED)と呼ばれ除細動器を使用する。

4 心房細動がある場合には脳梗塞に注意する。

5 心房細動の最大の合併症が脳梗塞(脳塞栓症)である。

6 日本人一般住民の心房細動有病率は1.3%、80歳以上では6%といわれている。

7 高血圧の状態が続くと心臓の動きが乱れてしまい、「心房細動」が発生してしまうと考えられている。

 

解答

1:○

2:○心房細動は心房の筋肉がワナワナと1分間に約300500回と正常の5倍以上の速さで不規則に細かくふるえ、心房の補助ポンプとしてのまとまった収縮や拡張がなくなる不整脈です。

3:○AEDは不整脈を感知して電気ショックを与える必要があるかどうか判断し、必要がある場合は電気ショックを与えるよう指示する機器です。

4:○心房細動をそのまま放置した場合、5%の患者さんが脳梗塞になることが知られています

高齢者に多い病気―循環器系の病気―不整脈の問題

5:○

6:○

7:○

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−循環器系の病気−心臓弁膜症

問題

1 心臓弁膜症とは心臓の弁が何らかの原因によって硬化もしくは破損し、血液の通過障害や逆流が起きる病気である。

2 大動脈弁狭窄症(だいどうみゃくべんきょうさくしょう)は、左心室から大動脈へ血液を流す大動脈弁が狭まった病気である。

 

解答

1:○

2:○これは失神、胸痛、心不全、突然死の原因となります。

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−脳・神経系の病気−パーキンソン病

問題

1 パーキンソン病は脳の黒質で神経伝達物質であるドーパミンの減少で引き起こされるといわれている。

2 パーキンソン病の症状として安静時振戦(いわゆる「ふるえ」)がみられる。

3 パーキンソン病の症状として筋固縮がある。

4 パーキンソン病の症状として無動、寡動(かどう)がある。

5 パーキンソン病の症状として姿勢保持反射障害がある。

6 パーキンソン病は厚生省の指定をうけた特定疾患(難病)であり、身体の運動機能をコントロールする大脳基底核の黒質線条体の病変で、身体の動きが正常でなくなるものである。原因は、神経伝達組織のドーパミンの不足で、神経間の連絡障害を起こすためでその原因は不明である。

7 パーキンソン病は、筋強剛、振戦(しんせん)、寡動(かどう)の3症状を呈することが多い

8 パーキンソン病の患者の特徴として急に歩きを止められい、便秘傾向になる、顔面の表情が乏しくなるなどがある。
9 パーキ
ンソン病では突進現象が認められる。


解答

1:○

2:○安静時振戦の意味は何もしてないときにおこる「ふるえ」のことです。

3:○筋固縮とはいわゆる「筋肉のこわばり」のことをいいます。

4:○無動、寡動(かどう)とは動作の開始が困難となる。また動作が全体にゆっくりとして、小さくなるとう意味です。仮面様顔貌(瞬目(まばたき)が少なく大きく見開いた眼や、表情に乏しい顔貌)、すくみ足(歩行開始時に第一歩を踏み出せない)、小刻み歩行、前傾姿勢、小字症、小声症などが特徴的です。

5:○バランスを崩しそうになったときに倒れないようにするための反射が弱くなります。また、加速歩行など進行すると起き上がることもできなくなります。

6:○日本では10万人に50人の発症と言われてます。中年、高齢者に多い疾患です。
7:○筋強剛とは筋肉の緊張が高まっている状態のこと=筋肉のこわばり、振戦(しんせん)とは、不随意のリズミカルなふるえのこと、寡動(かどう)とは、動作の速度が遅くなることをいいます。なお、振戦(しんせん)は運動時より安静時のほうが強いことを覚えておいてください。

8:○「顔面の表情が乏しくなる」これを医学的にいうと仮面様顔豹(かめんようがんぼう)という表現になります。
9:○

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−脳・神経系の病気−クロイツフェルト・ヤコブ病

問題

1 クロイツフェルト・ヤコブ病は、異常プリオン蛋白が脳に蓄積して神経細胞を破壊する致死的な病気である。

2 クロイツフェルト・ヤコブ病の主な症状は行動異常や性格変化、認知症障害などである。

解答

 

1:○この疾患にかかると、脳がスポンジのように変化するので「海綿状変性」と言われています。

2:○進行は急速でしゃべることも動くことも出来ない状態(無動性無言)になります。

 

高齢者と健康−高齢者に多い病気−精神の病気−老年期うつ病

問題

1 老年期うつ病は、身体の衰え、経済基盤の脆弱化、親しい人の死別など心理的社会的要因が絡んで発症しやすくなる。

2 老年期うつ病では「被害妄想」「罪業妄想」「心気妄想」、あるいは「貧困妄想」といった妄想を伴うことが特徴である。

3 老年期うつ病は認知症と間違えられるような状態を示すことがあることから「仮面うつ病=うつ病性仮性認知症)と言われることがある。

 

解答

1:○

2:○憂うつな気分よりも、体の不調や痛みを口うるさく訴えたりすることが多いため、ちょっとみただけではうつ病とは思えないことが多いといわれます。

3:○

 

高齢者と健康−高齢者にかかりやすい食中毒・感染症(出題基準別)

問題

1 高齢者に発症しやすいとされている感染症は結核やインフルエンザ、レジオネラ肺炎、MRSA、肺炎球菌性肺炎、ノロウイルス、緑膿菌などがある。

2 レジオネラ肺炎はレジオネラ菌の肺炎で温泉の利用者などに起こることが多い肺炎である。

3 ノロウイルス感染では発熱、吐き気、嘔吐、下痢などの症状がみられる。

4 レジオネラ菌で肺炎になると 高熱、咳、痰(たん)などの症状が現れるが、適切な治療が遅れると集団発生から多数の死亡者をだすことがある。

5 下痢の原因としてはウイルス性のものと細菌性のものがあり吐き気や発熱、食欲不振をもたらす。

6 ウイルス性の下痢症の原因としてノロウイルスがるが、感染力が強く急速に広まるので手洗いや消毒の徹底が必要である。

7 ノロウイルス(小型球形ウイルス)による食中毒の主たる原因食品は牡蠣(かき)である。

8 ノロウイルス感染症は、感染症法で5類感染症に位置づけられた「感染性胃腸炎」の一つである。このウイルスの消毒・殺菌は逆性石けんやエタノールでは効果がないが最も有効なのは次亜塩素酸ナトリウム(塩素系消毒剤)である。

9 ノロウイルスによる感染性胃腸炎や食中毒は手指や食品などを介して経口感染するものであり特に冬季に流行する。このウイルスの潜伏期間(感染から発症までの時間)は24〜48時間で、主症状は吐き気、嘔吐、下痢、腹痛であり発熱は軽度である
10 細菌性の下痢の原因として薬剤耐性菌によるものがあるが、特に有名なものに薬剤耐性ブドウ球菌(MRSA)がある。

11 動物性自然毒による食中毒はほとんどが魚介類が原因であり「ふぐ」のように常に有毒物質があるものと、二枚貝・巻き貝などのように産地、年次、季節などによって異なるものがある。また植物性自然毒による食中毒では、毒キノコによるものがかなりの部分を占める。

12 アキサキス(回虫)はサバ、タラ、イカ、ニシンなどの魚にアニサキスの幼虫が寄生していることがあり、これらを生で食べることで感染する。アニサキス感染症の予防は,低温・冷凍処理が原則である。

13 サルモネラは生卵や自家製マヨネーズによる食中毒発生に関係する。サルモネラは熱に弱いので、食前の十分な加熱が予防に有効である。

14 腸炎ビブリオ菌は食塩水に強い菌であるので、調理前に水道水などの流水で十分に洗浄するとよい。

15 べロ毒素を産生する病原性大腸菌(O−157等)による食中毒の予防は,高温処理が有益であり冷温・冷凍では効果がない。

16 ブドウ球菌は,飲食物中で増殖するとエンテロトキシンという毒素を産生する。この毒素は,普通の調理加熱程度では不活性化(無毒化)されない。

17 黄色ぶどう球菌は皮膚の化膿そうなどに検出されるので、化膿そうのある者は調理に従事させないことなどで予防する。

18 カンピロバクターによる食中毒の主たる原因食品は肉類である。(例 加熱不十分な「鶏肉のホイル焼き」が原因食品と推定される食中毒はカンピロバクターである。)

 

解答

1:○高齢者は感染症に対する免疫力が低下している人が多いため、健康な人だと病気にまではいたらないような無害であるはずの細菌やウイルスで感染症になってしまうことがありあす。これが、よくいわれる日和見感染症というものです。

2:○主な症状は発熱や咳です。

3:○吐物(とぶつ)などから周囲に感染しやすいので処理の時は塩素系消毒剤で消毒し環境を清潔にする必要性があります。

4:○

5:○

6:○

7:○牡蠣、それも冬の牡蠣は弱っていますから、ノロウイルスがとりつきやすいのです。ノロウイルスときたら何と言っても「牡蠣」です。
8:○ノロウイルスは感染症法で第5類に分類されています。食中毒の原因菌としてもノロウイルスは有名ですね。何と言っても効果のあるのは次亜塩素酸ナトリウムです。
9:○ノロウイルスの特徴は冬に流行することです。手指などを介しておこるので、しつこいくらい手を洗うことが大切です。急激な吐き気・嘔吐・下痢がこのウイルスの特徴ですが、脱水しないように水分の補給が必要です
10:○抗生物質治療を受けてきた長期入院の高齢者に多くみられます。
11:○細菌性が原因によるものと違い自然毒による食中毒は加熱処理をしても毒素は残るので注意が必要です。毒キノコなどを食べての食中毒の大部分は採取したキノコを自己流で鑑定して食べた結果、発生したものです。
12:○日本人は魚を生で食べる習慣があるので、他の国の人に比べて、感染率が高くなっています。アニサキスは低温に弱いですから覚えておいてください。
13:○卵製品でサルモネラの食中毒はおきやすいです。タマゴサラダ・シュークリームなどは要注意です。大腸菌、サルモネラ菌は熱に弱いので。熱に強いのは毒素をだすブドウ球菌やウエルシュ菌ですから覚えておいてください。
14:○ビブリオ菌は塩分には強く普通の水には大変弱い細菌です。ですから調理する前には水道水などで十分に洗浄することが必要です。
15:○
16:○ブドウ球菌からでるこの毒素が悪さをします。毒素名「エンテロトキシン」は覚えておきましょう。
17:○皮膚の化膿部分とか、目やになんかにもこの細菌がいます。
18:○肉類が原因となるのはカンピロバクター以外にもサルモネラ・ウエルシュなども原因となります。カンピロバクターの食中毒は特に鶏肉が多いです。


