のんびりケアマネのお勉強(23回用) ブログ

福祉サービス分野(面接技術)

@相談面接の基本視点

・利用者の人権を擁護

・ワーカーと相談者は対等の関係

・自立への意欲をもてるよう支援

・自己決定の尊重

 

A

・バイステックの7原則

(1)個別化の原則

援助職種者がクライエントの問題の個別性をよく理解し、かつ、クライエント一人一人の特有の性質を認め処遇にあたること。

(2)意図的な感情表現

 クライエントが自分自身の感情、喜びや好意などの肯定的なものや、憎しみや敵意などの否定的な感情などあらゆる感情を自由に表現することを認め、促す。

(3)統制された情緒関与

 援助者がクライエントの感情の意味を理解し、援助関係の目的達成のため適切な反応を示すこと。援助者自身の個人的感情は統制すること。

(4)受容

 クライエントをあるがまま、良い面も悪い面も受け入れる。

(5)非審判的態度

 援助者が自分の価値観や倫理的判断によって、クライエントの行動や態度を一方的に批判したり、それをクライエントに押しつけたりしないこと

(6)自己決定

 クライエントが自分自身の考えや意志に基づき、自ら決定し行動できるよう援助する。

(7)秘密保持

 クライエントに関する情報はクライエントの権利を守るため、秘密を守る。

 

B面接の過程

・開始→アセスメント→契約→援助計画→実行→見直し・評価→終結→フォローアップ・事後評価・予後

 

C相談面接におけるコミュニケーション

・言語的コミュニケーション→言葉の選択が大きな意味を持つ。同じ内容を表現するにしても、言葉の選び方次第でそのニュア ンスが大きく変わる。 • 相談援助の専門職が語彙を豊富に持たなければ ならないといわれる理由がここにある。また、擬似 言語といわれる、声量、スピード、声の質、発音、 沈黙等もコミュニケーションの内容に影響を与える要素。

・非言語的コミュニケーション→感情の伝達における重要な手段となる。中でも「表情」は 多くのメッセージを伝える。そのほか、しぐさやジェスチャー 等の身体動作、身長や服装といった身体特徴、さらには スキンシップによる接触動作も非言語による感情を伝える重要な要素となる。

 

Dコミュニケーションの基本的技術

・傾聴と共感

・かかわり(SOLER  ソーラー)

S

Squarely

利用者とまっすぐ向き合う

O

Open

開いた姿勢

L

Lean

相手へ少し身体を傾ける

E

Eye contact

適切に視線を合わせる

R

Relaxed

リラックスして話を聞く

・質問の方法 

 開かれた質問→相手が自由に答えられる質問  「どうして?」「なぜ?」

 閉じられた質問→はい  いいえ で答えられる簡単な質問

 