高齢者と健康−高齢者に多い病気−介護保険の特定疾病

問題

1 介護保険法では「要介護状態にある40歳以上65歳未満の2号被保険者であって、「特定疾病」で人は介護保険の要介護者に当たるとされている。

2 介護保険法で定められている特定疾病は、「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」、「後縦靱帯骨化症(OPLL)」、「骨折を伴う骨粗鬆症」、「多系統萎縮症」、「初老期における認知症」、「脊髄小脳変性症」、「脊柱管狭窄症」、「早老症」、「糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症」、「脳血管疾患」、「進行性核上性麻痺・大脳基底核変性症及びパーキンソン病」 、「閉塞性動脈硬化症 (ASO)」、「関節リウマチ」、「慢性閉塞性肺疾患(COPD)」 、「両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症」、「末期がん」である。

3 筋萎縮性側索硬化症(ALS)は重篤な筋肉の萎縮と筋力低下をきたす神経変性疾患で、運動ニューロン病の一種である。

4 後縦靱帯骨化症(OPLL)は後縦靱帯が骨化することにより、脊椎管狭窄をきたし、脊髄または神経根の圧迫障害を来す疾患である。

5 骨折を伴う骨粗鬆症は骨量の減少、骨の微細構造の劣化の2つの特徴がある全身性の骨の病気である。

6 多系統萎縮症はオリーブ橋小脳萎縮症、線条体黒質変性症、シャイドレージャー症候群という3つの病名の総称したものである。

7 初老期における認知症は 老人でない人の認知症であり、若年性認知症などともよばれている。

8 脊髄小脳変性症は脊髄や小脳が障害され、運動失調症が出現する病気で、原因不明の神経変性疾患である。

9 脊柱管狭窄症は背骨の神経が通る管が狭くなる疾患である。

10 早老症は遺伝子病であり原因遺伝子が異常になると、染色体が不安定になり白内障、白髪、脱毛などの老化現象がみられる。

11 糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症は 糖尿病に合併する割合の高い疾病で、それぞれ腎不全、失明、知覚障害などの経過を来す疾病である。

12 脳血管疾疾患は脳血管の血流障害により脳実質が壊死を来す脳梗塞、脳血管の破綻による脳出血、クモ膜下出血等がある。

13 進行性核上性麻痺・大脳基底核変性症及びパーキンソンでは、動作緩慢、筋固縮、振戦、姿勢反射障害などがみられる。

14 閉塞性動脈硬化症 (ASO)は、足の血管の動脈硬化がすすみ血管が細くなったりして、充分な血流が保てなくなる病気である。

15 関節リウマチは全身の関節のはれ、痛み、運動障害を特徴とする慢性関節リウマチのうち、目、神経、血管の炎症や、心臓や肺など内臓の病気を伴ったものである。

16 慢性閉塞性肺疾患(COPD) は息をするときに空気の通り道となる「気道」に障害が起こって、ゆっくりと呼吸機能が低下する病気である。

17 変形性関節症とは、老化により膝関節の軟骨に退行変性が起こり、骨に変形を生じて関節炎を来す慢性の疾病である。

18 末期がん(介護保険が適用される末期がん)は医師が一般に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがない状態に至ったと判断したものに限る。

 

解答

1:○特定疾病については現在16疾病が定められています。

2:○けっこう試験に出ますので主な疾患は押さえておきましょう。

3:○呼吸筋も働かなくなっていき、自力での呼吸もできなくなる段階から、人工呼吸器などの使用が検討されます

4:○この病気は40歳以上に多くの発生が見られ、肩のこり、手のしびれ・麻痺、痛み、手が使いづらいなどから始まり、麻痺、知覚障害、筋力低下、運動障害、歩行困難がみられます。

5:○高齢者が転倒などで骨折しやすい部位は、大腿骨頸部骨折、脊椎圧迫骨折、橈骨遠位端骨折、上腕骨頸部骨折、肋骨骨折があります。

6:○この3つの病気は症状がそれぞれ異なりますが、脳の病理変化が共通していることから、まとめて多系統萎縮症と呼ばれるようになりました。

7:○

8:○主な症状は、運動失調で主として40歳代に発症し、その中心的の症状は失調症と下肢への運動失調で歩行障害で、両足を大きく広げてバランスをとるような歩行となります。

9:○腰部脊柱管狭窄症では、主に手足やからだにしびれや痛み、脱力感等を認めます。排尿や排便の障害も伴うことがあります。

10:○

11:○

12:○これらは意識障害、運動障害等を起こす病気です。

13:○

14:○血液の流れが悪くなるために、歩行時に足のしびれ、痛み、冷たさを感じます。

15:○

16:○以前は「肺気腫」、「慢性気管支炎」とされていた病気を、まとめて慢性閉塞性肺疾患(COPD)と呼ぶようになりました。

17:○

18:○従来、「がん」は適用外でした。しかし、この末期がん患者の多くが、ターミナルケアの一貫として自宅療養をされるケースは、40歳〜64歳の末期がん患者で多数いることから小児がんを除いて40歳〜64歳までのすべての末期がん患者を介護保険の給付対象に加えることにしました。

 

4高齢者と健康

3)保健医療職との連携

1 在宅医療の主治医は、地域医療支援病院の医師でなければならない。
2 保健所は、在宅医療を受ける患者の支援を行わない。
3 在宅での静脈注射は、医師でなければ実施できない。
4 在宅での悪性腫瘍患者に対する緩和ケアは、保険診療の対象外である。
5 在宅療養支援診療所は、24時間往診が可能な体制を確保しなければならない。

 

解答
1:×
2:×保健所は、健康課題等の把握、評価、分析及び公表を行い、市町村との圏域全体の情報共有化を進め、市町村との重層的な連携の下、取組を推進するとともに、介護及び福祉等の施策との調整についても積極的な役割を果たす必要があること。」とされ、在宅医療の推進における保健所の役割が明記されており、保健所が地域での医療介護連携のコーディネート役になることが期待されています。
3:×医師の指示をうけた看護師が静脈注射を実施できます。
4:×

5:×

第31回筆記試験

【発達と老化の理解】8問 69〜76問題

問題69(新出問題)

乳幼児の標準的な心身の発達に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

1 生後3か月頃、指を使って積み木がつかめるようになる。

2 生後6か月頃、つかまり立ちができるようになる。

3 1歳頃、喃語(なんご)が現れ始める。

4 2歳頃、二語文を話すようになる。

5 3歳頃、愛着(アタッチメント(attachment))が形成され始める。

 

解答

1:×

2:×生後9か月頃

3:×喃語(なんご)とは、子どもが、はっきりとした言葉を喋る前に話す言葉のことです。 バブバブ、マンマンマンなどのような言葉です。生後23か月ごろに出てきます。

4:〇

5:×愛着形成は生後6〜8ヵ月頃に赤ちゃんの心に愛着が形成されます

 

問題70(新出問題)

高齢者に対する次の見方のうち、エイジズム(ageism)に該当するものを1つ選びなさい。

1 心身機能の個人差が大きくなる。

2 視覚機能が低下する。

3 流動性知能が低下する。

4 認知機能が低下する。

5 頑固な性格になる。

 

解答

1:×そのとおりなのでエイジズムにはあたらない。

2:×そのとおりなのでエイジズムにはあたらない。

3:×そのとおりなのでエイジズムにはあたらない。

4:×そのとおりなのでエイジズムにはあたらない。

5:〇エイジズムとは、年齢を理由に、個人や集団を不当に扱うなどの差別をすることです。高齢者だから頑固な性格となるというのは、誰もがそうなるとはいえないので不当な見方といえます。

 

問題71(過去に類似問題あり)

加齢に伴う身体機能の変化として、適切なものを1つ選びなさい。

1 周辺視野が広くなる。

2 低周波の音から聞こえにくくなる。

3 味覚の感受性が低下する。

4 振動に敏感になる。

5 嗅覚が敏感になる。

 

解答

1:×周辺視野が狭くなる。

2:×高周波の音から聞こえにくくなる。

3:〇

4:×振動に鈍感になる。

5:×嗅覚が鈍感になる。

 

問題72(過去に類似問題あり)

尿失禁に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1 認知症(dementia)で尿を漏らすのを、腹圧性尿失禁という。

2 トイレまで我慢できずに尿を漏らすのを、切迫性尿失禁という。

3 重い物を持った時に尿を漏らすのを、混合性尿失禁という。

4 いろいろな原因が重なって尿を漏らすのを、溢流性尿失禁という。

5 前立腺肥大症(prostatic hypertrophy)で尿を漏らすのを、機能性尿失禁という。

 

解答

1:×腹圧性尿失禁は、おなかに力が入った時に不意に尿が漏れてしまうタイプの尿失禁であり認知症とは関係ありません。

2:〇

3:×混合性尿失禁とは腹圧性と切迫性の両方を併発するものです。

4:×膀胱(ぼうこう)に大量の尿がたまって尿道からあふれ出てしまう状態の失禁を溢流性(いつりゅうせい)尿失禁

5:×機能性尿失禁は、排尿機能の異常が原因ではなく身体運動機能の低下や認知症などが原因で起こる尿失禁

 

問題73(学習性無力感 これに関しては新出問題。その他については類似問題あり)

Aさん(95歳、女性、要介護3)は、介護老人福祉施設に入所して6か月になる。入所間もない頃は、「買物に行きたい」「友達に会いに行きたい」と、いろいろ介護福祉職に要望したが、それらの要望には応えてもらえなかった。現在Aさんは、認知機能障害はなく、身体的にも大きな変化や異常は認められない。しかし、ほとんどの時間をベッドで過ごしていて、「どこか行きたいところはないですか」と介護福祉職が聞いても、「ない」と答えるだけである。
Aさんの現在の状態を説明するものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 学習性無力感

2 反動形成

3 統合失調症(schizophrenia)の陰性症状

4 せん妄(delirium)

5 パーソナリティの変化

 

解答

1:〇学習性無力感とは、努力を重ねても望む結果が得られない経験・状況が続いた結果、何をしても無意味だと思うようになり、不快な状態を脱する努力を行わなくなること。

2:×反動形成:攻撃とは逆で、本当は相手が悪いと思っている人が、それを意識できずに自分自身を責め、抑うつ的になる場合のこと

3:×統合失調症の症状は主に4種類に分かれます。陽性症状は幻覚・妄想、陰性症状は抑うつ、認知機能障害は集中力の低下、病識の障害は自分は病気ではないという思い込みです。Aさんには抑うつの症状はうかがえないので間違い。

4:×せん妄とは、意識障害が起こって頭が混乱した状態を示します。従ってAさんはせん妄に該当しません。

5:×

 

問題74(過去に類似問題あり)

高齢者の疾患と治療に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 複数の慢性疾患を持つことは、まれである。

2 服用する薬剤の種類は、若年者より少ない。

3 服用する薬剤の種類が増えると、薬の副作用は出にくくなる。

4 高血圧症(hypertension)の治療目標は、若年者と同じにする。

5 薬剤の効果が強く出ることがある。

 

解答

1:×高齢者は複数の慢性疾患をもつことが一般的。

2:×薬剤の種類は若年者に比べ断然多い。

3:×副作用がおきる確率は高くなります。

4:×日本高血圧学会の高血圧治療ガイドラインでは、高血圧患者のうち60歳以上の高齢者を「高齢者高血圧」として別枠で扱い、若年者より一段緩やかな降圧目標値を設定しています。

5:〇

 

問題75(過去に類似問題あり)

高齢者の便秘に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

1 1日に1回、排便がない状態をいう。

2 病気が原因となることは、まれである。

3 腹筋の筋力低下は、原因となる。

4 薬剤が原因となることは、まれである。

5 下剤の服用を優先する。

 

解答

1:×便秘の定義としては以下のものがあります。

・排便が3日以上つづけてない

 ・排便をするときに固くて不快感がある

 ・下剤を使用している

 ・排便後に残尿感がある

 この4つの定義にひとつでも当てはまると

便秘の危険性が高いと言えます。

2:×病気が原因となることはまれではありません。

3:〇

4:×薬などからくる副作用によって起こる薬物性便秘があります。

5:×下剤服用は最後の手段

 

問題76(過去に類似問題あり)

Bさん(68歳、女性)は、3か月前から、自宅の階段を昇り降りするときに、両膝の痛みが強くなってきた。整形外科を受診したところ、変形性膝関節症(knee osteo arthritis)と診断された。Bさんの身長は153 cm、 体重は75 kg である。

Bさんの日常生活の留意点として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 歩行を控える。

2 正座で座る。

3 膝を冷やす。

4 体重を減らす。

5 杖は使わない。

 

解答

1:×歩くことは全身の血行が良くなり関節液の状態を良好に保ち、筋力アップや体重を減らすことになるので膝の負担の軽減につながります。

2:×正座では膝に大きな負担をかけてしまいます。

3:×冷やす、温める 両説がありますが、炎症が起きていて腫れている場合は冷やしたほうがよく、炎症がないなら温めることで症状が改善することが多いようです。

4:〇BMI=32 であり「肥満」であること、また、それが変形性膝関節症の原因の一つになっていると考えられます。

5:×正しく使えると、杖は武器となります。

 

第30回筆記試験
【発達と老化の理解】8問 69〜76問題

問題69 新出問題

生理的老化の学説に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

1 エラー破局説では、加齢によって臓器や器官が機能低下することで老化が生じると考える。

2 消耗説では、活性酸素による細胞の損傷で老化が生じると考える。

3 フリーラジカル説では、加齢による臓器や器官の萎縮や縮小に対して、それを補う再生機能が低下することで老化が生じると考える。

4 機能衰退説では、細胞内のDNAが損傷することで老化が生じると考える。

5 老化プログラム説では、人の細胞分裂の回数があらかじめ決まっていることで老化が生じると考える。

 

解答

1:×エラー破局説は、細胞内の遺伝子に突然変異が不規則に起こり、それが蓄積していくことによって細胞の分裂能が消失し、細胞の寿命が尽きるという説です。

2:×消耗説.は、生命の維持に必要なものが徐々に失われるとする説です。

3:×フリーラジカル説.は、ミトコンドリアで産生されるフリーラジカルが老化をもたらすとする説です。

4:×生命の維持に必要なものが徐々に失われるとする説です。

5:○老化プログラム説は細胞の分裂回数が遺伝子により決まっており、それが個体の寿命を左右しているという説です。

 

問題70 過去に類似問題出題

キューブラー・ロス(Kubler-RossE.)が提唱した死の受容過程における「取り引き」に該当するものとして、適切なものを1つ選びなさい。

1 死ぬのがなぜ自分なのかと怒る。

2 自分が死ぬことはないと思う。

3 つらい治療を我慢して受けるので助けてほしいと願う。

4 安らかな気持ちで死を受け入れる。

5 もう助からないと思って絶望する。

 

解答

1:×第2段階:怒り

2:×第1段階:否認と孤立

3:○第3段階:取り引き

信仰心がなくても、神や仏にすがり、死を遅らせてほしいと願う段階。死ぬことはわかったが、もう少しまってほしい。財産を寄付したり、これまでの行為も改めるといった「取り引き」をしようとする。なんとか、死を回避することができないか、模索する。はじめは「死を遠ざけてほしい」という願いが「◯◯をするので、あと少しだけ」という具合に、取り引きの条件が自分に不都合なほうに変化することもある。

4:×第5段階:受容

5:×第4段階:抑うつ

参考:「死の受容」プロセス(5段階モデル)

1段階:否認と孤立

自らの命が危機にあり、余命があとわずかである事実に衝撃を受け、それを頭では理解しようとするが、感情的にその事実を否認(逃避)している段階。「なにかの間違いだ」というような反論をするものの、それが否定しきれない事実であることは知っている。周囲は、この事実にもとづいて考えを進めているため、そうした周囲から距離を取り、孤立することになる。

2段階:怒り

自分が死ぬという事実は認識できた。しかし「どうして悪いことをしていない自分がこんなことになるのか」「もっと悪いことをしている人間がいるじゃないか」というような怒りにとらわれる段階。ケースによっては、看護師などに対して「あなたはいいね、まだまだ生きられて」といった皮肉のような発言をすることもある。根底にはやはり「なぜ、自分が」という、死に選ばれたことへの強い反発がある。

3段階:取り引き

信仰心がなくても、神や仏にすがり、死を遅らせてほしいと願う段階。死ぬことはわかったが、もう少しまってほしい。財産を寄付したり、これまでの行為も改めるといった「取り引き」をしようとする。なんとか、死を回避することができないか、模索する。はじめは「死を遠ざけてほしい」という願いが「◯◯をするので、あと少しだけ」という具合に、取り引きの条件が自分に不都合なほうに変化することもある。

4段階:抑うつ

「ああ、これだけ頼んでもダメか」「神も仏もないのか」というように、自分なりに神や仏に祈っても、死の回避ができないことを悟る段階。悲観と絶望に打ちひしがれ、憂うつな気分になる(正確には、抑うつと悲観は異なる概念である)。頭で理解していた死が、感情的にも理解できるようになる。神や仏の否定になるケースもあり、虚無感にとらわれることもある。

5段階:受容

それまでは、死を拒絶し、なんとか回避しようとしていたが、生命が死んでいくことは自然なことだという気持ちになる。個人差もあるが、それぞれに生命観や宇宙観のようなものを形成し、自分を、その中の一部として位置づけることもある。自分の人生の終わりを、静かにみつめることができるようになり、心に平穏が訪れる。

 

問題71 過去に類似問題出題

老化に伴う身体の変化に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

1 骨密度が上昇する。

2 唾液の分泌量が増加する。

3 肺活量が増加する。

4 貧血になりやすい。

5 皮膚の表面が湿潤化する。

 

解答

1:×骨密度が下向する。

2:×唾液の分泌量が減少する。

3:×肺活量が減少する。

4:○高齢者における貧血の特徴は、体の状態が悪いことによって、鉄は十分にあるのにうまく利用できない貧血(悪性腫瘍や感染症、膠原病など)や赤血球を産生する骨髄の病気による貧血が起きる可能性が高いという特徴があります

5:×皮膚の表面が乾燥化する。

 

問題72 過去に類似問題出題

老化に伴う感覚や知覚の変化に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

1 「1時(いちじ)」と「7時(しちじ)」のような似た音を聞き取ることが難しくなる。

2 暗さに目が慣れる能力よりも、まぶしさに目が慣れる能力が低下する。

3 味覚の低下は個人差が少ない。

4 高音域よりも、低音域の音が聞こえにくくなる。

5 通常の明るさよりも、薄暗い方がよく物が見える。

 

解答

1:○

2:×まぶしさに目が慣れる能力よりも、暗さに目が慣れる能力のほうが低下します。

3:×個人差は大きいです。

4:×高音域が聞こえにくくなります。

5:×

 

問題73 過去に類似問題出題

 Aさん(86歳、男性)は、介護老人福祉施設に入所している。2か月前に転倒骨折で入院し、歩行訓練を経て施設に戻ってきたばかりである。施設では、転倒の危険性に配慮して、車いすを使用している。

Aさんが車いすから立ち上がろうとするたびに、介護福祉職が、「危ないから座っていてくださいね」と声をかけるようにした。その結果、Aさんは、入院以前よりも口数が少なくなり、元気がなくなった。

Aさんは、家族や施設の職員、他の入所者との関係は良好である。

 Aさんの現在の心理的状態をマズロー(MaslowA.H.)の欲求階層説に基づいて説明した次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 生理的欲求が充足されていない状態である。

2 安全欲求が充足されていない状態である。

3 承認欲求が充足されていない状態である。

4 所属・愛情欲求が充足されていない状態である。

5 自己実現欲求が充足されている状態である。

 

解答

1:×

2:×

3:○「Aさんが車いすから立ち上がろうとするたびに、介護福祉職が、「危ないから座っていてくださいね」と声をかけるようにした。その結果、Aさんは、入院以前よりも口数が少なくなり、元気がなくなった。」という記述から推測。

尊厳欲求(承認欲求)が充足されていない状態です。Aさんには他者から認められたい、という欲求があります。

4:×

5:×

参考:マズローの欲求5段階説

人間の欲求は5段階のピラミッドのように構成されていて、低階層の欲求が満たされると、より高次の階層の欲求を欲するとされています。

http://impression1950.web.fc2.com/img/30mon73.jpg

@第一階層の「生理的欲求」は、生きていくための基本的・本能的な欲求(食べたい、飲みたい、寝たいなど)。この欲求がある程度満たされると次の階層「安全欲求」を求めるようになります。

 

A第二階層の「安全欲求」には、危機を回避したい、安全・安心な暮らしがしたい(雨風をしのぐ家・健康など)という欲求が含まれます。

 

Bこの「安全欲求」が満たされると、次の階層である「社会的欲求(帰属欲求)」(集団に属したり、仲間が欲しくなったり)を求めるようにます。この欲求が満たされない時、人は孤独感や社会的不安を感じやすくなると言われます。

ここまでの欲求は、外的に満たされたいという思いから出てくる欲求(低次の欲求)で、これ以降は内的な心を満たしたいという欲求(高次の欲求)に変わります。

 

C「社会的欲求」の次に芽生える欲求は、第四階層である「尊厳欲求(承認欲求)」(他者から認められたい、尊敬されたい)です。

 