面接技術に関する過去問題をピックアップ

ソーシャルワークに関する次の記述のうち、より適切なものはどれか。3つ選べ。

1ソーシャルワークではクライエントの意欲を高めるために、小さな事柄から自己決定を促すことが重要である。

2ソーシャルワークではクライエントが希望する必要なサービスを同居家族が望まない場合には、家族の意向を優先する。

×クライエントが希望するサービスを家族が拒否するような場合は、時間をかけて面接を行い、本人および家族それぞれの求めているところを聴き、調整していく必要がある。

3ソーシャルワークではクライエントと家族の間の問題を調整することは、クライエントとの信頼関係を崩壊させる原因となるため、できるだけ控えるべきである。

×クライエントが希望するサービスを家族が拒否するような場合は、時間をかけて面接を行い、本人および家族それぞれの求めているところを聴き、調整していく必要がある。

4ソーシャルワークではクライエントに必要な介護サービス等を活用して、家族の過重な介護負担を軽減する。

5ソーシャルワークではクライエントの生命の危険を予見したときは、専門職による介入を試みる。

6ソーシャルワークではクライエントの自立を促進し、自己決定の力を強めていくことが大切である。

7ソーシャルワークではクライエントに対して、一方的な押し付けや庇護的態度が必要な場合もある。

×クライエントに対して、一方的な押し付けや庇護的態度をとってはならない。

8可能な限りその人らしい生活の構築を試みることが重要である。

9ソーシャルワークではクライエントの意欲を高めるためには、日常の小さな事柄から始める自己決定の体験が効果的である。

10ソーシャルワークでは発言力の弱いクライエントの場合には、相談援助者が本人に代わって判断することが大切である。

×発言力の弱いクライエントの場合には、相談援助者が本人に代わって代弁することが大切である。

11相談援助者の職業倫理としてクライエントに対する個人的な興味に基づいて質問するべきではない。

12相談援助者の職業倫理から事例検討の内容があまりにもつらいものであったため、自宅でその具体的な内容を家族に話した。

×相談面接における秘密保持の原則に反する。

13相談援助者の職業倫理として、クライエントの表情や家族の様子については、守秘義務の範囲ではない。

×クライエントの表情や家族の様子も守秘義務の範囲である

14相談援助者の職業倫理として退職後は、クライエントから相談があったことについて守秘義務はない。

×介護支援専門員でなくなった後においても守秘義務あり

15相談援助者の職業倫理の違反を予防するためにも、スーパービジョンは有効である。

16相談援助者の職業倫理として近隣住民から説明を強く求められたため、クライエントの同意を得ないで、近隣住民にクライエントの状況を詳細に話した。

×守秘義務の観点から適切ではない。

17相談援助者の職業倫理としてクライエントの生活歴に個人的興味があったので、クライエントに詳しく尋ねた。

×クライエントから収集する情報は、援助に必要な範囲内に止める必要があり、個人的興味から情報収集すべきではない。

18相談援助者の職業倫理として個人情報の扱いについてクライエントに説明し、了解を得た上で、訪問介護事業者にクライエントの家族歴、生活歴に関する情報を提供した。

19相談援助者が守るべき秘密の内容は、クライエントが面接場面で語ったことだけであり、関連資料から得られるものは含まれない。

×クライエントに関する情報は、すべて守秘義務の対象となる。

20相談援助者の職業倫理としてクライエントが感情的に取り乱したり、怒りを爆発させたりした事実を、クライエントの承諾なしに他に漏らしてはならない。

21「もう少し詳しく話してください」という質問は、クローズドクエスチョン(閉じられた質問)である。

×「もう少し詳しく話してください」という自由な語りを促すのは、開かれた質問である。

22コミュニケーション手段としては、言語的なものと非言語的なものがある。

23傾聴は、「聴いている」ということをクライエントに理解してもらうことを含む。

24「励まし、明確化、要約」は、クライエントとの関係を形成するための重要なコミュニケーション技術である。

25話すときの表情、抑揚、速さはコミュニケーション技術として重要ではない。

×非言語もコミュニケーションには重要である。

26コミュニケーションの技術として相談援助者側に、共感的相互理解を求めようとする姿勢が必要である。

27コミュニケーションの技術として話す内容とともに、音声、抑揚、話すときの表情や速さなども重要である。

28コミュニケーションの技術としてイラストや手話、ビデオ、写真、文字盤など多様な表現方法を利用することは、クライエントを混乱させるので、避けるべきである。

×コミュニケーション手段は、クライエントの能力に合わせて選択することが必要である。

29コミュニケーションの技術としてクライエントの発信する力及び受信する力を見定めつつ適切な手段を選ぶことが必要である。

30部屋の雰囲気やいすの位置、相談援助者の服装などの外的条件は、円滑なコミュニケーションのためには重要ではない。

×部屋の雰囲気やいすの位置、相談援助者との距離感、服装なども、コミュニケーションに影響を及ぼすため重要である。

31初回面接を行う上では、チェックリストに従ってイエスかノーで次々に答えを求めるのが望ましい。

×傾聴を主とする初回面接においては、イエスかノーで答えることができないオープンクエスチョンを活用するのが望ましい。

32知的障害のあるクライエントと面接をする際には、クライエントと直接話をするよりも、その介護者と話をする方がよい。

×知的障害がある場合であっても、介護者と話をするだけでなく、クライエントに合わせたコミュニケーション方法により、クライエントと直接話をするよう努める。