Dそしてその「尊厳欲求」が満たされると、最後に「自己実現欲求」(自分の能力を引き出し創造的活動がしたいなど)が生まれます。

 

問題74 過去に類似問題出題

嚥下(えんげ)障害(しょうがい)に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

1 歩く時に胸が痛くなる。

2 食事の時にむせる。

3 食後に上腹部痛が生じる。

4 立ち上がった時に目の前が暗くなる。

5 (せき)をした時に(たん)に血が混じる。

 

解答

1:×

2:○摂食・嚥下障害とは、食べる・飲むがうまくできなくなってしまう障害です。食べることや飲み込むことがうまくできなくなると、むせや誤嚥、誤嚥性肺炎が起こるリスクも高くなります。

3:×

4:×

5:×

 

問題75 過去に類似問題出題

パーキンソン病(Parkinson disease)の症状として、適切なものを1つ選びなさい。

1 後屈した姿勢

2 大股な歩行

3 血圧の上昇

4 頻回な下痢

5 無表情

 

解答

1:×下記参照

2:×下記参照

3:×下記参照

4:×下記参照

5:○下記参照

参考:パーキンソン病の4大症状

@手足が震える[振戦(しんせん)]

A筋肉がこわばる[筋固縮(きんこしゅく)]

B動きが鈍くなる[無動、寡動(むどう・かどう)]

C身体のバランスがとりにくくなる[姿勢反射障害(しせいはんしゃしょうがい)]

そのほかにも

歩行障害 前かがみの姿勢で小刻みにすり足で歩く

歩き出しの一歩が踏み出せない(すくみ足)

歩いているとだんだんスピードが速まる(加速歩行) など

 

姿勢の異常 腰が曲がる

ななめに傾いてしまう

首が下がる など

 

無表情 まばたきが減る

表情がなくなる「仮面様顔貌」 など

 

嚥下障害 食べ物が飲み込みにくくなる

 

字の変化 字が小さくなる、ふるえる

字を書いているうちにだんだん小さくなる

 

問題76 新出問題

 Bさん(75歳、男性)は半年前から尿が出にくくなり、時間がかかるようになった。

2日前から風邪気味で、昨夜、飲酒後に市販の風邪薬を服用したところ尿が出なくなった。

そのため、今朝になって病院を受診して導尿してもらった。

Bさんの日常生活上の注意点として、適切なものを1つ選びなさい。

1 下半身の保温を心がける。

2 毎日、飲酒をする。

3 いすに座る時間を長くする。

4 排尿の回数を減らす。

5 飲水を控えるようにする。

 

解答

1:○下半身を保温することで利尿作用が促進されます

2:×飲酒のあとは特に体内で水分が少なくなりやすく尿も出にくくなります。毎日の飲酒は控えたほうがいいです。

3:×

4:×

5:×尿が出にくい状態なので水分は十分補充したほうがいいです。


第29回筆記試験
【発達と老化の理解】8問 69〜76問題

 問題69 エリクソン(Erikson, E.)の発達段階説において,青年期の発達課題として,正しいものを1つ選びなさい。(過去に類似問題あり)

1 生殖性の獲得

2 信頼感の獲得

3 同一性の獲得

4 自発性の獲得

5 親密性の獲得

 

解答

1:×

2:×乳児期

3:○青年期

4:×幼児後期

5:×前成人期
参考:エリクソン(Erikson, E. H.)は,人生を8つの段階に分けました。

乳児期

:基本的信頼 対 基本的不信

幼児前期(早期幼児期)

:自律性 対 恥,疑惑

遊戯期(幼児後期)

:自主性 対 罪悪感

児童期(学齢期)

:勤勉性 対 劣等感

青年期

:同一性(アイデンティティ) 対 同一性(アイデンティティ)拡散,混乱

前成人期

:親密性 対 孤立

成人期

:世代性 対 停滞,自己耽溺

老年期

:統合 対 絶望,嫌悪

 

問題70 年齢規定に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。(過去に類似問題あり)

1 老人福祉法では,原則として70 歳以上の者を施策の対象としている。

2 介護保険法では, 50歳から第2号被保険者になる。

3 高齢者の医療の確保に関する法律の後期高齢者医療制度は, 60歳以上の者を対象としている。

4 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律では,事業主に,雇用している高年齢者が希望するときは,75歳まで継続雇用することを義務づけている。

5 道路交通法では,運転免許証の更新を受けようとする75歳以上の者に,認知機能検査を義務づけている。

 

解答

1:×老人福祉法では,原則として60 歳以上の者を施策の対象としている。

2:×介護保険法では, 40歳以上64歳以下が第2号被保険者になる。

3:×高齢者の医療の確保に関する法律の後期高齢者医療制度は, 75歳以上の者を対象としている。

4:×高年齢者等の雇用の安定等に関する法律では,事業主に,雇用している高年齢者が希望するときは,65歳まで継続雇用することを義務づけている。

5:○


参考:介護保険の被保険者
■第1号被保険者は65歳以上の方です。

 (1)介護保険料

  保険料は個人ごとに異なります。

  どの段階の保険料にあたるかは、下記の関連するホームページ「介護保険料所得段階表」を

  参照ください。

 (2)保険料の納付方法

  特別徴収(年金天引き)と普通徴収(直接納付)があります。

  注:65歳になられた当初や本市に転入された当初は、普通徴収となりますが、天引き対象の年金が

    年額18万円以上あるなどの条件を満たせば、随時特別徴収に切り替わります。

 

■第2号被保険者は40歳以上64歳以下の方です。

 (1)介護保険料

  加入している医療保険の中で算定され、医療保険料として一括して納めます。

  【国民健康保険に加入している場合】

   国民健康保険料の算定方法と同様に世帯ごとに決定されます。

  【医療保険に加入している場合】

   医療保険ごとに設定されている介護保険料率と給与(標準報酬月額)に応じ、決定されます。

 (2)保険料の納付方法

  【国民健康保険に加入している場合】

   国民健康保険料と介護保険料をあわせて国民健康保険料として世帯主が納めます。

  【医療保険に加入している場合】

   介護保険料と医療保険料を合わせて給与から徴収されます。40歳以上64歳以下の被扶養者は

   保険料を個別に納める必要はありません。 

問題71 高齢者の薬物代謝に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。(新出問題)

1 消化管からの薬剤の吸収力は低下する。

2 肝臓での薬剤の代謝に要する時間が短縮する。

3 腎臓からの薬物排泄量は増加する。

4 脂溶性薬剤の蓄積は起こりにくくなる。

5 複数の薬剤間の相互作用が起こりやすい。

 

解答

1:×

2:×

3:×

4:×

5:○高齢者は、胃腸の働きが低下したりすることによって、薬物の吸収が悪くなりますが、そのため、内服した薬物の効果が現われにくい場合があります。ただし、高齢者の内臓機能の衰えは、胃腸だけではなく、肝臓や腎臓にも起こります。肝臓の解毒作用や、腎臓の排泄作用が低下すると、内服した薬剤の成分がいつまでも体内に残りやすくなることから、複数の薬物間の相互作用も起こりやすくなります。

 

問題72 老化に伴う知的機能の変化に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。(過去に類似問題あり)

1 目から入る感覚記憶は低下しやすい。

2 からだで覚えた手続き記憶は忘れにくい。

3 昨日の出来事などのエピソード記憶は忘れにくい。

4 計算などの流動性知能は低下しにくい。

5 経験や学習で得られた結晶性知能は低下しやすい。

 

解答

1:×

2:○技能としてからだで覚えた記憶を手続き記憶といいます。からだで覚えたことは、比較的保たれます。

3:×エピソード記憶は人生の個人的な経験の記憶のことですが、このような記憶は忘れやすい。

4:×具体的には、推論する力、思考力、暗記力、計算力などが挙げられる。 集中力も流動性知能の一部である。これらは老化により低下しやすい。

5:×結晶性知能は、過去の経験が土台になる専門的または個人的な能力をさし、ことわざで表すと「三つ子の魂百までも」というような概念にあたります。この能力は低下しにくい。

問題73 加齢に伴う身体機能の低下を感じている高齢者の心理に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。(過去に類似問題あり)
1 身体機能の低下に対する不安や悲しみを、自分が経験しているのではなく、友人のことだと考えることで心理的安定を図ろうとすることを、抑圧という。
2 受身的で、子どものように振る舞うことで心理的安定を図ろうとすることを、投影という。

3 身体機能の代わりに、認知的な活動での優越感を持つことで心理的安定を図ろうとすることを、補償という。

4 身体機能を使う場面を避けて、ひきこもることで心理的安定を図ろうとすることを、退行という。
5 身体機能の低下に対する不安や悲しみを、無意識的に抑えることで心理的に安定を図ろうとすることを、逃避という。


解答

1:×隔離

2:×退行

3:○補償

4:×逃避

5:×抑圧
参考:適応機制のまとめ
攻撃→他人のものを傷つけたりして欲求不満を解消しようとする。

逃避→苦しくつらい現実から一時的に逃れる。

退行→耐え難い事態に直面したとき、子供の様に振舞って自分を守ろうとする。

拒否→問題となっている事実が存在しなかったように振る舞うこと。

隔離→耐え難い状況に直面した場合、その状況に直面しているのは、「わたしの自我」ではない、という意識における逃避を行うことで、状況から逃れようとする行為です。

代償→本来の目標がかなわない場合に、安易にできる目標を達成することで満足を得ようとすること。

合理化→満たされなかった欲求に対して、都合の良い理由を付けて自分を正当化しようとすること。

昇華→衝動などを社会的に価値の高い方法に置き換えること。

同一視→自分にない名声や権威に自分を近づけることによって自分を高めようとする。他者の状況を自分のことのように思うこと。

投影→自分の欠点を置き換えたり他人のせいにする。自己が抱いている他人に対しての不都合な感情を、相手が自分に対して抱いていると思うこと。

抑圧→実現困難な欲求や苦痛な体験などを押さえ込んで忘れようとする。

反動形成→抑圧されたものと正反対のものを意識にもっていること。無意識に抑圧した思いが意識にあがってこないように、本心と裏腹なことを言ったり、その思いと正反対の行動をとること。


問題74 甲状腺機能低下症(hypothyroidism)の症状として、適切なものを1つ選びなさい。(過去に類似問題あり)
1 浮腫

2 下痢

3 動悸

4 いらいら感

5 手の震え

解答

1:○(1)むくみ(浮腫)

むくみは、甲状腺機能低下症のおもな症状です。「粘液水腫」とも呼ばれ、水っぽい感じはなく、圧迫してへこませても元に戻るのが特徴です。朝起きたときに手や顔がこわばる感じがします。さらに顔のむくみがひどいと、まぶたがむくんで、唇が厚くなり、舌が大きくなることもあります。また、粘膜もむくむことがあり、喉頭にむくみがくると声がしわがれて低くなります。

2:×

3:×

4:×

5:×
参考:甲状腺機能低下症の症状
(1)
むくみ(浮腫)

(2)皮膚の乾燥

(3)寒がりになる

(4)食欲がないのに体重が増える

(5)脈がゆっくり静かになる

(6)無気力になり頭の回転が鈍くなる

(7)月経や妊娠等の異常

問題75 めまいとその症状に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。(新出問題)
1 メニエール病では、立ちくらみが起こる。

2 良性発作性頭位めまい病では、回転感がある。
3 低血圧によるめまいは、耳鳴りを伴う。

4 不整脈によるめまいは、頭痛を伴う。

5 脳梗塞では、めまいは起こらない。

 

解答

1:×メニエール病は内耳の病気で、繰り返すめまいに難聴や耳鳴りを伴うものです。

2:○良性発作性頭位めまい症は、ベッドに寝たり、ベッドから起きたりするときに30秒から1分程度の回転性めまいとしてみられます。難聴、耳鳴や手足のしびれなどの他の神経症状を伴いません。

3:×

4:×不整脈が起きると、心臓に血液がリズムよく流れず動悸・息苦しい・めまいといった症状が出ることがあります。頭痛は伴いません。

5:×

問題76 Aさん(79歳、女性)は、介護老人福祉施設で生活している。糖尿病でインスリン治療が必要で、1日に一度、昼食後に自己注射をしていて、併せて毎食直前に血糖を下げる薬を内服している。医師からは血糖のコントロール状態は良好であると言われている。ある日、Aさんの医療機関の受診が長びいた。
B
介護福祉職がAさんの遅めの昼食をとってもらう準備をしていると、Aさんが「頭がふらふらする」と訴えた。冷や汗もかいているようである。B介護福祉職によるAさんへの対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。(過去に類似問題あり)
1 昼食をとらずに、すぐにベッドでやすんでもらう。
2 昼食前の内服薬をすぐに飲んでもらう。
3 すぐに看護師に血糖を測定してもらう。
4 すぐにインスリンを自己注射してもらう。
5 様子を見る。

解答

1:×

2:×

3:○Aさんが「頭がふらふらする」と訴えた。冷や汗もかいているようである…との記述から低血糖症状が出現した可能性が疑われるため、血糖を測定してもらう必要があります。

4:×

5:×


第28回筆記試験
【発達と老化の理解】8問 69〜76問題

 問題69 エリクソン(Erikson.E)の発達段階説に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。(過去問題を掘り下げての新出問題) 
1 誕生から1歳ころまでは、自分の行動コントロールを身につける段階である。

2 3歳頃から6歳頃までは、自発的行動を通して主体性の感覚を学ぶ段階である。
3 12歳頃から20歳頃までは、勤勉性を身につける段階である。
4 20歳頃から30歳頃までは、心身共に自分らしさを身につける段階である。
5 30歳頃から60歳頃までは、社会全体や他者への信頼感を持つ段階である。

 

解答
1:×
2:○自分で考えて行動しようとする「自主性の獲得」の時期とも言えます。
3:×
4:×
5:×
http://impression1950.web.fc2.com/img/erikuha.jpg

問題70 加齢に伴う筋肉の変化に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 70歳頃までは、筋肉量は維持される。
2 タンパク質をとることは、筋肉量の維持に有効である。
3 高齢者になってからの運動は、筋肉量の増加には無効である。
4 筋肉量の減少の主な原因は、悪性腫瘍の合併である。
5 筋肉量の減少は、下肢よりも上肢のほうが顕著である。

解答
1:×20歳の筋肉量と加齢による筋肉量を比べると、50歳で約10%低下、80歳で約30%も減少します。設問のように、70歳頃までは、筋肉量は維持されるということはありません。
2:○
3:×運動することにより、筋肉量の維持・増加が見込めます。

4:×運動不足
5:×上肢よりも下肢のほうが筋肉量減少が顕著です。

問題71 Aさん(70歳、男性)は、65歳で定年退職した後、学生時代の旧友のほか、地域のボランティアサークルで知り合った新しい仲間と親交を深めてきた。しかし、サークルでトラブルが起きるようになって、1、2年前からはサークルへの参加が徐々に減り、安心できる旧友ばかりと頻繁につきあうようになった。Aさん自身はこの生活に満足している。
A
さんの生活への適応状況を説明する理論として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 活動理論
2 離脱理論
3 社会情動的選択理論
4 愛着理論
5 心の理論

解答
1:×
2:×
3:○社会情動的選択理論は、スタンフォードの心理学者Laura L. Carstensenによって提唱されたものです。

年を取った人は、情動的な満足を重視する。それで、見返りがあるような親しい人との関係に、より多くの時間を費やす。年を取るにつれて、交際する範囲を選択的に狭めて、ポジティブな情動的経験を最大にして、情動的なリスクを最小にする。この理論によれば、年を取った人は、自分の社会的パートナー達が自分の情動的な必要を満たしてくれるように、自分の社会的ネットワークを大事にする…(ウィキペディアを参照しました)
4:×
5:×

問題72 加齢の影響を強く受ける記憶として、最も適切なものを1つ選びなさい。(既出問題…エピソード記憶として出題)
1 個人の生活の中で生じる出来事や体験に関する記憶
2 学習や経験によって獲得された知識の記憶
3 スポーツなど、自分の体で覚える記憶
4 過去の社会的事件など、自分の体験とは直接関わらない記憶
5 人の顔や風景など、自覚せずに残されている記憶

解答
1:○エピソード記憶は日々の記憶ですので、加齢や注意による影響を強く受けます。(エピソード記憶は、その人の個人的な経験の記憶のこと)
2:×意味記憶のことを説明した設問です。「覚えようと意識して覚える知識」であり、体験ではなく学習によって得られる記憶のことです。
3:×
4:×
5:×

問題73 めまいや立ちくらみが時々ある高齢者への介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 勢いをつけて立ち上がることを勧める。
2 首を左右に振る体操をすることを勧める。
3 降圧薬の服用を勧める。
4 抗不安薬の服用を勧める。
5 転んでもけがをしないように部屋を片付けることを勧める。

解答
1:×起立性の低血圧をおこす可能性があります。
2:×めまい・立ちくらみがある高齢者には不適切な体操・
3:×医師が判断すること。
4:×医師が判断すること。
5:○介護福祉職として、まずは転んでもけがをしないように、部屋の中の障害物を取り除くことが先決です。

問題74 Bさん(82歳、男性)は、脳梗塞の既往があり、右片麻痺がある。以前から食事中にむせることがあった。半年前には、肺炎で入院したこともある。昨日から元気がなく、食欲もなくて普段の半分も食べられない。呼吸数は1分間に24回、体温は37.4℃だった。
B
さんに起こっていることとして、最も可能性の高いものを1つ選びなさい。(新出問題)
1 脳梗塞の再発
2 急性腸炎
3 感冒
4 誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)
5 胃潰瘍

解答
1:×
2:×
3:×
4:○高齢になると誤嚥が起こりやすいため、誤嚥性肺炎は別名「老人性肺炎」とも呼ばれています。

具体的には、以下のような症状が続く場合は誤嚥性肺炎が疑われます。

・乾いた咳、息切れ、発熱がある ※高齢者は無い場合もあります

・食事中に咳込むことが多くなった

・食事に時間がかかるようになった

・唾液が上手く飲み込めない

・常に喉がゴロゴロと鳴っている

・元気がなく、息切れが多くなった
5:×

問題75 変形性(へんけいせい)(ひつ)関節症(かんせつしょう)と診断された高齢者への介護福祉職の助言として、最も適切なものを1つ選びなさい。(既出問題)
1 膝を冷やす。
2 正座をする。
3 杖(つえ)を使う。
4 体重を増やす。
5 階段の昇り降りの運動をする。

解答
1:×温めたほうがよいです。
2:×これでは膝に負担をかけます。
3:○歩行が困難となることがあるので杖が必要になってきます。
4:×膝に対する負担を軽減するために体重は減らしたほうがいいです。
5:×
参考:過去問題
問題

1 変形性膝関節症(へんけいせいしつかんせつしょう)は、筋力低下、加齢、肥満などのきっかけに膝関節が摩耗などおこすことによっておこる病気である。

2 変形性膝関節症(へんけいせいしつかんせつしょう)は膝軟骨や半月板のかみ合わせが緩んだり変形や断裂を起こし、多くが炎症による関節液の過剰滞留があり、痛みを伴う病気である。

3 変形性膝関節症(へんけいせいしつかんせつしょう)の初期段階で、階段の昇降時や歩き始めに痛んだり、正座やしゃがむ姿勢がつらくなる。

4 変形性膝関節症(へんけいせいしつかんせつしょう)の病気が進行すると、起床時の膝のこわばりや、関節が炎症を起こし「水がたまる」と表現される膝関節液の過剰滞留などの症状が出やすくなる。

5 変形性膝関節症(へんけいせいしつかんせつしょう)がさらに進行すると、大腿骨と脛骨が直接こすれることで激しい痛みが生じ、歩行が困難となることがある。
6 変形性膝関節症は肥満によって膝に体重の負担が加わったため発症するものである。

解答:すべて正解

問題76 在宅医療に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 主治医は、地域医療支援病院の医師でなければならない。
2 保健所は、在宅医療を受ける患者の支援を行わない。
3 在宅での静脈注射は、医師でなければ実施できない。
4 在宅での悪性腫瘍患者に対する緩和ケアは、保険診療の対象外である。
5 在宅療養支援診療所は、24時間往診が可能な体制を確保しなければならない。

 

解答
1:×
2:×保健所は、健康課題等の把握、評価、分析及び公表を行い、市町村との圏域全体の情報共有化を進め、市町村との重層的な連携の下、取組を推進するとともに、介護及び福祉等の施策との調整についても積極的な役割を果たす必要があること。」とされ、在宅医療の推進における保健所の役割が明記されており、保健所が地域での医療介護連携のコーディネート役になることが期待されています。
3:×医師の指示をうけた看護師が静脈注射を実施できます。
4:×保険診療の対象となります。
5:○下記参照
参考:在宅療養支援診療所の要件
@診療所である。

Aその診療所において24時間連絡を受ける医師または看護職員をあらかじめ指定し、連絡先を文書で患家に提供    している。

B患者の求めに応じて、自院または他の医療機関、訪問看護ステーションとの連携により、求めがあった患者について  24時間往診・訪問看護ができる体制を確保する。

C Bの患者について24時間往診・訪問看護を行う担当医師・担当看護師等の氏名、担当日等を患家に文書提供する。

D緊急入院受入体制の確保  (他医療機関との連携による確保でも良い)