33予備的共感とは、事前情報をもとにクライエントの立場に立って、共感的な姿勢を準備しておくことである。

34コミュニケーション技術での波長合わせとは、相談援助者が、自らの態度、言葉遣い、質問の形式等をクライエントの反応に合わせて修正していくことである。

35面接場面では情緒面での反応を確認するために、クライエントの言葉を反復して繰り返すことは大切である。

36コミュニケーション技術として傾聴を行う上では、 主にクローズドクエスチョンを使用した方がよい。

×傾聴の場面では、 自由な語りを促すオープンクエスチョン=(開かれた質問)を使用した方がよい。

37コミュニケーション技術として円滑なコミュニケーションを図るためには、 服装や書類の理解しやすさなどの外的条件にも気を配る必要がある。

38相談援助者は、 クライエントの主訴の把握に当たっては、 言語的に表出された訴えではなく、 非言語的な要素で判断する。

×クライエントの主訴の把握においては、 言語的、 非言語的に表出されたものを総合的に判断する。

39コミュニケーション技術として相手が伝えようとしている事柄を受け止めることは大切であるが、 その背後にある情緒まで受け止める必要はない。

×援助者には、 相手の訴える事柄の背景にある情緒・心情を受け止める姿勢が求められる。

40面接場面では相談援助者は、 「励まし、 明確化、 要約」といった技術を活用し、 クライエントとともに課題を明確にしていく必要がある。

41面接場所の設定、いすの配置、部屋の雰囲気、職員の服装も円滑なコミュニケーションを図る上での重要な要素となる。

42面接の焦点を定める際には、クライエントが明示しなかったものは取り上げない。

×面接の焦点を定める際に、情緒の意味を考察するが、情緒は明示されたものとそうでないものを含める。

43傾聴を行う上では、「もう少し詳しく話してください」とか、「例えば?」などの質問はあまり使用しない方がよい。

×傾聴のためには、「オープンクエスチョン」(開かれた質問)がよいとされる。「もう少し詳しく…」とか、「例えば?」などの質問はその例である。

44相談援助者には、相手のメッセージを正確に受け取ろうとする姿勢が重要である。

45面接場面では相談援助者は、相手の文化的・社会的背景を十分に配慮する。

46相談援助者の職業倫理としてクライエントから相談を受けている内容が深刻であったため、その具体的内容を自分の家族に話し、よいアドバイスを得た。

×個人の秘密を守るにあたっては、夫婦であっても親子であっても相談過程においてそれぞれ独立した個人として対応し、情報を許可なく容易に互いの間で流通させないことが必要である。

47相談場面での情報は、相談の目的に照らし、クライエント本人がその必要性を納得する限りにおいて集めることができる。

48利用者宅でサービス担当者会議を行った後、同僚と近隣の喫茶店でケアプランの変更内容について検討を続けた。

×個人情報を用いる際には、相談場所にも留意する必要がある。

49利用者の現住所について利用者の親戚を名乗る人から問い合わせがあったので、事業所の判断で情報を提供した。

×職業倫理として、本人の承諾なしに情報を漏らしてはならない。またこれによって、明らかになる弱点や未解決の問題点などに他人が付け入って、被害を受けたりする危険があってはならない。

50相談援助者自身が職業倫理に違反する行為を自覚していない場合があるため、スーパービジョンによる点検が重要である。

〇スーパービジョン→援助や相談をする人が、援助者として自らの認識や行動、発言等について、先輩や上司に相談し助言を求める制度やその面接であり、援助専門職の教育に必須である。

51 相談援助では、抱えている問題でクライエント類型化をするのではなく、一人一人を個別の存在として理解する。

52 相談面接では、クライエントが自分の感情を含め、自由に自分を実現できる機会を意図的に与える。

53「相談面接の終結では、今後の見通しを含めてクライエントによく説明する。

54 面接とはクライエントと相談援助者との双方向的なコミュニケーションの場である。

55 コミュニケーションンの阻害要素となる心理的雑音とは、心理的防衛機制のことをいう。

56 コミュニケーション技術における共感とは、クライエントの考え方について、援助者がクライエントの立場に立って理解しようとすることをいう。

57 コミュニケーションでは援助者は、援助者自身の過去の重要な人との関係をクライエントに投影するように努めるべきである。

×投影とは自分の中にある受け入れたくない不都合な感情や衝動を、他人のものだと思い込むこと。クライエント自身が投影するのは問題ないが、援助者がこれを行ってはならない。

58 コミュニケーション技術でクライエントが沈黙している場合には、援助者は、常に積極的に話しかけなければならない。

×沈黙の時間は言葉が発されないだけであり、相手との会話は終わっているわけではありません。相手に合わせて待つということも大切。

59 コミュニケーション技術におけるクローズドクエスチョンは、事実の確認を行う場合に用いる。

〇はい、いいえで答えるような質問が主となります。オープンクエスチョンというのもありますから覚えておいてください。これは開かれた質問という意味で「なぜですか?」「どうしてですか?」という感じになります。相手が身構えてしまうことが多いので安易に用いることは要注意です。

60 コミュニケーション技術における直面化とは、クライエントが目を背けていることに気づかせることをいう。

〇話の内容や態度から患者の心の葛藤が伺えても、その葛藤が患者の言葉として は表現されない場合がある。そうした場合に、葛藤を伺わせる態度について話題に したり、葛藤によって生じている話の矛盾点を指摘したりすることを直面化といいます。

 

inserted by FC2 system