E地方社会保険事務局長に年1回、在宅看取り数等の報告をしている。

(ただし、平成22年度改正で診療所だけでなく、24時間365日体制で地域の在宅医療を支える200床未満の病院にもこの制度を広げ、在宅療養支援病院が認められることになりました。)


第27回筆記試験
【発達と老化の理解】8問 69〜76問題

 

問題69 A君は、積み木を飛行機に見立ててB君と遊んでいた。大人がA君とB君の目の前で、おやつのジュースを一人150mlずつになるように計った。しかし、同じ大きさのコップがなかったので、それぞれ形の違うコップに入れて与えた。A君にジュースを入れがコップを渡したところ、A君は「B君のほうが量が多い」と言って泣き出した。

ピアジュ(Piaget,J.)によるA君の認知発達段階として、適切なものを1選びなさい。

1 形式的操作期

2 感覚運動期

3 前操作機期

4 再接近期

5 具体的操作期 

 

解答

1:×

2:×

3:○下記参考を参照

4:×

5:×

(参考)ピアジェの発達段階
○感覚運動期(誕生から約2歳まで):感覚運動期の最初の頃は目の前にあるものを隠しても子どもはそれを探そうとしないが、後半になると探そうとします。

○前操作期(子どもが話し始めてから約7歳まで):頭の中で表象して考えることはできるが、論理をまだ把握できず、見かけに引きずられる。
○具体的操作期(小学1年生から青年前期):前操作期と違いイメージやシンボルを論理的に変化させ、再構成することができます。

○形式的操作期(子供の認知発達の最終段階):、「抽象概念および仮説上の出来事に関して合理的、系統的に考える」能力を持っている子どもと定義されています。

 

 (参考)ピアジェに関する過去問題(社会福祉士)
問題

発達理論に関する次の記述のうち,正しいものを一つ選びなさい。

1 ヴィゴツキー(Vygotsky,L.)によれば,子どもの知的発達には,独力で問題解決できる水準と,他者からの援助などによって達成が可能な水準があると考えられる。

2 ピアジェ(Piaget,J.)によれば,感覚運動期→前操作期→具体的操作期→形式的操作期という段階を経て,運動能力は発達すると考えられる。

3 ゲゼル(Gesell,A.)によれば,個体の行動や能力などの発達は,個体内の神経生理学的成長よりも環境の影響を強く受けると考えられる。

4 ボウルビィ(Bowlby,J.)によれば,乳児の成人への接近や接触要求の行動は生得的なものではなく,学習による行動であると考えられる。

5 エリクソン(Erikson,E.)によれば,各発達段階で生じる欲求には階層性があり,各階層の欲求が順に満たされることで自己実現が可能になると考えられる。

解答1


問題70  プロダクティブ・エイジング(productive aging)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1選びなさい。

1 バルテス(Baltes,P.)が最初に提唱した。

2 高齢者の経済的自立を目指した概念である。

3 エイジズム(ageism)による高齢者のとらえ方を肯定した概念である。

4 主観的幸福感とは無関係である。

5 プロダクティブ(productive)な活動には、セルフケア(self-care)が含まれる。

 

解答

1:×

2:×

3:×

4:×

5:○プロダクティブ・エイジングとは生産的な高齢者の意味です。アメリカの老年学の権威であるバトラー(Butler, R. N.) によって提唱されたプロダクティブ・エイジングは高齢者に自立を求め、更に様々な生産的なものに寄与するべきであるという意味が含まれています。高齢者が自立していくには、当然セルフケア(体調や心の自己管理)も必要になってきます。

 

問題71  老年期の精神疾患(mental disease)と精神症状に関する次の記述のうち、最も適切なものを1選びなさい。(類似過去問で出題済み)

1 老年期うつ病(senile depression)は、若年者のうつ病(depression)と比べて抑うつ気分が軽い。

2 アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimers type)は、脳の器質的変化を伴わない。

3 うつ病(depression)等で自殺を試みた高齢者が死に至る率は、若年者の場合と比べて低い。

4 せん妄(delirium)は夜間よりも昼間に生じやすい。

5 老年期に発病した統合失調症(schizophrenia)は、妄想型が少ない。

 

解答

1:○高齢期のうつは若年者に比べ症状がそろっていないうつ病の頻度が高く見逃されやすいこと、そして、悲哀の訴えが少なく、気分低下やうつ思考が目立たないのが特徴です。

2:×組織や細胞が変形、変性あるいは破壊され、元の形に戻らなくなるように変化することを器質的変化といいますが、アルツハイマー型認知症では器質的変化をもたらします。

3:×自殺を試みた高齢者が死に至る率(完遂率)は若年に比べ高齢者のほうが高いです。http://www.jpn-geriat-soc.or.jp/publications/other/pdf/clinical_practice_geriatrics_49_547.pdf

4:×意識レベルが低下する夜に起きやすいです。

5:×高齢者の統合失調症は妄想型が特徴です。

 

(参考1)高齢者のうつ病等に関する過去問題

24回試験問題

問題74 高齢者の気分障害(mood disorder)に関する次の表記のうち,正しいもの を一つ選びなさい。

 

1 双極性感情障害(bipolar affective disorder)は老年期に初発することが多い

2 抑うつ気分は若年者と比べ重度であることが多い

3 感情失禁を伴うことは少ない

4 老年期うつ病(senile depression)は身体症状と関連することが多い

5 年齢が高くなるほど自殺率も高い

 

解答

1:×双極性障害は躁病の極とうつ病の極の両方をもつ気分障害が発症年齢は20代〜30歳代がピークです。 ...

2:×抑うつ気分が重度なのは若年者です。高齢者の特徴としては著しい抑うつ気分などは少ないといえます。

3:×高齢者の気分障害ではちょっとしたことで泣いたり、笑ったり、怒ったりするように感情の調節が傷害れることがあります。

4:○

5:×50〜60歳でピーク。70歳以降から自殺率は低下します。

 

(参考2)参考になる関連問題

問題1高齢者の自殺について正しいものを2 つ選べ.

1 高齢のうつ病患者の自殺既遂率は若年者に比べ低い.

2 軽いうつ状態であっても自殺の危険因子となりうる.

3 複数の身体疾患が重なることは自殺のリスクを高める.

4 認知症は自殺の強力な危険因子である.

5 家族と同居している高齢者では自殺の危険は少ない.

 

解答1

1:×自殺企図は高齢者になるにしたがって完遂率が高くなります。このことから高齢者の自殺未遂者対策が重要になっています。

2:○

3:○複数の身体疾患が重なることが自殺の危険を高めることも知られています。

4:×この背景には高齢者が家族の中で心理的に孤立している状況があります。

(参考)既遂と未遂は、実行行為は同じですが、結果発生に向けた実行行為の着手があり、結果が発生したものを既遂、結果が発生しなかったものを未遂と言います。

 

問題2わが国の自殺者数の傾向について,誤っているものを1 つ選べ.

1 日本の自殺死亡率は,男女ともに世界的にも高い.

2 平成10 年(1998 年)に年間3 万人を超えた.

3 自殺者数は男性が多い.

4 年齢別自殺者数では,中高年および高齢者の自殺が増加している.

5 自殺の原因として最も多いのは「経済・生活問題」である.×

 

解答

1:○日本は男性11 位(36.2)であり,女性では5 位と日本の自殺死亡率が男女ともに,世界的にみても高いことがわかる。

2:○そのとおりです。

3:○圧倒的に男性が多いです。画像参照↓

4:○

5:×実際に多いのは健康上の問題です。 


問題72 死別直後の遺族の心理に関する次の記述のうち。最も適切なものを1選びなさい。(類似過去問で出題済み)

1 周囲からのサポートに関係なく、死別後の生活に適応する。

2 悲嘆の経験は、心身に影響を及ぼさない。

3 悲嘆のプロセスは、多くの人で同じように進む。

4 十分に悲しむことが、悲嘆を乗り越えるために有効である。

5 遺族の心理的ケアは、緩和ケアに含まれない。

 

解答

1:×

2:×

3:×

4:○別れに際して、十分に悲しむことで悲嘆を乗り越えていくことができます。
5:×
遺族の心理的ケアは、緩和ケアに含まれます。

(参考)死別直後の心理に関する過去問題
問題

1 死別体験をした高齢者には,その体験を引き出し語らせることが最も有効である。

2 喪失体験とは、近親者などの喪失や死別が原因で、その喪失感ゆえに心のよりどころを失い、その事実を受け入れられない感情のことである。

解答

1:×高齢者の場合、より気分を落ち込ませ、うつを重くすることがあるので、有効ということは言えません。
2:○

(参考)緩和ケア(WHOの定義)
緩和ケアとは、生命を脅かす疾患による問題に直面する患者とその家族に対して、痛みやその他の身体的、心理的、社会的な問題、さらにスピリチュアル(宗教的、哲学的なこころや精神、霊魂、魂)な問題を早期に発見し、的確な評価と処置を行うことによって、 苦痛を予防したり和らげることで、クオリティ・オブ・ライフ(以下QOL:人生の質、生活の質)を改善する行為である、と定義されています。(世界保健機構(WHO2002年)

問題73 脱水時の状態として、正しいものを1選びなさい。

1 除脈(じょみゃく)

2 血圧の上昇

3 皮膚緊張の増加

4 めまい

5 体重の増加

 

解答

1:×脱水では頻脈(心拍が非常に速くなる)になります。徐脈(心拍が非常に遅くなる)は間違い。

2:×脱水症の時は体液量の減少によって1回心拍出量が減少し、血圧が低下します。

3:×皮膚の緊張感が低下します。具体的に説明すると、皮膚を指でつまみ上げてから離して周辺の皮膚に戻るまでの時間が長くなります。

4:○脱水症状としては、口渇・口唇の乾燥・尿量の減少・頭痛・全身倦怠感・食欲不振・めまい・嘔気・嘔吐などが挙げられます。

5:×水分が体から出て行きますから、体重は減少します。
(参考)脱水に関する過去問題
問題
1 脱水症状の観察のポイントは、口渇、口唇の乾燥、脇の下の乾燥、肌荒れなどである。
2 脱水の種類には高張性脱水、低張性脱水、等張性脱水などがある。

解答
1:○
2:○高張性脱水は水分が多く失われる水欠乏性の脱水です。低張性脱水はナトリウムが多く失われる塩類欠乏性の脱水です。

 

問題74 (じょく)(そう)の発生部位として、最も頻度の高いものを1選びなさい。(類似過去問で出題済み)

1 大転子部

2 肩甲骨周辺

3 仙骨部

4 踵部(しょうぶ)

5 (ちゅう)関節(かんせつ)

 

解答

1:×

2:×

3:○仙骨に最も褥瘡ができやすいのは、仰向けに寝たとき(仰臥位)、仙骨に全体重の約5 割が集中するからです。

4:×

5:×

 

問題75 高齢者の肺炎(pneumonia)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1選びなさい。

1 日本の高齢者(65歳以上)の死因順位(2011年(平成23年))で第一位である。

2 インフルエンザ(influenza)に合併することはまれである。

3 初発症状は高熱である。

4 呼吸数は減少する。

5 誤嚥(ごえん)(せい)肺炎(はいえん)(aspiration pneumonia)の予防には口腔(こうくう)ケアが有効である。 

 

解答

1:×

2:×

3:×

4:×

5:○

 

問題76 パーキンソン病(Parkinson disease)に関する次の記述のうち、正しいものを1選びなさい。(類似過去問で出題済み)

1 40歳代で発症することが最も多い。

2 突進現象が認められる。

3 筋肉の異常が原因である。

4 認知症(dementia)を合併することはまれである。

5 発病後5年以内に死亡することが多い。

  

解答

1:×

2:○

3:×

4:×

5:×

 

第26回筆記試験(平成26年1月26日)

【発達と老化の理解】8問 69〜76問題

 

問題69 高齢者の年齢に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

 

1 高齢社会とは、全人口に占める70歳以上の人口の割合が14%以上の社会をいう。

2 後期高齢者とは、75歳以上の高齢者をいう。

3 普通自動車対応免許を有する65歳以上の者は、その運転する自動車に指定の標識をつける義務が生じる。

4 介護保険制度で第2号被保険者になる年齢は、65歳以上である。

5 「高齢者虐待防止法」では、60歳以上を高齢者としている。

(注)「高齢者虐待防止法」とは、「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」のことである。   

 

解答

1:×世界保健機構(WHO)や国連の定義によると、高齢化率が7%を超えた社会を「高齢化社会」、14%を超えた社会を「高齢社会」、21%を超えた社会を「超高齢社会」といいます。

2:○高齢者のうち、75歳以上の人のことです。

3:×75歳以上の高齢者の方は、高齢者標識(高齢者 マーク)を付けることが義務付けられています。

4:×合わせて覚えておいてください。第1号被保険者 65歳以上の人 。第2号被保険者 40歳以上65歳未満の医療保険加入。

5:×高齢者虐待防止法では、「高齢者」と は 65 歳以上の者と定義されています。

 

問題70 Aさん(73歳、男性)は、最近、電話番号が覚えられないとこぼすようになった。自宅へ電話するときは間違えないが、普段はあまり電話しないような場所にかけるときは、メモを見て一つ一つの数字を確認しながらでないと番号を間違えることが多い。受診したが認知症(dementia)ではないと言われた。

 障害されている記憶として、正しいものを1つ選びなさい。

 

1 短期記憶

2 エピソード記憶

3 意味記憶

4 手続き記憶

5 遠隔記憶   

 

解答

1:○短期記憶とは、短期間保持される記憶である、と定義されています。

2:×エピソード記憶は、個々の経験・体験の記憶を指します。特に覚えておこうと思わなくても、自然に脳に蓄積されているのがこのエピソード記憶です。

3:×意味記憶は、生まれてから学習するすべてに対する記憶を指します。

4:×手続き記憶は思考を介さずに獲得され再現される、物事の手順についての記憶。ピアノの弾き方、自転車の乗り方などがその例です。

5:×遠隔記憶とは本人には直接かかわりのないことがらについて長期間にわたって記憶することをいいます。(例:高齢者が幼児期や青年期に体験した出来事の記憶)

 

問題71 2010年(平成22年)の「国民生活基礎調査」で示されている、介護が必要となった主な原因として、最も多いものを1つ選びなさい。

 

1 心疾患(heart disease

2 呼吸器疾患(respiratory disease

3 骨折(fracture)・転倒

4 脳血管疾患(cerebrovascular disease

5 認知症(dementia   

 

解答

1:×

2:×

3:×

4:○

5:×

 

問題72 高齢者の疾患の特徴として、適切なものを1つ選びなさい。

 

1 症状が定型的である。

2 うつ症状は伴わない。

3 複数疾患の合併は少ない。

4 環境因子の影響を受けにくい。

5 生活の質(QOL)への影響が大きい。   

 

解答

1:×病気の症状が非特異的・非定型的であるということです。

2:×高齢者は、体調をくずし病気になり不安になったりした時、いわゆる“うつ”状態になりがちです。

3:×高齢になるにつれて有病率が高まるため、高齢者は複数の疾患に罹患していることが多い。

4:×高齢者は環境因子の影響を大きく受けます。

5:○「生活の質」とは、どれだけ人間らしい 生活や自分らしい生活を送り、人生に幸福を見出しているか、という尺度ですが、高齢者の疾患の特徴としてそれが阻害される状況が多々あります。

 

問題73 肝疾患(liver disease)に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

 

1 A型肝炎(hepatitis A)は、輸血後に発症することが多い。

2 B型肝炎(hepatitis B)は、慢性肝炎(chronic hepatitis)になることはない。

3 C型肝炎(hepatitis C)は、進行すると、肝硬変(liver cirrhosis)、肝がん(liver cancer)へと病態が変化していくことが多い。

4 E型肝炎(hepatitis E)は、日本国内のウイルス肝炎(viral hepatitis)の大部分を占める。

5 アルコール性肝障害(alcoholic liver injury)は、肝硬変(liver cirrhosis)に進行することはない。   

 

解答

1:×A型肝炎は、A型肝炎ウイルスが食べ物や飲み水を介して体内に侵入する経口感染で起こります。

2:×B型慢性肝炎は、B型肝炎ウイルスの感染が原因で起こります。

3:○

4:×E型肝炎ウイルスはこのウイルスに汚染された生肉、生肝臓、水などの摂取で感染しますが日本では散発的に発症例があるだけです。

5:×アルコール性肝障害→硬変→肝がんに進行することがあります。

 

問題74 パーキンソン病(Parkinson disease)の代表的な症状として、正しいものを1つ選びなさい。

 

1 振戦

2 筋弛緩

3 多動

4 下痢

5 高血圧   

 

解答

1:○パーキンソン病の主な症状は「手足がふるえる(振戦)」「筋肉がこわばる(筋固縮)」「動きが遅い(無動)」「バランスがとりづらい(姿勢反射障害)」の4つです。

2:×

3:×

4:×

5:×

 

問題75 心房細動(atrial fibrillation)に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

 

1 合併症として脳出血(cerebral hemorrhage)が多い。

2 75歳以上では、ワルファリン(warfarin)などの投与を避ける。

3 頻脈になることが多い。

4 80歳以上では、有病率は1%以下である。

5 高血圧とは関連がない。   

 

解答

1:×心房細動の最大の合併症が脳梗塞(脳塞栓症)です。

2:×70歳では、ワルファリン(warfarin)などの投与を避けます。

3:○

4:×日本人一般住民の心房細動有病率は1.3%、80歳以上では6%といわれています。

5:×高血圧の状態が続くと、心房の入り口の血管、肺静脈に圧力がかかり、 そこから異常な電気信号が発生してしまいます。 その結果、心臓の動きが乱れてしまい、「心房細動」が発生してしまうと考えられています。

 

問題76 Bさん(76歳、男性)は、30年以上前から糖尿病(diabetes mellitus)があり、朝食の前に血糖降下薬を内服している。薬剤や用量は5年前から変更はなく、医師からは、インスリン(insulin)の分泌を増やす薬であると説明されている。また、糖尿病(diabetes mellitus)の影響で、だんだんと腎臓の機能が悪くなっているともいわれている。Bさんは、「最近、夕方になるとひどくおなかが空き、『ふわふわする』と感じる。今日も同じような感じがあったが、クッキーを1つ食べたら良くなった」と言った。

 Bさんへの介護職の対応として、適切なものを1つ選びなさい。

 

1 クッキーなどの甘いものは食べないように、助言する。

2 早めに主治医に相談するように、助言する。

3 めまい外来を受診するように、助言する。

4 1週間ほど経過をみるように、助言する。

5 午後に運動を増やすように、助言する。 

 

解答

1:×低血糖発作を引き起こす危険性があるときは、糖分をすぐに補給出来るクッキーは有効になります。

2:○だんだんと腎臓の機能が悪くなっているともいわれているので早めに主治医に相談が最も適切です。

3:×

4:×

5:×

 

第25回筆記試験 

【発達と老化の理解】(8問)

 

問題69 ハヴィガースト(Havighurst, R.)の示した児童期(中期児童期)の発達課題に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 排泄のコントロールを習得する。
2 読み書き計算などの基礎的技能を習得する。
3 両親や他の大人たちから情緒面で自立する。
4 善悪の区別を習得する。
5 社会的に責任のある行動をとる。

解答
1:×
2:○下記を参照してください。
3:×
4:×
5:×

 

参考:ハヴィガーストは発達課題.

1:身体成熟:歩行の学習・青年期における異性への関心.

2:社会の文化的圧力:読みの学習・市民としての社会への参加の学習.

3:個人的な動機や価値意識;職業の選択や準備・人生観の形成.

問題70 Aさん(81歳、女性)は、3か月前に夫を亡くした。「最近、夜眠れない」と訴えるようになった。意識はしっかりしているが、ベッドで横になっていることが多くなっている。
 Aさんが現在の状況になったきっかけとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 せん妄
2 妄想
3 感情失禁
4 喪失体験
5 老性自覚

解答
1:×
2:×
3:×
4:○3か月前に夫を亡くした。「最近、夜眠れない」と訴えるようになった。…の記述があることからその「喪失体験」により気持ちがふさいでいる状態です。
5:×

参考:喪失体験→近親者などの喪失や死別が原因で、その喪失感ゆえに今までの生活に大きな変化をもたらします。心のよりどころを失い、その事実を受け入れられない感情のことです。

 

問題71 Bさん(82歳、男性)は、大企業の営業部長を務めていたが、退職した後も会社のことをいつも気にしている。足が少し不自由なので長男が同居を勧めているが、世話になりたくないと拒否している。Bさんは、自分の庭で野菜を作っている。地域との交流はほとんどない。
 ライチャード(Reichard, S.)の老年期における人格の5類型のうち、Bさんに相当するものとして、正しいものを1つ選びなさい。
1 円熟型
2 安楽椅子(ロッキングチェアー)型
3 装甲(自己防衛)型
4 憤慨(外罰)型
5 自責(内罰)型

解答
1:×
2:×
3:○下記参照
4:×
5:×

 

参考:適応状態によって老人のタイプを五つにパターン化したライチャードの分類

@円熟型

 日常生活において思慮的、建設的、積極的で、家庭や対人関係に満足し、過去に対する後悔も、将来に対する不安もない。

A安楽椅子(ロッキングチェアー)型

 他人に依存する受動的生活、安楽な生活を楽しむ。老年になり責任を免れることを望む。飲食の好みが強く、老年の境遇に満足している。

B装甲(自己防衛)型

 不安、無力感に対する自己防衛が強く、怠堕を嫌い、自己の業績に愛着し、活動性を維持しようとする。

C憤慨(外罰)型

 自己の不満や失敗に対して他人に敵意を示し、攻撃する。時に誇大的となり、世間から隔絶し、自己閉鎖的となり、適応できにくくなる。

D自責(内罰)型

 一生涯劣等感を持ち、自分の不幸について、自責的となり自己嫌悪し、前途を悲観し、時に自殺を企て、適応性がない。

問題72 流動性知能に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 新しい場面に適応するときに要求される問題解決能力である。
2 学校教育などの環境条件の影響を受けやすい。
3 生活習慣や訓練によって維持することが可能である。
4 60歳代が最も高く、80歳代以降に低下する。
5 過去の人生経験の蓄積によって形成される。

解答
1:○流動性知能は、新しい場面に適応したり、これまで経験したことがない問題を解決したりするときに働く知能で、生まれつきの能力であるといわれています
2:×流動性知能は先天的なもので文化や環境の影響をうけにくいと考えられています。
3:×
4:×20歳くらいまで急速に発達し、60歳頃までは維持されますが、それ以降70歳くらいから急速に低下していくとされています。
5:×生まれながらにもっている能力です。

問題73 老化に伴う視覚の変化に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 近方視力よりも遠方視力が低下する。
2 視野が広くなる。
3 青色系に比べ赤色系の識別が困難になる。
4 明暗順応は変化しない。
5 識別に必要な照度が高くなる。

解答
1:×近いところが見えにくくなります(老眼)
2:×視野は加齢に伴い狭くなります。
3:×青色、黒の区別が困難になり、赤系の色は目に留まりやすくなります。
4:×瞳孔の光量の調節能力が低下するので明暗順応が低下します。
5:○暗がりに弱くなるので、強い明かりが必要になります。

問題74 高齢者の排尿障害に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 男性では尿路の通過障害が少ない。
2 女性では腹圧性尿失禁が多い。
3 切迫性尿失禁が少ない。
4 膀胱炎(cystitis)は、悪寒戦慄を伴う。
5 前立腺がん(prostate cancer)によるものは、減少している。

解答
1:×加齢により前立腺が肥大化し尿道を圧迫することが多くなるので通過障害は多いです。
2:○咳や、クシャミをしたときなどに尿失禁をおこしやすいです。
3:×切迫性尿失禁は、急に起こる我慢できない強い尿意のことで、加齢とともに増えてきます。
4:×膀胱炎の主な症状は、「何度もトイレに行きたくなる」、「排尿後に痛みがある」、「残尿感」、「尿が白く濁ったり、血が混じることがある」というものです。ぞくぞくとした不快な寒けが生じる悪寒戦慄はありません。
5:×近年日本では急激に前立腺がんの患者数が増加しています。

問題75 老化に伴う循環器系の変化として、正しいものを1つ選びなさい。
1 脈拍数が増加する。
2 動脈が軟化する。
3 心臓が縮小する。
4 不整脈が増加する。
5 収縮期血圧が低下する。

解答
1:×脈拍数は加齢とともに減少します。
2:×加齢に伴い動脈硬化がおこりやすくなります。
3:×加齢に伴い、心臓は徐々に肥大し、心臓の壁が厚くなったり心房や心室が少しずつ大きくなります。
4:○刺激伝導系細胞の消失や変化により不整脈の頻度が増します。
5:×加齢伴い収縮期血圧の上昇が見られます。

問題76 日本高血圧学会のガイドラインで、それ以上が高血圧(T度)とされる収縮期血圧値 / 拡張期血圧値(mmHg)として、正しいものを1つ選びなさい。
1 120 / 70
2 130 / 80
3 140 / 90
4 150 / 100
5 160 / 110

解答
1:×
2:×
3:○何度も試験に出されている問題です。常識として覚えておきましょう。
4:×
5:×

第24回筆記試験 

【発達と老化の理解】(8問)

 

問題69 高齢者の年齢規定に関する次の記述のうち、正しいものを一つ選びなさい。
1 老齢厚生年金は55歳以上の者に対して支給される。
2 老人福祉法では原則として60歳以上の者を施策の対象としている。

3 介護保険法の第一号被保険者の年齢は65歳以上である。
4 高齢者の医療の確保に関する法律による後期高齢者医療制度は70歳以上の者を対象としている。
5 世界保健機関(WHO)では70歳以上と定義している。

解答

1:×原則、65歳以上の者で保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上であることを条件に支給されます。

2:×老人福祉法では老人を65歳以上と規定しています。

3:○介護保険では保険者(高齢者)を年齢でわけており、 第一号被保険者は区市町村の区域内に住所を有する65歳以上 第二号被保険者は区市町村の区域内二住所を有する40歳以上65歳未満の医療保険加入者となっています。

4:×後期高齢者医療制度 (こうきこうれいしゃいりょうせいど)は、 日本 国内に住む75歳以上の後期 高齢者 全員と、前期高齢者(65〜74歳)で障害のある者を対象としています。

5:×国連の世界保健機関 (WHO) の定義では、65歳以上の人のことを高齢者としている。65〜74歳までを前期高齢者、75歳以上を後期高齢者、85歳以上を末期高齢者と定義しています。

 

問題70 老年期の発達に関する次の記述のうち、正しいものを一つ選びなさい。

1 老性自覚の出現年齢には個人差がある

2 疾病は老性自覚の出現には影響しない

3 社会的役割は定年により喪失する

4 精神機能は一貫して低下する

5 サクセスフルエイジングは客観的な幸福感のことである

 

解答

1:○主観的に老いを自覚する「老性自覚」は個人差があり、時代、地域の影響にもかかわってきます。

2:×病気、体の衰え、退職、妻や夫の死など様々な原因が老性自覚に影響します。

3:×定年後も社会的役割を持ち続け頑張ってるお年寄りはたくさんいます。

4:×一貫して低下するのではなく上がったり下がったりしながら徐々に低下していきます。

5:×サクセスフル・エイジングとは、年齢とともに、老いてくいくことを認識しつつ、これを受け入れながら社会生活にうまく適応して豊な老後を迎えていること


問題71 老化に伴う身体の変化の特徴として、正しいものを一つ選びなさい。
1 皮膚表面が湿潤化する
2 味覚の感受性が高まる
3 血中ヘモグロビン量が増加する
4 疾病罹患時に定型的な症状が出現する
5 免疫機能が低下する

 

解答

1:×老化とともに皮膚表面は乾きやすくなり皮膚表面はかさつき、チクチクしたり痒みを感じやすくなっていきます。

2:×味覚・臭覚などの全ての感覚機能は低下していきます。

3:×ヘモグロビン量は低下し、貧血をおこしやす体質になります。

4:×高齢者の疾病の特徴としては健常な老化現象と疾病状態との境界が不明瞭で、症状が否定形的です。

5:○老化とともに免疫・神経・内分泌の各システムの機能は低下していきます。

 

問題72 かゆみを伴うことが通常見られない疾患として、正しいものを一つ選びなさい。

1  糖尿病(diabetes mellitus)

2 心疾患(heart disease)

3 慢性腎不全(chronic renal falure)

4 肝疾患(liver disease)

5 胆道疾患(biliary tract disease)

 

解答

1:×肝臓や腎臓、糖尿病などでもかゆみは起きます

2:○

3:×慢性腎不全になると皮膚が痒くなる、ひび割れる、黒ずむ、かさかさになるなどの症状がでます。

4:×肝硬変や黄疸などの時皮膚のかゆみが出ます。

5:×肝臓や腎臓、糖尿病などでもかゆみは起きます

 


問題73 老化に伴う運動器系の変化として、正しいものを一つ選びなさい。

1 骨密度の低下

2 関節液の増加
3 関節可動域の拡大
4 筋量の増加
5 下肢筋力の増強

 

解答

1:○老化により骨密度は減少します。骨の量は男女とも2030代をピークに、年を追うごとに減少していきます。これには腸からカルシウムを吸収する能力の低下や、運動不足などが原因です。

2:×

3:×

4:×

5:×

 

問題74 高齢者の気分障害(mood disorder)に関する次の表記のうち,正しいもの を一つ選びなさい。

1 双極性感情障害(bipolar affective disorder)は老年期に初発することが多い
2 抑うつ気分は若年者と比べ重度であることが多い
3 感情失禁を伴うことは少ない
4 老年期うつ病(senile depression)は身体症状と関連することが多い
5 年齢が高くなるほど自殺率も高い

 

解答

1:×双極性障害は躁病の極とうつ病の極の両方をもつ気分障害が発症年齢は20代〜30歳代がピークです。 ...

2:×抑うつ気分が重度なのは若年者です。高齢者の特徴としては著しい抑うつ気分などは少ないといえます。

3:×高齢者の気分障害ではちょっとしたことで泣いたり、笑ったり、怒ったりするように感情の調節が傷害れることがあります。

4:○

5:×50〜60歳でピーク。70歳以降から自殺率は低下します。

 

問題75 急性心筋梗塞(acute myocardial infarction)の痛みとして、正しいものを一つ選びなさい。

1 ニトログリセリンがよく効く。

2 高齢になるほど痛みを訴えない人の割合が高くなる。

3 狭心症(angina pectoris)の痛みに比べて軽度なことが多い。

4 安静にすると消失する。

5 数分以内に消失する。

 

解答

1:×狭心症の胸痛には効くニトログリセリンも急性心筋梗塞の場合には効果がありません。

2:○急性心筋梗塞の約75%は胸痛を認めますが、高齢者や糖尿病患者では、「胸痛を伴わない急性心筋梗塞」が多いことが特徴です。

3:×急性心筋梗塞の痛みは「死ぬほどの痛み」と表現されることが多いのですが、痛みは狭心症よりも重度です。

4:×安静にしても消失しません。次第にひどくなってきます。

5:×数分間で消失するのは狭心症のほうです。

 

 

問題76 高齢者の疾患の特徴に関する次の記述のうち、誤っているものを一つ選びなさい。

1 潜在的な臓器障害が多い

2 完治可能な急性疾患が多い

3 多疾患の合併が多い

4 個人差が大きい

5 薬の副作用が出やすい

 

解答

1:○高齢者は加齢に伴い多くの臓器の機能が低下しているために潜在的な臓器障害が多くなります。

2:×高齢者は肺炎や尿路感染症などの完治不可能な急性疾患に罹りやすいです。

3:○

4:○

5:○

 

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